●貴方にも分かる。故人が成仏する時。
以前、相談者からの質問で困った事があります。
それは、あるお母さんからの相談だったのですが、
彼女の息子さんが幼くして火事で亡くなってしまったんですね。
火事で家が全焼してしまったので、現在他の場所に引越しているんですが、
彼女は時々、前の家の跡地にやってきては花や玩具を供えているそうです。
そんな彼女の私への相談は、
息子は成仏しているでしょうか? という相談だったんです。
でも、私は霊能者や霊媒では無いので、それは分からないのです。
ホントは、ウソでもいいから、
「貴方の息子さんは、成仏していますよ。」って言ってあげた方が、
彼女も安心するし、いいのかもしれませんが、
やっぱりウソはつけませんから、結局最後まで言ってあげる事は出来ませんでした。
私に出来た彼女への、せめてものアドバイスは下の3つでした。
■亡くなった現場に行く事があったら、息子さんを呼んで、
母さんと一緒に新しい家に帰ろうと言ってあげる事。
■家の仏壇で、水とお線香を点けて、息子さんの成仏を祈ってあげる事。
出来れば別々でいいから家族全員で。
■家の仏壇で、亡き親族に息子さんが成仏出来るように手伝って下さいとお願いする事。
でも、彼女としては、「息子さんは成仏していますよ。」と言って欲しかったのでしょう。
その後、彼女から電話を貰う事はありませんでした。
ちょっと後ろ髪を引かれる思いでしたが、仕方ありません。
ただ、ある相談者には、
「貴方の娘さんは、成仏の道へと歩み始めたんですね。」と言ってあげる時があります。
なんか、上の相談と矛盾している感じでよね。
上の相談では、私は霊能者では無いので、成仏しているか分からないと言っておきながら、
この相談では、娘さんは成仏の道を歩み始めている。と言ってるんですから。
実は、私達普通の人でも、故人が成仏の道を歩み始めた時が分かる事があるんです。
それが、今日のお話です。
ある時、
娘さんを交通事故で亡くされたというお母さんから電話をもらった事がありました。
彼女は、娘さんを亡くしてからというもの、ずっと泣き続けていたと言います。
交通事故が遭った現場は、家から歩いて10分程度の場所で、
花が枯れる頃になると、可哀想だと新しい花に代えに行っていたといいます。
その頃、決まって娘さんが泣いている夢を見たそうで、
「お母さん、痛いよう。痛いよう。歩けないよぉ。」と、
下を向いて泣いているのだそうです。
お母さんは、毎日娘が成仏します様にと仏壇にお祈りしていました。
それでも、夢に出て来る娘さんは、
「痛いよう。痛いよう。歩けないよぉ。」と、お母さんに訴えるのでした。
そんな夢の繰り返しだったのですが、
供養を始めてから1年半が過ぎた時、
今までとは、まったく違う娘が夢に現われたそうです。
そして、「かあさん、私、歩ける様になったよ。」と笑顔で語ってくれたそうです。
私はその話を聞いて、
「貴方の娘さん、成仏の道へと歩み始めたんですね。」と言ったのでした。
霊能者いわく、
■今まで悲しい顔や、泣き顔しか夢に出てこなかったのに、
急に笑顔になって出て来たり、
■今まで歩けなかったとか、見えないという愚痴ばかりの夢だったのに、
急に歩ける様になったとか、もう痛く無くなったとか、
見える様になったという前向きな姿で出て来た時、
亡くなった魂は、成仏への道を歩み始めたと思っていいそうです。
「かあさん、私、
歩ける様になったの。
見て、もう痛くないのよ。」
END