●神様仏様は、いるかもしれん。
これは先日テレビで知った実話です。
熊谷駅から南に下った所、武蔵丘陵森林公園の近くに、
立正大学 熊谷キャンパスがあります。
東京ドーム8個分の広大な敷地にグラウンドをはじめ図書館などがあります。
三木さん二十歳も、そんな大学で仏教学部に入学し、
仏の道を学んでいた大学生でした。
彼は僧侶の父親の元に生れましたが、次男であった為に継ぐ寺がありませんでした。
彼は京都から上京し、ここ立正大学 熊谷キャンパスの
日蓮宗の学寮に入り勉強していたのです。
大学生といっても、勉強しながら、お坊さんの修行をするという大変なものでした。
朝5時に起きて、お経を読んで、水をかぶって大学へ通うという日課だったのです。
そんな大変な修行と仏教の勉強に明け暮れる毎日も、1年が過ぎた頃でした。
朝5時起きの修行の毎日にストレスを感じていた彼は、
気晴らしに寮から出て、近くを散歩したのでした。
しかし、近くには娯楽施設らしき建物や遊びはありません。
それでもしばらく歩いていると、ペットショップがあったといいます。
ストレスを感じていた彼は、大型犬に触ったり見たりして癒されたといいます。
そこで持っていた使い捨てのカメラで、ワンちゃんの写真を取り始めました。
ところがその時です。
店の奥から店主が出て来て、
「勝手に写真撮るんじゃねぇえ!!」
と怒って彼に近寄って来たのです。
その店主は、
「人を撮ってないだろうな?」
とすごんできたといいます。
ただ、彼がもっていたのは、使い捨てカメラの「写ルンです」でした。
今のスマホなどのデジタルカメラと違って、当時の使い捨てカメラは、
撮ったものを現像するまで見る事が出来ません。
怖くなった彼は、とっさに、
「人は撮ってませんが、
カメラはお渡しします。」とカメラを店主に差出しました。
すると、店主は、
「人を撮ってなかったならいいよ。」と言われ没収はされませんでした。
そこで彼は、怖かったので謝ってその場を立ち去ろうとしました。
「すんませんでした。」 (関西弁で)
すると、怖かった店主が急変したのです。
「あれ?
お前、関西出身?」
「はい、実は京都出身なんです。」
「おお!
実はオレも京都出身やねん。
ちょっと話しようぜ。」
なんと怖かった店主は、彼が同郷出身者だと分かると、
今までの態度が一変したのです。
店主は彼が気に入ったのか、
ペットハウス横にあるログハウスに案内して、
自分の身の上を彼に話し始めたという。
店主は昔、京都でパチンコ店を経営していたんだよ。と話しながら、
同郷の人と話しすのは、楽しいと言い出し、なんと、
「お前と友達になろうとよ。」と頼んできたのである。
しかも、彼が大学で仏教を学んでいる苦学生だと知ると、
こんな提案をしてくれたのだ。
「うちのペットショップを手伝ってくれないか。
犬を週に2回だけ15分散歩させて欲しいんだ。(ペットシッター)
そして、犬を散歩し終わったらオレと関西の話でもしようや。」
というものでした。
しかも、週に2回だけの15分の犬の散歩だけで、
月15万円くれるというのです。
苦学生にとって、夢の様なアルバイト条件でした。
彼は二つ返事で、「是非ともお願いします。」と言いました。
そこで、明日からでも。と言いたい所でしたが、一応、
「一旦寮に戻って、先生に許可を頂いてから、バイトさせて下さい。」
と、即答を止めて、保留をお願いしたのでした。
すると店主は、理解してくれて、
「それじゃ、好きなもん飲んで帰れよ。」と、
彼の目の前に、4つの缶コーヒーを出して、
好きな物を飲んでけと言ったといいます。
彼は「1本頂きます。」と言って飲んで帰宅しました。
寮に帰った彼は、すぐに寮の先生に、
「こんな良い条件のアルバイトを頼まれているんですが、
週2回だけ15分なので、アルバイトしてもいいですか?」と許可を頼みました。
すると、寮の先生は、むちゃくちゃ怒ったのです。
「これから欲を捨てようというお坊さんが、
そんなお金に目がくらんでどうするんだ!」
と、酷く怒られた上に、反省文を書かされたのです。
翌日、彼はアルバイトの提案を断りにペットショップに行きました。
すると、店主は怒るかと思ったら、
「そうか残念やな。
仕事じゃなくていいから来いよ。」
「お前は神仏に仕えてるからそうやな。」と理解してくれ、
また彼の前に缶コーヒーを4つ並べて
「飲んでいけ」勧めてくれたのでした。
「頂きます。」とその内の1つを飲んで、彼は寮に帰りました。
その後彼は、修行と勉強が忙しくて、
なかなかペットショップに行く機会がありませんでした。
やがて2年間の修行が終わり、3年目は東京の谷中での修行になります。
そこで彼は、東京に行くのでとペットショップの店主にお別れの挨拶に行きました。
すると、店主は、
「寂しいなぁ。
お前が東京での修行が終わったら、また会おうや。」
と言ってくれて、最後のお別れにと、また缶コーヒーを4つ彼の前に並べて、
どれでも好きな物飲んで。と勧めてくれたので、遠慮なく1つ飲みました。
すると店主はこんな事を言ってきたといいます。
「お前、お坊さんの修行をしているって言っていたけど、
本当に神や仏っているの?」と聞いて来たのである。
それに対して、彼は迷わず、
「私はいると思っているので、お坊さんの修行をしています。
勿論いると思っています。」と言いました。
「あぁ、そう。」と言うと、店主は、感心したのか、
「じゃあ、もう1本飲んで行けよ。 」と勧めてくれました。
しかし彼は、
「もういいです。
1本でお腹いっぱいなので、
これで失礼します。 」と言って別れました。
結局、彼が店主とあったのは、この3回目が最後となりました。
それから3年の時が経った頃です。
東京にいる彼の元に、1本の電話が来ます。
それは、あの熊谷キャンパスの日蓮宗の学寮にいた頃の先生でした。
電話の内容は、驚くべき内容でした。
「あのペットショップの店主、
連続殺人犯で捕まったの知っているか?」と言うのです。
そうです。当時で世間で騒がれた事件!
