●猫の粗相。
今日は、猫のお話です。
私がマレーシアに居た頃、
最初に住んだのが、UKハイツという場所でした。
山の高台にあり、家からクアラルンプールの町が一望できました。
眺めていて一番面白ったのは、街の一部分だけ大雨が降っている様子が分かった事です。
そこだけ黒い雲が上にあり、その下だけ大雨なのです。
そして、その黒い雲と大雨が段々と移動していくのです。
まるで生き物です。
ただ、高台に住んで居ると、日本では考えられない様な悪い事が沢山あります。
高台という事は、昔、未開の山だったという事です。
つまり、切り開いて出来た住宅という訳で、まだ普通に野生の生き物が居るのです。
例えば、家から歩いて5分の所に2mはするイグアナが草むらにいたり、
買い物をしに、見せに歩いていくと、道に野生のキングコブラがいて、引き返したり、
庭にブラックコブラが出たり、蚊がデカくて、刺されると超痛かったり、
犬にあげた骨を一晩そのままにしたら、翌朝、家の中に20mのアリの行列が出来ていたり、
家に出るクモが10cmのデカい物だったり、
ムカデが20cmもあり毒があり、家の中に入って来て大騒ぎになったり、
風呂場にサソリの赤ちゃんが出たりと、はっきり言って高台、嫌いです。
そんな高台も、一応現地の人は余り住んで居ない高級住宅地です。(うちは会社のでしたが)
うちのすぐ隣は、製薬会社に勤めているドイツ人でした。
奥さんがモデルの様な美人で、シャムネコを飼っていました。
シャムネコの原産国はタイなので、
タイの真下に位置するマレーシアに居ても不思議では無いのですが、元々シャムネコは、
王族や貴族などの高貴な血筋の家系でのみ飼う事が許されていた猫なので、
何となく見てて、気品がある感じを漂わせる猫ちゃんです。
最近、日本でも猫を飼っている人が犬を超えたと言われていますが、
マレーシアは、昔から、猫を飼っている人の方が多いでしょう。
なぜなら、マレーシア人のほぼ100%がイスラム教だからです。
なぜ、イスラム教だと猫の方が多いのかと言いますと、
皆さんは、こんな話を聞いた事はありませんか?
■ヒンドゥー教の人は、牛肉を食べない。
■イスラム教の人は、豚肉を食べない。
実は同じ食べない。でも理由が違います。
■ヒンドゥー教の人は、牛は神聖な動物だから食べない。
■イスラム教の人は、豚は不浄(汚れている)だから食べてはいけない。
と、コーランに書いてあるから。
イスラム教の方の豚肉を食べないは、かなり徹底してます。
父の会社で働くイスラム教の方が、うちに来ても何も食べません。
例え目玉焼きを作っても、食べません。
「えっ、卵ならいいんじゃない?」と、思うでしょうが、彼らはこう言いました。
「貴方の家のフライパン、
豚、料理した事あるでしょ!」
う~ん。 それ言われた、言い返せない。
では、これと猫がどう関係しているかと言うと、
実は、イスラム教の人は、犬も不浄な動物と考えているのです。
イランもイスラム教の国ですが、犬嫌いは日本では考えられないほど徹底しています。
例えば、貴方がイランに住んで居て、犬の散歩をしたとします。
その時、もし通報されたら、警察が来て、その犬を没収。
それだけではありません。
今、家で犬を飼ってる人は、それだけで、
ムチ打ち74回の刑に処される事になるという法律を作ろうとしています。
ムチ打ち74回ですよ。死にますよ。
まぁ、それだけ犬が嫌いという事ですね。
だから、家にイスラム教の人が来るという時は、愛犬は一時実家にでも避難ですよ。
ちなみに、そんなイスラム教のマレーシアに居て、なぜうちは猫ではなく、
犬を2匹飼っていたかと言うと、逆に防犯目的です。
会社の方から、イスラム教の人と、アフリカの人は、犬を恐れると教わったからです。
少なくとも犬が2匹もいれば、イスラム教の泥棒は避けられるという事ですよね。
よくヒンドゥー教とイスラム教、どっちが牛で、どっちが豚を食べないんだっけ。
と混同する人がいますが、そういう時は私の話を思い出して、
そうだマレーシアはイスラム教だから、豚と犬がダメなんだっけ。と判断して下さいね。
失礼しました。
今日は猫の話と言いながら、犬の話ばかり話してしまいました。
ここからは、本題の猫の話。
最初にお話ししたお隣のドイツ人の方に、家に招待してもらった事があります。
その時にシャムネコが居るのが分かった訳ですが、
そのドイツ人の方が、こんな話をしてくれたのです。
ここマレーシアに来る直前まで、ドイツの自宅でも半年だけ猫を飼っていたそうですが、
ある夏の日、
飼っていた猫ちゃんが、急にトイレでおしっこしなくなったといいます。
近くの彼女のベッドの上におしっこをする様になったと言うのです。
彼女は、最初は猫が自分の事を好きだから、自分が寝ている所を、
マーキングしているんだろうと思ったそうです。
ところが、そんな事が3日続いたそうです。
さすがこれはマーキングにしては、しつこ過ぎるだろうと思って、
病気を訴えているのかと思い動物病院に連れってったそうですが、特に悪い所は無く、
それでも気になった彼女は、知り合いのアニマルコミュニケーターに相談したそうです。
(当然ですが、ドイツにも、アニマルコミュニケーターがいるのですね。)
すぐに家に来てくれて、その猫ちゃんと話してくれたそうです。
すると、その猫ちゃんいわく、
「いつものトイレの場所は、とても寒いの。
それをママに分かって欲しかったの。」 と言ったというのです。
それを聞いても半信半疑だった彼女は、いつものトイレの場所を確認してみました。
すると、確かに寒かったといいます。
夏になり、クーラーをかける様になり、
その冷たい風がダイレクトに、猫のトイレの場所にあたっていたのです。
その後、猫のトイレを冷たい風があたらない所に移すと、粗相もなくなったそうです。
ちなみに、アニマルコミュニケーターじゃなくても、
おしっこの粗相が、マーキングかそうでは無いか分かるそうです。
それは、粗相のおしっこの量で分かるそうです。
どういう事かと言うと、今回の話の猫ちゃんの粗相は、
彼女のベッドの上に、結構な量のおしっこをされたそうですが、
もし、マーキングなら、大量の量のおしっこはされず、
少量のおしっこで何か所かになるそうです。
つまり、一ヶ所に大量なら、マーキングでは無いという事ですね。
最後に、
余談ですが、
つい最近の出来事で、(2016年)
マレーシアで、ホットドックの販売が禁止になりました。
なぜなら、
名前の中に、犬(ドック)がつくからです。
END
参考:ゆかしき世界 https://yukashikisekai.com/?p=10632