●亡き人の物欲の行方
一度こんな相談があった。
ご主人は事故で亡くなられたのだが、
亡くなる直前まで、家を海が見える丘に建てると言って、
土地の候補も3つほど決まっていて、あとはそのどれかにするだけという状態での、
突然の死だったのだ。
当然ご主人が亡くなられたので、土地購入を含めて家を建てる事は中止なった。
その後ご主人の葬式を終え、遺産相続を終えた1年後、
再びご主人が念願だった海が見える丘に家を建てるという話が持ち上がった。
会社などの株券を整理した結果、結構な遺産相続のお金が出来、
それだったら、このお金でご主人が長い間念願だった海が見える家を建ててはどうか、
という話が再び検討されたのだ。
しかし、多少迷いがあったのだろう。
その判断をする為に、私に電話相談してきたのである。
まぁ、私の判断は、いつも大体は決まっている。
大金を払う時は、少しでも迷っているなら、一時止める事である。
迷っている時は、何かしら、誰かしらの霊が反対信号を送ってくれている事が多いからだ。
だから、この相談も話を聞く前から、大体決まっていた様なものだが、
とりあえず奥さんの話を聞いてみた。
すると、やはり、
家族が海が見える家を買うのに迷っている理由があるのが明らかになった。
それは、亡きご主人は、海が見える家にこだわっていたのだが、
奥さんを始め、長男長女達は、イマイチ乗り気では無いのだという。
なぜなら、近くにコンビニもないし、車で1時間も走らないと賑やかな場所に行けない。
学校も移らないといけない。友達とも別れなくてはいけない。
また、台風の時は怖いなど、むしろ都会に家を建てたいという気持ちが強いという。
しかし、家を建てるお金を稼いだのは全部お父さんだ。
それをお父さんが念願だった場所に建てずに、都会に家を建てるのに使ったら、
罰が当たるのではないか。
そう心配していたのである。
こういう相談を受けた時、いつも思うのだが、
残された家族は、亡くなった人を恐れ過ぎ。
確かに、家を建てるお金を稼いだのは亡きお父さん。
しかし、海が見える家は、物質的要求である。
物質的要求は、亡くなると段々と無くなる。
所詮、お金で買える物は、一時的欲求に過ぎないのである。
また、信じられないだろうが、
お金で買える物は、亡くなった後でも故人が勝手に叶えていたりするのである。
昔、霊能者が10歳で亡くなった男の子の霊視をした事があった。
すると、ご夫妻の前に、亡くなったお子さんの霊が現れたという。
しかも、その子はセグウェイという乗り物に乗ってやってきたというのだ。
セグウェイとは、自分の体を左右に傾けるだけで動く乗り物である。
息子さんは警察官がそれを乗っている所を見て憧れ、
ご両親に買って欲しいと頼んでいたという。
しかし、ご両親はまだ早いし、危ないからと、買ってあげなかったという。
ところが、ご両親の前に現われた息子さんは、
死後、自分の力でセグウェイに乗るという夢を叶えていたのである。
人が死んでから、そんな物を手に入れるなんておかしいと思われる人もいるだろう。
しかし、手に入れられるのは、物だけでは無い。
足を失った人や、肝臓がんになって肝臓が使い物にならなくなった人も、
死後、今は両足で走れる様になったんだよ。とか、
今は健康な肝臓で痛みもないし、お酒も飲めるんだよ。と、
元通りの体になって、嬉しいそうに現われる家族は多いのである。
だから、当然、私の答えは、
亡きお父さんがこだわった海が見える家に固執せず、
今生きている貴方がたが、住みたいという家を建てなさい。
お父さんは、それに対して怒ったりはしません。
お父さんは、亡くなった後も、自分で自分の夢を叶えるはずです。
しかし、奥さん達に、1つだけお願いしました。
それは、どこに家を建てようと、自由ですが、
建てた後、お父さんにお礼を、事ある毎に声を出して伝えてあげて下さい。
「お父さん、ありがとう。
この家に住めるのも、みんなお父さんのお蔭ですよ。」
END
