●憎らしい夫、愛しい息子。
今日は何を書こうかとテレビのニュースを見ると、
昨年7月、茨城県かすみがうら市のアパートのクローゼットの中から、
モルタル詰めの状態で、夫の昇(33)さんの遺体が見つかった事件で、派遣社員の
妻の氏家美穂被告(45)が逮捕され、裁判で懲役23年が言い渡された。
しかし、この事件の異常性は、そこではなく、
当時11歳の娘に両手を押さえつけるなどの協力をさせて夫を殺害したという点だ。
美穂被告は、17歳の時に結婚して長女が誕生したが、離婚。
その後も22歳の時に結婚したが、離婚した。
昇さんとの出会いは2003年、出会い系のSNSだった。
当時10歳のサバを読んでお付き合いを始めた美穂被告、
その後、そのウソがばれたが、昇さんは本当の年齢が発覚しても受け入れてくれた。
二人は昇さんの実家で同棲生活を始めるが、早く結婚したい美穂被告は、
子供が出来たとウソをつく。そのウソを間に受けた昇さんは、
2014年、すぐに入籍し、茨城県に引っ越しをする。
その後、妊娠のウソがばれたが、昇さんは責めなかったという。
しかし、結婚後、美穂被告の浪費が始める。
平成18年には、昇さんの勤務先の組合費を黙って使い込んでしまう。
そして、昇さん名義で多額の借金を繰り返したのだ。
平成22年、借金の額が分かった時には、もう返せる額では無く、
やむなく夫、昇さんは自己破産せざるおえなくなった。
それでも昇さんは、美穂被告を責める事は無かったという。
しかし、その後も美穂被告の借金癖や浪費癖は治らず、またも生活苦になる。
さすがにもうこれ以上は、浪費してはダメだと諭されると、美穂被告は夫に、
親からお金を借りる事が出来るとウソをつき、浪費を続けた。
しかし、ウソももう限界を超え、返済を求める夫を殺してしまったのである。
裁判長は、判決を言い渡した後、美穂被告にこう語った。
「今後、しっかりと罪を償ってほしい。23年の服役は長くてつらいが、
残された子供達の方が、もっとつらい。
今後、子供達が新しい日々を送れるように、服役中、祈ってほしい。」
(子供達とは、12歳の娘と4歳の双子の男の子の合計3人が残された。)
この裁判では、事件当時父親の足をなぜ抑えたのか?と、
母親の犯行を手伝ったとされる長女にも、法廷で問われた。
すると、長女は泣きながら、
「ママに言われてそうするしかありませんでした。
パパのことは嫌いだったけど、好きな部分もあった。
ママが怒るから誰にもいえなかったけど、
パパの事、本当は好きだった。
パパに会いたい。」 と語った。
この事件を聞いて、子供に犯罪を手伝わせるという点で、
アメリカでのある事件を思い出しましたので、
今日はその時の事を書いてみたいと思います。
ある時、霊能者の所に一人の未亡人が相談に来られました。
彼女は夫と小学生の息子さんを亡くされていたのですが、
夫の事をひどく怨んでいて、現在息子さんと一緒に埋葬されている墓から、
夫の遺骨だけ、取り出してどこかに捨てたいと墓地の管理者の方に言ったら、
そんな事はしない方がいい、祟られますよ。と言われたという。
そこで、そんな事があるのかと、霊能者の所に相談に来たというのだ。
なぜ、そんなに亡きご主人を憎んでおらえるのですか?
と、霊能者が聞くと、彼女は今までの出来事を話始めた。
彼女は、もともと不良仲間だった彼と出来ちゃった結婚したという。
しかし、夫は結婚後もちゃんとした定職につかず、
家庭を支えていたのは、彼女の働きによる所が大きかった。
息子が小学生になっても、夫は飲み歩いたりしてフラフラしていたという。
働かないわりには、金回りに良い夫を不思議に思っていた彼女だったが、
ある日、その理由が分かった。
夫は犯罪に手を染めていたのである。
昔のダチと盗みをやったり、万引きをしたり、置き引きをしたりしていたのだ。
しかも、許せない事に、その犯罪に息子を巻き込んでいたのである。
その一つの手口が、旅行客に夫が話しかけている間に、
息子がその旅行客の荷物を持ち去るという手口だった。
しかし、息子さんは、逃げる途中で交通事故に遭い亡くなってしまったのである。
彼女は息子の遺体を目の前にして泣き崩れたという。
夫は逮捕されたものの、大した罪にもならず出所してきたという。
しかも息子の死を、ヘマしたからしょうがない程度にか思っていないのである。
許せなかった。息子を死に追いやった夫を許せなかった。
一緒に暮らしていても、日に日に夫への憎悪が増していって、
傍で一緒に食事しているだけでも苦痛だったという。
そんな夫も罰が当たったのか、息子の死後1年後に変死してしまったのだ。
夫の遺体はとりあえず、息子と同じお墓に埋葬したものの、
毎月、墓参りに行くたびに夫の遺体にも手を合わせる様で、我慢出来なくなったという。
夫は息子を殺したのも同然です! そんな夫の墓に手を合わせるなど出来ません。
一日も早く、息子の墓から夫の遺体を離してあげないと、
殺された息子が浮かばれません。
自分を殺した夫と一緒の墓では天国にも行けない事でしょう。
そこで、夫の遺体だけ取り出してしまおうと思ったのですが、
墓地の管理者である教会の人に反対されてしまいました。
私は息子の為に、どうしたらいいのでしょうか?
そんな相談だった。
さっそく霊視が始まった。
すると、亡くなった息子さんの霊が現れたという。
そして、お母さんに、意外な事を言ったのである。
「母さん、
お父さんの事を怨まないであげて、
父さん、口ではヘマをしたからしょうがないなんて言ったけど、
本当は僕に謝って、泣いていたんだよ。
父さんと一緒にいると楽しかったんだ。
だから、父さんに気に入られたいと自分から手伝わせてもらったんだよ。
父さんにも愛情をもって供養してあげて欲しいんだ。
そうすれば、きっと今度生まれ変わって来る時は、
もっと家庭を大事にする人になると思うよ。
短い人生だったけど、母さんに愛された事は忘れないからね。
愛しているよ。母さん。」
親子の間で、最後の瞬間が、どんなに悲惨な関係になっていても、
死後親子の関係が、壊れていない事は多いと霊能者は言う。
END

