●亡き息子の部屋で起きる怪現象

 

 

 

今日は何を書こうかと、ニュースを見てみると、

 

 

昨日、長野県の八ヶ岳で男女7人が滑落して、3人が死亡したという。

 

 

その現場付近は、去年も死亡者が出ている場所だという。

 

 

その3日前には、東京の奥多摩で、登山客13人が遭難した。

 

 

13人の内、10人が中国人で、山に登る前に雪が降っていたのにも関わらず、

 

 

スニーカーなどの軽装備で登山に及んだ事が原因だったという。

 

 

1人の女性が骨盤骨折したが、幸い全員助かった。

 

 

東京の山で遭難するというのにも驚きだが、

 

 


改めて雪山の怖さを知る1週間となった。

 

 

 

 

 

 

 

実は、私がアメリカに住んでいた時に居たワシントン州でも、

 

 

毎年雪山の事故が絶えなかった。

 

 

ある時、そんな雪山で息子さんを亡くしたという奥さんが霊能者の所に相談にみえた。

 

 

 


彼女いわく、

 

 

息子さんが雪山で亡くなって2ヵ月が過ぎた頃から、

 

 

家で奇妙な事が起き始めたというのだ。

 

 

 

 


息子さんは生前、家の2階に住んで居たのだが、

 

 

朝起きたり、昼寝した後に起きると、決まってベッドから床に飛び降りたという。

 

 

だから、1階に居ると、2階からドスンという音がするので、

 

 

ああ、息子が起きたんだ。と分かったという。

 

 


ところが、その息子が死んで2ヵ月経った頃から、

 

 

1階に家族全員が居て、2階には誰も居ないはずなのに、

 

 

いきなり2階から「ドスン!」という音がするのだという。

 

 

それはまるで、今でも2階に息子が居るかの様で気味が悪いという。

 

 


それだけでは無いという。

 

 


ある夜、家族で外食して帰宅すると、

 

 

普通は真っ暗なはずの我が家なのに、

 

 

なぜか息子の部屋だけが、誰も点けたはずが無いのに明かりが点いていたという。

 

 

それがこの日だけではなく、

 

 

息子の部屋の明かりだけが点いていたという日が、何日もあるのだという。

 

 

 


これらの怪現象が起きるのは、

 

 

きっと、息子は何か言い残した事があるのではないか?

 

 

もしくは、息子は私の事を責めているのはないでしょうか?

 

 

とお母さんはいう。

 

 

と言うのは、

 

 


当時まだ中学生だった息子さんは、雪山登山に行きたいと言っていたのだが、

 

 

お母さんは危なからと許さなかった。

 

 

 

ところが学校であったバスケットの試合で、大失敗をした息子が、

 

 

かなり落ち込んでいたので、その姿をみかねたお母さんが、

 

 

教会の仲間達が雪山登山に行くというので、息子にも気晴らしに行ってみたら。

 

 

と勧めたのであった。

 

 

息子は喜んで出かけたのだが、それが息子の生きている最後の姿となってしまったのである。

 

 

 

 

今から思うと、

 

 

息子はバスケットの連戦で疲れ果てていた上に、

 

 

精神的に落ち込んでいた状態だったのに、雪山登山なんかに行かせてしまった。

 

 

それも中学生は息子だけだったので、他の大人についていくだけで大変だったのではないか。

 

 

しかも教会の人達の計画に合せて急きょ決めた事なので、

 

 

息子に十分な雪山用の靴とか、雪山用の服を用意してやれなかった。

 

 

天候なども、ちゃんと調べもしなかった。

 

 

その事を、お母さんはかなり後悔していたのである。

 

 

私が殺した様なもんなんです。と。

 

 

 

 

 


さっそく、霊能者による霊視が始まりました。

 

 

 

 

すると、亡くなった息子さんが直ぐに現れ、

 

 

自分が亡くなった様子などを語った後、

 

 

意外な事を言って来たのだという。

 

 

 

それはお母さんに対しての言葉だったのだが、

 

 

まったく予想外もしてなかった息子の言葉だった。

 

 

 

 

 

 

「母さんは、なんでいつもボクに謝るの?

 

 母さんのせいじゃないよ。

 

 母さんは、ボクの為に行かせてくれたんだよね。

 

 教会の人に何度も頭を下げて、頼んでくれたの知っているよ。

 

 それなのに、何度も何度も、ゴメンね、ゴメンね。って言って、

 

 死にたくなるほどボクの事で悩んでいる母さんを、見てられないんだ。

 

 靴も服もあれで十分だったよ。あれは事故だったんだ。

 

 母さん、悪く無いんだよ。

 

 だから、もうボクの事で謝らないで。

 

 逆にボクが辛んだ。」

 

 

 

 


霊能者いわく、

 

 

親による過剰な罪悪感は、子供が天国に行くのを妨げてしまい、

 

 

いつまでもこの世に留まってしまう事があるのだという。

 

 

 

 

 

その後、お母さんは自分を責める事を止め、謝る事も止めて、

 

 

息子へのお礼と、息子が天国に行く事だけを願う様になると、

 

 

息子の部屋で起きていた怪現象はしなくなったという。

 

 

 

 

 

 

 

 

これでこの相談は終わったのだが、

 

 

 

 

 

 

私は最後に霊能者が私だけに語った言葉が、この現象の全てだと感じた。

 

 

「息子さん、お母さんの事が大好きだったんだよ。

 

 実際は靴や服のせいだったかもしれないけど、

 

 それよりも、お母さんに元気になって欲しかったんだね。

 

 

 息子さん、精一杯の母さんへの

 

 最後の親孝行だったんじゃないかな。」

 

END