●子供のお弁当が、食パン一枚だけ。
日本では余り見かけませんが、
アメリカでは、有能な霊能者がよくボランティアで、
子供を亡くされた親の会合に招待されて、
亡くなった彼らの子供達の声を届けるという事をされていました。
勿論無料で、交通費さえも霊能者もちでした。
私の記憶では、私が知っている霊能者の方は、
3ヶ月に1回位の割合でそういう会に出かけて行っていました。
そこはさすがにアメリカ人って、偉いなぁって思いましたよ。
ある時、
子供を亡くされた親の会合に、1人の黒人の女性が来ていたそうです。
彼女はシングルマザーで3人の子供を育てていたのですが、
その内の長女を、1年前に突然死で亡くされていました。
それ以降、彼女は子育てに自信を無くし、
同時に、亡くなった長女に申し訳ない事をしたと、
長女の死を、自分の罪の様にしてずっと自分を責めて来たといいます。
訳を聞くと、
彼女は朝から夜中まで、2つの仕事を掛け持ちして働いていたので、
まだ小学生の長女に、下の2人の子の世話から、洗濯や掃除などもお願いしてしまい、
学校の行事には、1度も行ってあげられなかった。
他の子供は、お父さんとお母さんが来ているのに、
長女だけ、誰も来てくれなかったと、きっと随分寂しい思いをさせてしまったに違いありません。
他の子の様に、遊園地や動物園にも連れてってあげた事も無いし、
旅行にも連れてってやれなかった。
それから、余りお金が無かったので、
長女に持たせるお弁当も、食パン1枚だけだったという。
ちなみに、アメリカのお弁当は、日本のお弁当と比べると、とてもシンプルです。
日本なら、キャラベンとか凝っているお弁当があって凄いですが、
アメリカのお弁当は、作ったオカズを入れるというのは珍しい方で、
メインはサンドイッチで、あとは果物をドンっと入れただけというお弁当が多いです。
下の様な・・
そんなアメリカでも、お弁当が食パン一枚だけって、やっぱりワビシイです。
だから、お母さんは貧乏だったとはいえ、
長女には、みじめで可愛そうな事をした。とずっと自分を責めていたのでした。
そんなお母さんでしたから、会に参加はしたものの、
後ろの方で、縮こまっていたのでした。
亡くなった長女の声は聞きたかったのですが、
きっと自分を責める言葉だけしか無いだろうと思うと・・・・・
彼女はここに来た事を、後悔していたといいます。
そんな時でした。
霊能者の方が、お母さんに優しく声をかけたのです。
「Jの頭文字だと言っています。
ジャスミンかしら。
貴方のお子さんですか?」
すると、お母さんは小さな声で、「長女です。 」と答えました。
現われた長女は、妹や弟の事などを話した後、
お母さんが、娘さんに対して、
「何もしてやれなくて、ゴメンねと伝えて下さい。」
と言うと、娘さんが、
「そんな事無いよ!
毎日作って持たせてくれた、お弁当があるじゃない!! 」
と言ったという。
そして、お弁当に持たせてくれた食パンの事を話し始めたのです。
お母さんは、恥ずかしくなりました。
きっと周りの参加者の人達に笑われる。と思いました。
しかし、結果から言うと、
その食パンたった一枚のお弁当の話を聞いて笑った人など、
誰一人としていなかったのでした。
霊能者の方は、優しくこんな事を言ったのです。
「娘さんね。
母さんのお弁当は、クラスで一番愛がこもっていたよ。って言ってるの。」
しかし、お母さんは、
「そんなぁ、
食パン一枚だけしか持たせてあげられなかったんですよ。」
すると、霊能者の方が、
「お母さん、毎日欠かさず、書いていたんですよね。
娘さんがね。今、
食パンの画を、私に見せてくれてるの。
パンの上に、とけるチーズが乗っていて、
その上に、ケチャップで・・・・」
Love You (あなたを愛してます。)
END
参考:Vicky BaroneさんのHP
http://blog.vickybarone.com/2015/08/24/back-to-school-lunch-box-ideas/



