●子供が5歳までに死ぬ、呪われた家系

 

 


占いの仕事をしていると、

 

 

たまに不気味な相談が舞い込んでくる。

 

 

その代表格が、呪われているという相談だ。

 

 

 


私が受けた中でも、とりわけ不気味な呪いだったものを今日は取り上げてみよう。

 

 

 

それは、ある若いお母さんからの電話相談だった。

 

 

 

 

 


彼女が嫁いだ家系は、昔から呪われていて、

 

 

なぜか最初の子供は、必ず5歳までに死ぬというのである。

 

 

 

 

 


彼女はこの家系の三男の方と結婚されたのだが、

 

 

結婚前には、そんな不気味な呪いの話など彼から一切聞かされていなかったという。

 

 

初めてその事を夫から聞かされたのは、長男が丁度七五三を向えた3歳の時だった。

 

 

ご主人が急に長男を七五三を祝いに、実家に3日間泊まりがけで行くからと言われたのである。

 

 

この時初めて、何か違和感を感じたという。

 

 

と言うのは、

 

 

彼女の常識では、七五三は、女の子が3歳と7歳を祝い、男の子は5歳のお祝いをする。

 

 

というものだった。(ちなみに、西日本では男の子も3歳を祝うという所は多い。)

 

 

だから、3歳の長男の七五三を祝う。それも3日間も祝うと聞いて少し驚いたのだ。

 

 

それに、七五三のお祝いと言えば、家族だけで神社などに参拝に行く程度だと思ったら、

 

 

実家に到着すると、親戚中の人達がお祝いに集まっていたのである。

 

 

最初の日から、長男の髪置の儀と袴着の儀が執り行なわれ、

 

 

全員で写真を撮り、豪華な料理が沢山並べられたという。

 

 

それはまるで、最後の晩餐の様にも感じられたという。

 

 

 

 

 


翌日の早朝早くには、親戚の人達は仕事があるので男達はそのまま仕事場に向い、

 

 

奥さんは子供を連れて自宅に帰っていった。

 

 

しかし、なぜか次男さんの奥さんだけは、帰らずに実家に残ったという。

 

 

しかも、次男さんの奥さんは、何かソワソワしていて、彼女と目を合せない。

 

 

やがて、その理由が分かる夜がやって来た。

 

 

 

 


夕食後、なぜか夫は父親と飲みに出かけ、奥さんが部屋で一人でいる時だったという。

 

 

「トントン」とノックがして、

 

 

奥さんが「どうぞ」と言うと、そこに現われたのは、

 

 

親戚中の中で、一人だけ実家に残った、あの次男さんの奥さんだった。

 

 

なにやら深刻な顔をしながら、私に話があると言う。

 

 

彼女の側に来て座ると、

 

 

「どうか、驚かないで聞いてね。

 

 私も、こんな事、貴方に言うのは、とても辛いの。」

 

 

そう切り出すと、彼女は恐ろしい話をし出したのである。

 

 

 

その話こそが、「最初の子供は、必ず5歳までに死ぬというこの家系に伝わる呪い」だった。

 

 

実は、彼女に話してくれた次男さんの奥さんも、長女を3歳の時に亡くしていた。

 

 

この家系では、代々子供を亡くした人が、その辛い気持ちを共有できるからと、

 

 

次に子供を亡くしそうなお母さんに、この家の呪いの話を伝える役目を負っているという。

 

 

次男さんの奥さんに、呪いの事を伝えたのは次男さんのお母さんだったという。

 

 

 


そう言えば、彼女が三男の現在の夫と結婚した時、

 

 

長男は2歳の時に、交通事故で亡くなったと聞いていたのを思い出した。

 

 

 

その他にも、お祖父さんの代には、やはり長女が4歳で亡くなり、

 

 

親戚の家も、最初の子は流産したり、産まれて5日後に死んだりしているという。

 

 

つまり、この家系では、最初の子は3歳まで生きられただけでも、大したものなので、

 

 

七五三では、男でも女でも親戚中が集まってお祝いするというのである。

 

 

ただ不思議な事に、呪いは最初の子だけに降りかかり、次からの子は大丈夫だという。

 

 

次男さんの奥さんは、現在2歳の長男がいるとの事で、

 

 

もし万が一、今のお子さんに何かあってもまた・・・と慰めてくれたという。

 

 

 


しかし、その話を聞いて彼女は憤慨したという。

 

 

呪いだか何だか知らないけど、「ああそうですか」と言って、

 

 

目の前の可愛い息子を、ただ死ぬのを待っている訳にいかない!

 

 

納得出来ない!

 

 

それに結婚前に、そういう事を話してくれなかった夫にも頭に来たという。

 

 

夫に「どうして、結婚前に話してくれなかったの?」と迫ると、

 

 

「俺だって、信じたく無かったよ。

 

 こんな不気味な言い伝えしたら、誰だって逃げるだろ?」と言ったという。

 

 

「じゃあ、長男が生れた時に、どうして話してくれなかったの?」と聞くと、

 

 

最初の子は3歳までに死ぬ事が多かったから、

 

3歳までに亡くなった場合、お前にこんな恐ろしい呪いがあるのを知らせなくていいからと思った。

 

と言ったという。

 

 

 

彼女は、お義母さんやお義父さんに話を聞いたところ、

 

 

呪いを回避する為に、お祓いをしてもらったりした事もあるけどダメだったという。

 

 

また、最初に生れた子に二郎と名付けて、最初の子では無い様に装った親戚もあったらしいが、

 

 

結局2歳の時に川で溺れて死んだという。

 

 

 

 


その後、彼女は色々な神社に出かけお守りを貰ったり、

 

 

色々な占い師にも相談したという。

 

 


それでも心配になって、ネットで見かけた私にも相談してきたという訳である。

 

 

 

 

 

私が相談を受けた時、

 

 

彼女の息子さんは、既に3歳8ヶ月だった。

 

 

もし、呪いが本当ならば、息子さんの命はあと1年4ヶ月になる。

 

 

 

 

 

 


いや、

 

 

 


いつ死んでも不思議では無い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


どうする? 占い師よ!


後半は、明日のブログに続く。