●死後の和解。
人は耳からの情報よりも、
目から入って来る情報を、より信じやすい所があります。
今日はそんなお話です。
霊能者の所には、時々こんな質問をされる相談者がいるそうです。
それは、もう亡くなってしまった人への懺悔(ざんげ)だったり、
喧嘩別れしたまま亡くなってしまった人と和解したい。という相談。
実は、日本では考えられない様な事件がアメリカではあります。
この時の相談も、一人のアメリカ人の男性の相談だったのですが、
彼は今から10年以上前に、実の姉を誤ってピストルで撃ち殺してしまったのです。
まだ幼かったので、罪には問われませんでしたが、その数年後、
その事実を学校の同級生から聞いた時から、彼の苦悩は深いものとなっていて、
この10数年間、ずっと悩み続けていたそうです。
勿論心の中では、お姉さんに何度も謝っているとの事ですが、
はたしてそんな安っぽい謝りの言葉だけで、姉は許してくれるとも思えず、
かと言って、もう亡くなってしまっている姉に対して出来る事も無く、
彼はずっと自分を責めるだけの人生を送っていたのだといいます。
そんな彼に、霊能者がアドバイスしたのが、
亡くなったお姉さんの写真を、いつも持ち歩きなさい。
という事だったのです。
と言うのは、
霊は自分の写真の存在にとても敏感なんだそうです。
人は嫌いな人の写真を持ち歩いたりはしません。
つまり、その人の写真を持っているという事は、その人が好きだからです。
だから、墓参りする時に、ただ言葉だけで「ゴメンなさい。」と言うよりも、
写真をポケットに入れて、「ゴメンなさい。」と言う方が、
亡き人に、真心で訴えかけられ、より愛情から出た言葉として伝わると言います。
同時にこうも言っていました。
「いつもお姉さんの写真を持っていれば、
素敵な景色に出会った時や、旅行に行った時、
お姉さんの写真を出して、見せてあげられるでしょ。
お姉さんに謝るだけじゃなく、お姉さんと一緒に生きてあげなさい。」
その後、彼は前向きに生きられる様になったといいます。
人は耳からの情報よりも、目から入って来た情報を信じやすいというのは、
何も霊の世界だけに限った話ではありません。
私達の世界でも、こんな事はないでしょうか?
例えば、貴方はアイドル歌手だとします。
番組の打ち合わせをしていると、その日初めて会った制作担当者が、
「昔から貴方の大ファンでした。サイン下さい。」と言って来ました。
貴方は喜んでサインしてあげました。
でも、貴方は信じますか?
彼が、昔から貴方の大ファンだったという事を?
そうですよね。初めて会ったのに、大ファンって、偶然と言うより、
どうせ、お世辞だろう。と思いますよね。
でも、どうでしょ。
もし、彼がお財布に、貴方の写真が大切に入れていたら、
そして、携帯やスマホの待ち受け画像が、貴方の写真だったら。
そう、私達も耳からの情報よりも、目から入った情報の方をより信用します。
これは霊になってからも、同じなのです。
もし、貴方に、
生前、喧嘩別れしてしまったまま、亡くなった親族や友人がいたり、
仲直りしたくても、相手が死んでしまって今はもういないから出来ない。
そんな人がいるなら、
是非、今度墓参りや、お線香をあげる時にでも、
その人の写真を懐に持って、墓参りやお線香をあげて下さい。
きっと、その方は、貴方の「仲直りしたい。もしくは、もう怒っていないよ。」
という貴方の気持ちを、受け取ってくれるはずです。
「いいんだ。私も悪かったんだから。
こちらこそ、ごめんね。」と。
END