●大声で叫びたくなる交差点
私がまだ東京に居た頃の話です。
当時は電話相談と同時に出張鑑定もしていました。
と言っても、何でもかんでも出張していた訳ではありません。
話を聞いていて、「不思議だなぁ。」と感じた場所で、
その場所を、一度行って見てみたい。と思わせる場所のみです。
それもそんなに遠くだと行けませんが、その場所が関東地方であれば、
時間の許す限り出かけて行きました。
当時は、不思議な場所、不可解な場所、摩訶不思議なスポットがあると聞くと、
無料で現地に赴いていたのです。
と言うより、相談者が来て下さいと言わなくても、
私の方から、一度そこに行って見ましょう。と言うのが常でした。
とは言っても、私が不思議だなぁと感じるのは希で、
2ヶ月に一回あるかないか位でした。
今日ご紹介するのは、そんな時期に出会った、
ある不可解な交差点のお話です。
ある日、主婦の方から電話相談を頂いていた時です。
彼女の相談も終わりに差し掛かっていた頃、
急に彼女が話題を変えて、
「先生、実はうちの近所に、
とても不思議な交差点があるんですけど・・・」と話し始めたのです。
私も、「不思議な・・」とか「不可解な・・・」と聞くと、
つい、「へぇ、それはどんな交差点ですか?」と食いつかずにはいられませんでした。
彼女は、当時池袋に住んで居て、
その不思議な交差点は自宅からそんなに離れていない場所にあり、
よく使う場所なので、とても困っていると言うのです。
どう困っているのか聞いてみると、
その交差点を渡ろうとすると、
急に大声で叫びたくなると言うのです。
そして、胸が痛くなり、吐きそうになって倒れそうになるという。
さっそくその交差点の場所を教えてもらい、
地図で調べて見ると、下の図の様に、
その交差点は上を高速道路が通っている比較的大きな交差点である事が分かった。
毎回この交差点を使うと、急に大声で叫びたくなると言うのだけでも不思議なのだが、
私が興味を持ったのは、そこでは無かった。
不可解な点が、もう1つあったのだ。
それは、彼女のこの交差点のX地点に立つと、
大声で叫びそうになり吐いて倒れそうになると言うのだが、
交差点のA地点を含めた他の場所では、一切そういう不快な気持ちにはならないという。
つまり、この交差点で、彼女が大声で叫びそうになり吐いて倒れそうになると言うのは、
X地点に彼女が立った時だけなのだという。
A地点に居る時は、何も感じないと言うのだ。
しかも、A地点からX地点に歩いて行った時、
当然X地点の上を通る事になるのだが、その時は、何も感じないと言う。
だから、彼女はこの交差点をまったく使わないという訳では無かったのだ。
彼女はXからAに行く時は、遠回りして、この交差点を通らない様にするのだが、
帰りはこの交差点を使って、AからXに行くと言う。
つまり、行きはダメだが、帰りは大丈夫という交差点なのだ。
「行きは よいよい 帰りは怖い」という歌があるが、
彼女の場合は、その逆だ。
いったい、この交差点にどんな秘密があるのだろうか?
さっぱり分からなかった。
なぜ、彼女はX地点に居る時に限って、大声で叫びそうになり吐いて倒れそうになるのか。
なぜ、A地点からX地点に行く時は、X地点の上を通るのに、何も感じないのか。
そして、なぜ、行きはダメだが、帰りは大丈夫なのか!!
私はさっそく翌々日、その摩訶不思議な交差点に行ってみる事にした。
この時点で真相が分かる方は、とても優れた洞察力をお持ちの方で、
私よりも優れた方でしょう。
やがて、恐ろしい事実が分かるのである。
後半は、明日のブログに続く。
