●上には上の霊能者

 

 


今年の夏、日テレで「グレートコネクション」という番組が放送されました。

 

 

あなたよりスゴい友達を紹介してください」という質問を繰り返すと、

 

 

一体どんな人に出会えるかという番組でした。

 

 

日本人はこういう、わらしべ長者的な事、好きですよね。

 

「貴方よりも頭が良い人、紹介してとか」

 

「貴方よりもお金持な人、紹介してとか」

 

この前も、イタリアで大食い女王のもえのあずきさんが、

 

本場イタリアで、ピザの最古の店を探す旅というをやって、

 

貴方の店よりも古い店を紹介して」と言って食べ歩き、

 

とうとう最古の店を発見という企画もありました。

 

 

 

私も日本人だからでしょうか。

 

 

アメリカで一度、知り合った霊能者の方に、

 

 

貴方よりもスゴい霊能者の方、紹介してください。」

 

 

みたいな事を聞いた事があります。

 

 

勿論、実際にはそんな失礼な言い方はしていませんよ。

 

 

先生よりも、スゴい霊能者なんかいませんよねぇ」みたいな言い方でした。

 

 


すると、居ると言うのです。

 

 

というより、「私よりも優れた人なんて、きっと沢山いると思うわ。」と言うのです。

 

 

そして、彼女が教えてくれたスゴい霊能者というのが、、

 

 

Jean Primrose Whyte という女性だと言うのです。

 


私が「どんなところが凄かった方だったんですか?」と聞くと、

 

 

こんな話をしてくれました。

 

 

 


ある教師をしているという女性が、

 

 

Jean Primrose Whyteさん所に相談に来たんですね。

 

 

 

この女性は、大学時代に知り合った男性と結婚して、

 

 

彼女は教師を続けながら、一人息子を育てていたんです。

 

 

ところが、そんな彼女に悲劇が襲いかかります。

 

 


ある日家族3人で、食事に出かけた時、

 

 

交通事故に遭ってしまうのです。

 

 

その時に夫と息子さんは亡くなり、彼女は軽傷でしたが、顔に傷が出来ます。

 

 

彼女は絶望して、何ヶ月も家で閉じこもっていたそうです。

 

 

しかし、親友に励まされて、なんとか教師の仕事を少しづつ始めました。

 

 

それでも、もう自分には明るい将来は無いと悲観していました。

 

 

そんな彼女を心配した親友が、少しでも明るい未来があれば。と思い、

 

 

霊能者の所で診てもらおう誘ったのでした。

 

 

 

 


その霊能者の所こそが、Jean Primrose Whyteさん所だったのです。

 

Jean Primrose Whyte

 

 

霊能者のWhyteさんは、じっと霊視をして、

 

 

しばらくしてこう言ったのです。

 

 

週末1日だけでも、ボランティアの仕事してみて下さい。」

 

 

そして、紙切れを出すと、

 

 

何やら書き始めたといいます。

 

 

 


教師の女性は、渡されたその紙切れを見ると、

 

 

Edward という男性の名前と、電話番号が書かれていたと言います。

 

 

鑑定を終えた彼女と親友は「Edward はきっと白馬の王子様よ。」と妄想を膨らめました。

 

 

でも、さすがに知り合っても無いのに、

 

 

いきなり電話する訳にも行きませんし、

 

 

もし、本人が出たら何をどう話していいかも分かりません。

 

 

 


彼女は何も出来ずに、霊能者から渡された紙切れを宝石箱の中にしまいました。

 

 


そして、とりあえず霊能者に言われた通り、

 

 

日曜日だけ教会でボランティアをする事にしたのです。

 

 

 

 

 

 

そして、すぐに周りにEdward という男性はいないか働いている女性達に、

 

 

何気なく聞いたそうです。

 

 

しかし、残念ながら、教会にはEdward という名前の男性はいませんでした。

 

 

 

 

ボランティアを始めて4ヶ月位経った時でした。

 

 

ある日、彼女に声をかけて来た男性がいました。

 

 

 

何回か会っている内に、段々と親しくなっていきました。

 

 

ただ、名前はEdward ではなく、Wilbert でした。

 

 

それでも、顔に傷があるこんな自分を好きになってくれるWilbertを好きになります。

 

 

Wilbertさんと結婚したい。そう思う様になりました。

 

 

 


そんなある日、彼の家に居る時でした。

 

 

 

 

彼女はある衝撃的な発見をしてしまうのです。

 

 

 

 

それは、

 

 

Wilbertのミドルネームが、なんと!Edward だったのです。

 

 

余りの運命の巡り合わせに、手が震えたといいます。

 

 

 

やがて、二人は結婚。

 

 

 

 

 

 

 


普通なら、これでハッピーエンドという話ですが、

 

 

 

違いました。

 

 

 

 

 

 

Edward と結婚して3年が経った時でした。

 

 

それまでにも何回か貧血で、立てなくなる事があったのですが、

 

 

低血圧だった事もあり、薬を飲む程度でしたが、

 

 

ある日、Edward が仕事場で倒れたのです。

 

 

 

病院に運ばれると、白血病という診断でした。

 

 

しかも当時の医療技術では、骨髄移植しか助かる方法は無いという状況だったのです。

 

 

そして骨髄バンクもまだ無かったといいます。

 

 

Edward のお父さんの血液を調べたのですが、適合しませんでした。

 

 

残る希望は、離婚した母親と母方に引き取られた弟でした。

 

 

しかし、調べると離婚した後、母はだいぶ苦労した様で、

 

 

仕事を転々をしていて、現在の住まいを見るける事は出来なかったのです。

 

 

 

 

ただ、離婚した母と弟を探し出したとしても、

 

 

必ずしも骨髄が適合するとは限りませんでした。

 

 

Edward の骨髄と弟の骨髄が適合する確率は4分の一でした。

 

Edward の骨髄と母の骨髄が適合する確率にいたっては25分の一だったのです。

 

 


それでも、命がかかっているだけに、彼女は必死でした。

 

 

Edward をなんとしてでも助けたい。

 

 

その為に彼女は、探偵にも依頼しましたが、ダメでした。

 

 

段々とやつれていくEdwardを、彼女はただ見ている事しか出来ませんでした。

 

 

 


もうダメだ。

 

 

 

 

そう思った時、彼女の手は自然と再びあの霊能者の所に電話していました。

 

 

Edward との出会いを予言したあのJean Primrose Whyteさん所に。

 

 

 


「その節は、どうもありがとうございました。

 

 貴方の言う通り、Edwardと出会い結婚しました。

 

 しかし、彼は今、白血病で死にそうなんです。

 

 どうか何か助かる方法は無いでしょうか?」

 

 

 


すると、霊能者はこう言ったのです。

 

 

 

「ああ、覚えていますよ。

 

 あの時、確か、貴方に、何か書いて渡しましたよね。

 

 それまだお持ちですか?」

 

 


彼女はすぐに思い出し、貰った紙切れは大切に宝石箱の中に仕舞ってあったので、

 

 

電話口にそれを持って来ました。

 

 

「あのぅ、紙切れって、

 

 Edward と彼の電話番号が書いてあるものですよね。」

 

 


すると、霊能者の方が、

 

 

違う、すぐにその電話番号に電話してみて」と言うのです。

 

 


電話すると、

 

 

それは行方不明だったEdwardの母親の自宅の電話番号だったのです。

 

 

しかも、その後検査すると、弟の骨髄と適合したのです。

 


こうして彼女の夫、Edwardは、九死に一生を得たのでした。

 

END