●動物の気持ちが知りたい
時々、飼っているペットの話をされる方がいます。
そういう方々は、よく、「動物の気持ちが知りたい。」と言います。
しかし私は、霊能者でもアニマルコニュニケーターでも無いので、
その問いに応じてあげる事は出来ません。
でも、今日のお話は、そんな方々にも参考になるかもしれません。
私がアメリカで霊能者に学ばせてもらっている時、
ある奥さんから、こんな依頼が来た事がありました。
それは、
「愛犬ジョニーの気持ちが知りたい。」
奥さんは主に、2つの事が知りたいとの事でした。
■1つは、1年前頃から、ジョニーはお父さんを嫌いになり、
お母さんの所にしか寄り付かないと言うのです。
それまでは、呼ばれると二人の元へ分け隔てなく飛んで行ったのに、
今ではお父さんが呼んでも寄って来ません。
■2つ目は、娘さんが言うには、
ジョニーは散歩している時に、とても辛そうで大変そう。
だから、散歩は3日に1度位にしてあげたら・・・
なんか拷問みたいで、可哀想。
確かに、散歩は辛そうです。
娘が言う様に、ジョニーは本当に拷問の様に感じているのでしょうか?
私と日系二世の友人は、霊能者のご自宅に午後6時の待ち合わせで、
そこから一緒に奥さんの自宅へ伺う事になっていました。
一応食事をすませてからの集合となっていました。
しかし、私はここで、さっそく重大なミスをやらかしてしまいました。
友人と会った時、この近くにとても美味しいステーキ屋さんがあるんだ。と教えてくれたので、
二人でそこに行き、美味しかったので、ガッツリ食べてしまったのです。
霊能者の方が、車の中で、夕食は何を食べたの?と聞いてきたので、
二人でステーキをガッツリ食べたと言ったら、さっそく怒られました。
霊能者いわく、霊の気持ちを読み取ったり、魂の気持ちを知りたい時は、
自分の気持ちをフラットな状態にしておかないとダメ。
フラットな状態とは、怒るでも無く、悲しくも無く、楽しくも無く、悲しくも無く、
心の状態に起伏が無い平らな状態の事。
そして、それはお腹の状態に言えるという。
お腹が一杯になってはダメだと言う。
腹いっぱいになると、全身の血がお腹の中の物を消化しようとして、
脳や他の感覚への血の供給が減り、感じる能力が普段よりも衰えるというのは、
良く知られた事だが、
霊能者いわく、それ以上に大切な事があるという。
それは、犬の気持ちが知りたいと、気持ちを犬に集中させた時、
なんとなく、自分がお腹空いたなぁ。感じれば、それイコール犬の気持ちだったりするという。
犬がお腹空いていると、自分もお腹空いている感覚になるのだという。
しかし、もしガッツリ食べて腹一杯なら、そういう感覚にならない。
もっと分かりやすい例をあげるなら、
貴方も多分経験された事はあると思うが、
子供がなんか熱っぽいな。と思ったら、お母さんが子供の額に手を当てて、
子供に熱があるかどうか診ますよね。
それって、お母さん自体の熱がフラットな状態だから分かるんです。
もし、お母さん自身が高熱なら、子供に熱があるかどうかも分かりづらくなるのです。
また、つまらない些細な口喧嘩が離婚問題に発展してしまう夫婦がいましたが、
これなんかも、旦那さんの怒りの感情を、奥さんも読み取ってしまい、
まるで自分が怒っているかの様になり、その怒りをまた旦那さんが受け取り怒りが上昇。
結果止めども無い大喧嘩に発展してしまったのでした。
こういう時は、どちらかが気持ちをフラットな状態に戻せれば、
言い合いは元の、つまらない些細な出来事に戻るのですが、なかなか難しい様です。
私が芸能界をみてて、「ああ、この人、自分の気持ちをフラットな状態にするのがうまいな。」
という芸能人がいます。
それは皆さんも知っていると思いますが、
モデルのユッキーナこと木下優樹菜さん とご結婚した、
ふじもんこと、FUJIWARAの藤本敏史さんです。
彼は自分の気持ちをフラットな状態にするのが、とても上手いと感じます。
彼らが上手く行っているのは、ひとえに藤本敏史さんのこの技術のたまものだと思います。
ただ、相手の気持ちがストレートに伝わって来るというのは、
別の言い方をすれば、それは1つの霊能者的才能の片鱗でもあります。
例えば、友人が泣いていたら、別に悲しくも無いのに泣けてくるとか、
友人がお腹がいたくなったら、別に痛くなる要素が無いのに自分も痛くなる場合、
もしかしたら、霊能者的才能の片鱗が備わっている人なのかもしれません。