「埼玉愛犬家連続殺人事件」の犯人・関根元こそあの店主だったのです。
電話で寮の先生は、
「お前、あそこで働かなくて良かったなぁ 」と言ったといいます。
三木さんも、その話を聞いて、「良かった。良かった。」と思いました。
その後、関根元は連続殺人として死刑が確定します。
関根元は、裁判で4人を殺害した事が認定されましたが、
その他に暴力団員が1人と店員が1人。そして知人の妻が1人、
関根元と会った後に行方不明になっていて、未解決事件となっているので、
その3人も多分関根元が殺していると言われています。
その他に、関根元は友人に「30人は殺している」言っていましたが、
彼は死体を細かく刻んで、知り合いのヤクザ達に「いい鹿肉が入った。」と言って、
よく持って行ったそうです。当時関根元は狩猟などはまったくしていなかったので、
警察関係者は、関根元がヤクザ達に人肉を食わせたのではないか噂していたそうです。
骨は完全に焼いて山にばら撒いたので、結局立件したのは4人の殺人だけでした。
関根元が雇っていた従業員も行方不明になっていて、多分殺されているだろうし、
また関根元の殺人の哲学の1つに、
「欲張りな奴は殺す。」というのがあるので、
もし、三木さんが、あの夢の様なアルバイトを引き受けていたら、
多分殺されていたよ。と寮の先生は言ったのでした。
しかもその後に分かった事ですが、関根元は関西に行った事も無く、
全部三木さんと話しを合せる為についた嘘だったのです。
その後、死刑囚となった関根元は、2017年3月27日早朝、
留置場の中で病死しました。
実は、この話には、もう1つ恐ろしい話があります。
それは関根元の死刑が確定した後、
関根元死刑囚に取材に行った人がいて、関根元の話を聞いた人がいました。
すると、死刑が決まった関根元が取材に対して、こんな不思議な事を言ったといいます。
今まで沢山の人を殺した関根元が、突然、
「オレは、神や仏がいるんと違うかな。」
と言ったのです。
なんと、あれだけ人を殺した人が、
神や仏がいるんじゃないか?と思ったというのです。
取材した人が、「どうして?」と聞くと、
関根元死刑囚は、こんな話を彼にしだしたのでした。
「昔、埼玉で「アフリカケンネル」というペットショップをやっていて、
人を殺していた時、
店に1人の修行僧が来たんだ。
そいつに、缶コーヒーを出してやった。
4つ出した缶コーヒーの内、3つが毒で、1つだけが毒無しだった。
ところが、その修行僧のやつ、
3回来て、3回とも
毒無しを選びやがったんだ。
しかも、
最後にもう1本飲めって勧めたら、
そいつ、断りやがった。
ひょっとしたら、本当に
神仏がいるかもしれん。
あいつはそれに守られていたのかもしれん。」
そう言ったという。
その後、三木大雲さんは、
2005年、京都の光照山蓮久寺の第38代住職に就任。
布教のための法話に熱心に取り組み、
京都日蓮宗布教師会法話コンクールで最優秀賞を受賞している。
END
参考:テレビ東京 じっくり聞いタロウ ティーバの画像 https://video.tv-tokyo.co.jp/
Nardis http://d.hatena.ne.jp/sumiretanpopoaoibara/20180710/p1
三木さん画像 でじじよりhttp://www.digigi.jp/bin/showprod?c=2048496600005






