●強い絆の糸
皆さんは、「赤い糸」というのは聞いた事があると思います。
結ばれる運命にある男女が「赤い糸」で繋がっているというロマンチックな言い伝えです。
今日のお話は、「赤い糸」では無いのですが、似た様な糸があるというお話です。
命名するなら、「強い絆の糸」でしょうか。
人はこの世に産まれて来る時、たった一人で生まれて来ると思われがちですが、
実は貴方よりも先に、この世に生まれて、良さそうだったら、貴方を呼ぶという、
先駆者的な人がいたりします。
「面白そうだから、君もこの世に来てみて」と貴方を誘います。
勿論中には、単独で、この世とはどういう所なのか行って見ようと、
勇気ある冒険者もいるでしょう。
でも、貴方が先駆者に呼ばれて生れた場合、先駆者と貴方の間には、
強い絆、連絡網に似た糸的なものが繋がっています。
それはもしかしたら、貴方のお母さんかもしれませんし、お父さんや、お祖父さん、
お祖母さんやお兄ちゃんやお姉さんかもしれません。
いずれにしても、貴方よりも年上です。
しかも、貴方はその人の事が大好きなはずです。
なぜなら、貴方の先にこの世に出て、貴方に連絡して、貴方をこの世に呼んだ人ですから。
希に年上の親友だったり、年上の恋人だったりする事もあるでしょう。
逆に貴方よりも年下の場合、貴方が先駆者で引っ張る方です。
そうは言っても、そんな「強い絆の糸」は目には見えません。
だから、そんな物があると証明出来ませんし、
ウソだろうと言われれば、反論も難しいのです。
しかも、人は生前、色々な人を好きになりますから、
年上で、大好きな人だけでは、特定が難しく、
どの人と本当の「強い絆の糸」で結ばれているか分かりません。
ただ、私の知る限り、貴方と誰が「強い絆の糸」で結ばれていたのか、
はっきりと分かる瞬間が一度だけあります。
その知る方法は、ちょっと悲しい事なのですが、
その「強い絆の糸」で結ばれている一方の方が亡くなる時です。
「強い絆の糸」で結ばれている二人なので、一方が亡くなると分かるのです。
分かり方は2通りあります。
■突然死や急死、まだ死の覚悟をしていない時の死の場合、
貴方は、その「強い絆の糸」で結ばれた人が亡くなったという時に、
きっとこう感じるはずです。「あっ、亡くなった。」
もしくは、とても悲しくなって涙を流し、
数時間後、その泣いている時間に○○さんが亡くなっていたという知らせを聞きます。
どんなに距離が離れていても、魂同士で結ばれているので分かるのです。
■もう一つの分かり方は、
貴方と「強い絆の糸」で結ばれた人に、死の覚悟、もしくは、
もうすぐ死ぬと分かり、あの世に行く準備をしていたりする場合、
貴方は、急にその人に会いたくなったり、実際会いに行ったりします。
何故か分からないけど、無性にその人に会いたくなります。
それは、貴方と「強い絆の糸」で結ばれた人が、あの世に行ってしまう準備をしているので、
何か知らないけど引っ張られるのです。
会うと、とても安心します。そして気にせいだったのだとホッとしますが、
それが生前会う、最後だったりするのです。
例えば、こんなケースです。
ある女性が、まだお盆でも無いの急に実家の父親に会いたくなったそうです。
そこでわざわざ有給休暇をとって、実家に帰ったそうです。
すると、父親は普段と変わらず元気で、自分の気のせいだったと安心しました。
それでもせっかく来たのだからと、父親を温泉に連れて行きました。
しかし、帰宅した1週間後、
父親は突然亡くなってしまったのです。
あの時が最後の親孝行だった。本当に行って良かったとその方は言っていました。
そんな「強い絆の糸」で結ばれた人が亡くなるのは、悲しいですよね。
でも、
そうでも無いのですよ。
まず、貴方はたった独りでこの世に生まれて来たんじゃないんだという事が分かります。
しかも、それでその人とお別れでは無いのです。
「強い絆の糸」は、その人が死んだら切れるという物では無いのです。
ただ、引っ張られるので分かるというだけで、切れはしません。
死んだもう一方の「強い絆の糸」の人は、
亡くなったあの世から、貴方を助けてくれる人になります。
だから、その人が亡くなってから、急に仕事がうまく行くようになったとか、
良い人が見つかったという幸運が、舞い込んで来る事が多いのです。
つまり、もし貴方にそんな心当たりがあるなら、
その人をよく供養してあげる事で、
貴方はこれから幸せになる可能性が高いのです。
END