長々と書いてしまいましたが、
つまりは、相手の気持ちを受け取るには、自分の気持ちをフラットな状態にする事が大切で、
それはお腹の状態にも言えるという事です。
私も普段から霊能者に言われていたので、それは分かってはいたのですが、
今回は相手が犬という事で、気軽に考えてしまっていたのです。
でも、実際は相手が霊であっても人間であっても、
そして、それが動物でもあっても、同じ心構えが必要だといいます。
30分ほど車を走らせると、依頼者である奥さんの自宅に着きました。
普通、出張鑑定は特別な理由が無い限り、夜は行わないのですが、
この時間であれば、聞きたがっていたご主人が帰宅しているとの事で、この時間となりました。
さっそく自宅にあがると、リビングには一匹の大型犬がいました。
薄茶色のラブラドール・レトリーバーの様ですが、
普通の犬とは、明らかに見た目が違います。
3本足なのです。
奥さんいわく、
ガンになり、やむなく前足を切断しなければ助からなかったといいます。
それ以来、前好きだった散歩も、今は大変そうで、
それを見て、娘さんは毎日散歩させるお母さんに、拷問みたいで可哀想だと言ったのでした。
確かに、私達が訪れた日も、尾っぽを激しく振って、寄って来る様子が、
なんとなく大変そうな感じでした。
犬は歩く時、4本足歩行なので、
普通は4本とも均一に同じ体重がかかっていると思われがちです。
しかし、実際は違います。
犬は、前脚で全体重の75%を支えているので、前足を失うのは大変な事なのです。
それでも小さい犬ならまだいいのですが、ラブラドールの様な大型犬となると、
その影響は重大で、車の乗り降りや、
散歩でも段差のある場所なら人間の補助が必要になる事も。
さっそく霊視が始まりました。
動物の場合、霊が出て来て話してくれる事は余り無いので、
その動物に気持ちを集中させ、動物の心と自分を一体化させるそうです。
すると、動物がお腹が空いているなら、自分もお腹が減ったなあ。と感じ、
右足が痛いな。と感じて、犬の右足を見たら怪我してたりするそうです。
さて、ご主人が気になっていたという最初のご相談は、
■1年前頃から、ジョニーはお父さんを嫌いになり、
お母さんの所にしか寄り付かなず、今ではお父さんが呼んでも寄って来ないという問題。
霊能者が導き出した答えは、意外なものでした。
こういう問題は、
ジョニーがお父さんを嫌いになったと思われる時期に戻って考える事だといいます。
つまり、1年前にジョニーに何が起こったのかをまず考える事です。
すると、奇しくもその時期はジョニーが前の右足を失くした時だったのです。
そして、その時の事情を聞くと意外な事実が分かったのです。
それは、ジョニーが足を切った病院がご主人の勤務先と近かったので、
家族でジョニーの足を切る決断を下した翌朝、
ご主人が愛犬ジョニーを車に乗せて出勤。
そして休み時間に獣医さんの所に連れて行ったそうです。
その手術の後、獣医から連絡をもらいジョニーを迎えに行ったのがお母さんでした。
要するに、お父さんは損な役回りだったのです。
当然お父さんは仕事があるので、ジョニーを医者に残し会社に戻ります。
ひとり残されたジョニーは、とても寂しく、とても怖かった様です。
そして、右前足を失う。
目が覚めたらそんな状況で、歩きづらくて、まだ痛くて、
全部お父さんを信じて喜んでついていった結果だ。と思ってしまった様でした。
しかも、そんな状況を救ってくれ、地獄の獣医から助け出してくれたのは、
お父さんでは無くお母さんだったのです。
では、お父さんはどうすれば良かったのでしょうか?
霊能者いわく、帰宅したジョニーを抱きしめて、
心から、ゴメンね痛かっただろう。ガンを直す為に仕方が無かったと、
繰り返し、ジョニーに訴えると良かったといいます。
しかし、今からでも遅いという事は無いので、そうする様にしてあげ、
その間1週間位は、ジョニーの食事はお父さん担当にすると良いとの事。
そして、もう1つの気になっている事。
■ジョニーは散歩している時に、とても辛そうで大変そう。
娘さんいわく、なんか拷問みたいで、可哀想。
これに対して、霊能者いわく、
ジョニーからは、こんな気持ちが伝わってきたと言う。
「こんな体になっても、
毎日私の気にかけてくれて、どうもありがとう。
ママと毎日散歩出来て、嬉しいの。
ボク、頑張って歩くから。」
END