●愛犬を失った女性

 

 


ペットロスという言葉が有ります。

 

 

これは今まで一緒に暮らしていたペットと死別したり、行方不明になったりして、

 

 

突然の別れの悲しみから立ち直れなかったり、死を受け入れらず無気力になる事です。

 

 

 


私の所にも、愛するペットが3ヶ月前に亡くなって、

 

 

いまだに悲しみが癒えないという方から相談を受けた事がありますし、

 

 

他にもペットを失ったという方からの相談を受ける事があります。

 

 

 


ペットロスは、それぞれの方の状況が違うので、

 

 

一概に、これという対処方法は話を聞いてみないと分からないのですが、

 

 

色々な相談者の話を聞いていると、「おや?」という共通点があったりします。

 

 

それは、ペットを失った時点では、

 

 

もうこんな悲しい別れはしたくない。

 

 

二度と辛い思いをしたくないので、ペットは、もう飼いたくない。

 

 

そう思っていた相談者の方が、3ヶ月後になると、

 

 

何となくペットショップに立ち寄っていたり、

 

 

時間があると、何となく同じ種類のペットの写真をインターネットで探していたり、

 

 

動画を漁る様に探して、一晩中見ていたりするのだと言うのです。

 

 

 

 


そんな時、私はその相談者の方に、

 

 

もう一度、ペットを飼ってみてはどうですか。」

 

 

とアドバイスする事があります。

 

 

 

 

 

一見、誰にでも言える様なアドバイスですが、

 

 

この一見、普通に見えるアドバイスには、実は深い意味があるのです。

 

 

 

 

それを知ったのも、私がアメリカに居る時でした。

 

 

 

 

 

 

ある時、私の知り合いの霊能者の所に、

 

 

独りで暮らしているという50歳位の女性がやって来ました。

 

 

 

 

彼女はつい3ヶ月前まで、ローリーという愛犬と2人で暮らしていたのですが、

 

 

心臓病で亡くなってしまったのでした。

 

 

彼女は離婚した頃、ずっと自分を支えてくれたのは、ローリーが居たからで、

 

 

彼女が泣いていると、そっと近寄って来て側に寄り添って寝てくれたそうです。

 

 

子供は出来ませんでした。

 

 

だからローリーだけが私の子供だったんです。と彼女は涙ぐみました。

 

 

 

 

そんな私のローリーは、天国に行けたでしょうか。

 

 

ローリーを失った今、どうしたらいいか分かりません。

 

 

そんな感じの相談だったと思います。

 

 

 

 

 

霊能者の方は、そのローリーという犬の写真を2枚机の上に並べて、

 

 

ローリーに意識を集中して、霊視し始めました。

 

 

 

 


霊能者の方いわく、相手が人間の霊であれば、喋ってくれるので、

 

 

比較的簡単だと言うのですが、

 

 

相手が犬の霊の場合、亡くなって年数が経っているとコンタクト出来なくなっていたり、

 

 

また、コンタクト出来ても、話せない場合が多いので、

(話せる場合もある。そのペットの能力や霊能者との相性にもよるという)

 

 

人間の場合よりも難しいとの事でした。

 

 

 

 

 

では、ローリーの場合はどうだったかというと、

 

 

ローリーからは、何も言葉は返って来ないのですが、

 

 

その代わり映像とイメージが伝わって来たそうです。

 

 

霊能者は、その映像と受け取ったイメージや感情から、

 

 

ローリーが何を言いたいのか感じ取るのだそうです。

 

 

 

犬が送って来る映像は、目線がかなり下なので、

 

 

人間から送られて来ているものでは無いとすぐ分かるそうです。

 

 

 

 

しばらくして、霊能者の方が彼女に、

 

 

「あのう、最近、

 

 ペットショップに何回か行ってますね。」と言うと、彼女が、

 

 

 


「はい。

 

 特に新しく買いたいとか、そういう気は無いのですが、

 

 何となく、自然と足がペットショップの方へ向いてしまうんです。」

 

 

 

 


すると、霊能者の方が、こんな事を言ったのです。

 

 

 

 

 

ローリーが、貴方を引っ張って、

 

 ペットショップに連れて行く様子が見えるんだっけど。

 

 どうやら、貴方に新しい犬を飼って欲しいって言ってるみたい。」

 

 

 

 


ペットロスに陥った人は、

 

 

あれだけ愛した愛犬を、死んだら直ぐに他の犬を飼うなんて悪くて出来ないと思ったり、

 

第一、亡くなった愛犬に対して、他の犬をすぐ飼うなんて申し訳ないと思ったりする。

 

 


しかし、霊能者いわく、

 

 

多くの亡くなった愛犬たち(ペットたち)は、

 

 

亡くなった自分の事よりも、残されて悲しんでいる飼い主の事を心配で、

 

 

ペットロスに陥っているご主人を、ほっといて天国なんて行けないほどで、

 

 

早く立ち直って欲しいと思っているという。

 

 

 

 


ローリーの場合も、例外では無く、

 

 

何とか彼女を元気にしたいと、また新しい犬を飼って欲しいと、

 

 

彼女の足をペットショップにと向かわせていたのである。

 

 

 

 


その後、ローリーからとても温かい愛情が彼女に伝わって来たので、

 

 

霊能者が、それらを彼女に伝えると、彼女は涙ぐんだという。

 

 

 

 


ローリーが、貴方にこう伝えようとしています。

 

 

 

 

 

「この前、白いゴールデンをさわっていたでしょう。

 

 あの子は、とっても良い子だよ。

 

 飼ってあげて。

 

 

 

 だから、もう、ママはひとりぼっちじゃないよ。

 

 

 ボクが居なくても、ママは大丈夫だよ。

 

 

 今まで、ボクを愛してくれて、ホントにありがとう。

 

 

 ママ、大好きだよ。」

 

END