●無利息でお金を工面する方法

 

 


占い師は、基本的に、お金以外の相談に乗るのが常識である。

 

 

生活費に困っていると聞いても、私もそんなに裕福では無いので、

 

 

はい。お金を振り込みます。という訳にはいかない。

 

 

希に、料金は無料でいいです。という事はあるが・・・、

 

 

て言うか、占い師はお金をもらうほうだ。

 

 

 

 


では、金銭的な悩みを抱える相談者に対して、

 

 

何もアドバイス出来ないかと言うと、そうでもない。

 

 

 


ある男性の相談者がお金が無い上に、病気で、

 

 

現在家賃を払うのに精一杯で生活費にも困っているという相談があった。

 

 

彼は59歳で独身独り暮らしだという。

 

 

20年前に奥さんと離婚していて、ご両親は二人とも他界しているという。

 

 

子供は無し、5ヶ月前にリストラされて無職。

 

 

現在は、失業保険で暮しているという。

 

 

 

 

 

 

ちなみに、失業保険とは、雇用保険の事で、

 

 

貴方が働いている会社で、雇用保険に入っていて、会社を辞めた時に、

 

 

再就職するまでに貰えるお金の事です。

 

 

 

つまり、無職となった貴方に、仕事が見つかるまで国がくれる生活費ですね。

 

 

この失業保険、実は会社の違辞め方で大きくってくるのをご存知でしょうか?

 

 

会社の辞め方には、大きく2通りの辞め方があります。

 

 

会社が貴方をクビにした。

 

貴方が会社を辞めた(一身上の都合で)

 

 

上の会社が貴方をクビした場合、これを会社都合退職と言います。

 

下の貴方が一身上の都合で会社を辞める場合は、自己都合退職と言います。

 


■①まず、失業保険が貰える日が大きく違ってきます。

 

会社都合退職の場合、7日後に失業保険金がもらえます。

 

自己都合退職の場合、約3ヶ月半後に失業保険金がもらえます。

 

 

■②次に、失業保険が貰える最低期間が違ってきます。

 

会社都合退職の場合、6ヵ月以上働いているなら、失業保険金がもらえます。

 

自己都合退職の場合、1年以上働いていないと、失業保険金がもらえません。

 

 

■③最後に、失業保険が貰える期間が違ってきます。

 

例えば、20年働いた会社を50歳で辞めたとしましょう。

 

会社都合退職の場合、失業保険金は330日間貰えます。

 

自己都合退職の場合、失業保険金は150日間貰えます。

 

 

 

ただし、一身上の都合でも、下記の場合は、認めてもらえれば、

 

会社都合退職と同じ条件にしてくれます。(詳しくはハローワークに聞いてみましょう)

 

病気や怪我でやむなく働けなくなって辞めた。

 

両親の介護の為、やむなく会社を辞めた。

 

●定年退職

 

パワハラ・セクハラで辞めた。

 

●給料未払いや、過労な労働時間を強いられた場合。

 

 

 

会社を辞める時は、上の事を考えて辞める事をお勧めします。

 

 

 

 

 

さて、だいぶ話が逸れてしまいましたので、元に戻します。

 

 

59歳の男性の相談者がお金が無い上に、病気で、医療費がかかり、

 

 

現在家賃を払うのに精一杯で、生活費にも困っているという相談があった。

 

 

大腸ガンだという。

 

 

一応医者からは、ステージⅡだと言われたというのだが、

 

 

彼は相当落ち込んでいて、新しい仕事を見つける気力も無いと言う。

 

 

 

 

 


こういう相談に対する占いは難しい。

 

 

何しろ、

 

これから運勢が上がって行きますとか、こうやると運が良くなると言っても、

 

 

今現在お金に困っている訳だから、何年か先の話では役にたたない。

 

 

 


しかし、占い師と言っても、知識が有ると無いとでは、アドバイスも違ってくる。

 

 

病気については、私なりの励ましと、常に前向きに向き合う事を話し、

 

 

お金の不安については、ある提案をしてみた。

 

 

59歳の彼なら、無利息でお金を工面する手があるのだ。

 

 

 

 


それは、年金である。

 


通常、年金は65歳から貰える。

 

 

つまり、59歳の彼にとっては、5年以上先の話である。

 

 

でも、現在ガンに侵されている彼にとって、5年先は長すぎる。

 

 

 


そこで、私が彼に提案したのが、年金の繰り上げ支給である。

 

 

59歳の彼は、年金が繰り上げで早く貰える事は知らなかったと言う。

 

 

彼は2ヵ月には60歳になるというから、早速申し込みたいと言った。

 

 

 


ただし、年金の繰り上げ支給には、当然不利な条件がある。

 

 

例えば、65歳から貰える年金を、60歳から貰える様にすると、

 

 

通常貰える満額よりも30%少なくなる。ただし5年早くから貰えるという訳だ。

 

 

また、61歳から貰える様にすると、24%少なくなる。

 

 

62歳からだと、18%少なくなり、63歳からだと12%少なくなり、64歳からだと6%少なくなる。

 

 

もし、貴方が76歳より長生きしないと思うなら、60歳から年金を貰った方が、得なのだ!

 

 

 

 

 

ちなみに、逆に年金を遅く貰う事も出来る。(繰り下げ支給である)

 

 

 

その場合、通常もらう年金よりも多く貰える。 

 

 

例えば、65歳から始まる年金を、66歳からにすると8.4%増える。

 

 

67歳からにすれば、16.8%増えて貰える。

 

 

68歳からなら、25.2%増えて貰え、69歳からなら33.6%増え、70歳からなら42%増える。

 

 


つまり、貴方が65歳になっても、

 

 

健康でお金に困っていないなら、年金をもらって銀行に預けるよりも、

 

 

年金を貰うのを遅らせる方がかなり儲かる事になる。

 

 

しかも、70歳から42%増えるにしたものは、一生毎月42%増で貰えるのだ。

 

 

もし、貴方が100歳まで生きる自信があれば、ぜったい得である。 (正確には81歳以上生きれば得

 

 

 


残念ながら、上の相談者の場合、

 

 

30%減でも60歳から年金を貰うという選択にする事になったが、

 

 

それでも、毎月の生活費のメドがついたと、喜んでいた。

 

 

日々の生活の不安が無くなるなら、それも1つの選択である。

 

 


彼のガンの完治を祈りながら、受話器を置いた。

 

END