●両腕が無いヌイグルミ。
良かれと思ってした事が、かえって悪い結果になる事があります。
ある時、一人の奥さんが霊能者の所に相談にやって来たそうです。
相談は息子さんの事でした。
息子さんは謎の胃潰瘍で、何度も医者にかかるのですが、
治っては、また痛み出し、治っては痛み出すの繰り返しだというのです。
医者も慢性胃潰瘍にしても、再発が早すぎておかしい。と言います。
ただ、胃潰瘍の事だけなら、医者でも無い霊能者の所に相談に来る必要はありません。
実はお母さんには、ちょっと気になる事があったのです。
それは、約1年半前に長女が急性の胃ガンで亡くなっているのです。
その時の長女の様子と息子の様子が似ているといいます。
食欲不振や下痢、胸焼けなど。
しかも、息子さんは胃潰瘍になる時は、決まって長女の夢を見ると言うのです。
考えたくない事ですが、
これはもしかしたら、一人で逝った長女が、
寂しくて長男も連れて行こうとしているのではないか。
そう思ったら、居ても立っても居られなくなって、霊能者の所に相談に来たのだという。
さっそく、再入院したという息子さんの写真を手にしながら、
霊視が始まりました。
すると、自宅にある息子さんの部屋らしき様子が見え、
机の上に、クマのぬいぐるみが見えたそうです。
ただ、普通のクマのぬいぐるみとは様子が違います。
よく見ると、ぬいぐるみの両腕が無いのです。
霊能者の方は、そのクマのぬいぐるみが何らかの原因で関係していると思ったそうです。
なぜなら、
そのクマのぬいぐるみの映像が暗い感じだったからだそうです。
霊能者の方いわく、
見えた映像が、明るかったり輝いている場合は、良い物で、
逆に、見えた映像が、暗い場合には、
その物から悪い影響が出ている場合がほとんどだそうです。
原因がクマのぬいぐるみだと思った霊能者は、奥さんに、
「息子さんの部屋にあるクマのぬいぐるみは、どこで買われたんですか?」と聞きました。
すると、奥さんは、
「ああ、あのクマのぬいぐるみは、
亡くなった長女が手作りした物です。」と言ったのです。
実は、亡くなった長女は生前、洋服のデザインや作成の仕事をしていて、
余った布を使って、クマのぬいぐるみを作るのが趣味だったといいます。
しかも、長女が作ったぬいぐるみは評判も良く、販売もしていたそうです。
ところが、胃ガンが分かって入院して、先が長く無いと悟った時、
長女は家族一人ひとりに、形見として、
自分だと思って可愛がってと、クマのぬいぐるみを作り始めたといいます。
お父さんには、ネクタイをしたクマに手紙を添えて。
お母さんには、エプロンをしたクマに手紙を添えて。
妹には、チアリーダーの服装をしたクマに手紙を添えて。
そして、弟にはバスケの衣装を着たクマに手紙を添えて。
しかし、思ったよりも病状の進行が速く、
最後に手掛けた弟のクマのぬいぐるみだけ、
両腕が無い未完成のままで終わってしまったのでした。
でも手紙は完成していたので、弟さんは未完成でも姉の形見として、
大事に机の上に飾っていたのです。
さて、息子さんの病気の原因が、
息子さんの机の上にあるクマのぬいぐるみだと分かった霊能者ですが、
ここからの対処法が、意外なものだったので、今も印象に残っているのです。
普通なら、
悪い影響を与えるぬいぐるみは、すぐに家から遠ざけた方がいいでしょうから、
●教会に持っていくとか、
●塩を振ったり聖水をかけた上で、ゴミとして捨てるとか、
●燃やす。という対処方法になるかと思います。
しかし、霊能者いわく、
それらの方法では、息子さんの病気は治らない可能性があると言うのです。
霊能者がアドバイスした方法は、私にとっては意外な方法でした。
それは、
「クマのぬいぐるみを、完成させてあげて下さい。」と言うのです。
お母さんは、さっそく家に帰るとクマの両腕を作り始めたと言います。
そして完成すると、不思議と息子さんの胃潰瘍も治ったと言うのです。
霊能者いわく、
よく完璧主義者の人や、何事も完璧にやり遂げる人に起こりやすいのですが、
未完成のまま、作品を残して亡くなった場合、その無念の気持ちが、
未完成の作品の持ち主に悪影響を及ぼしてしまう事があるという。
こういう場合、亡くなった人の意志を引き継ぎ、無念だった未完成品を、
完成させてあげる事で、霊を満足させて霊障も消えるのだという。
みなさんも、亡くなった人の物を貰ったり、買ったりする時、
未完成の物にはご用心下さい。(完成後に壊れた物は大丈夫)
END
