●路上に捨てられた犬
今年の4月、
「LION/ライオン ~25年目のただいま~」 という映画が公開されました。
当時たった5歳の少年が、インドで迷子になり、
その後、養子として遥かオーストラリアに行き、育った男が25年後に
グーグルアース(Google Earth)で自分の家族を探しだしたという実話を映画化したものです。
グーグルアースって、便利ですよね。
私も時々グールグアースを使って、駅前の駐車場の入口や場所を探す事があります。
グーグルアースの使い方はこちらを参照。http://google.osieru.com/google01.html
グーグルアースも色々な使い方がありますが、
最も多い使い方が、知らない土地を自由に歩いてみたいという願いを叶える事です。
これを使えば、お金が無くても、世界を旅行する気分になれる訳です。
そう言えば、以前テレビで、元NHK のフリーアナウンサーの神田愛花さんが、
アメリカに買い物旅行に行く前は、グーグルアースで下調べするとか言っていました。
今日は、そんなグーグルアースのお話です。
犬というペットは、よく3日の恩は3年忘れずとか言われていて、
可愛がってくれた飼い主に、とても忠実だったりしますよね。
そのよく知られた例が、忠犬ハチ公です。
渋谷駅の前にその忠犬ハチ公の銅像がありますが、
毎日、渋谷駅まで出迎えに来ていたハチが、飼い主が亡くなってからも、
死ぬまで毎日渋谷駅まで、迎えに来ていたという実話です。
美しい話ですが、
残念ながら、世の中には、そういう良い飼い主ばかりでは無いのです。
アメリカ、カリフォルニア州の
ロサンゼルスのさびれた町の路地に、
多分、飼うのに飽きたのか、
それとも、大きくなったので可愛く無くなったのか、
一匹のワンちゃんが、捨てられてました。
付近の住民の方いわく、
今から10年前に、飼い主がそのワンちゃんをそこに捨てて、
車で去って行ったそうです。
あの子は、それ以来ずっと、あそこで、
自分を捨てた飼い主が迎えに来るのを、じっと待っているんだよ。
いつもそこに戻って来て、ちょこんと座って、
いつまでも戻って来てくれる飼い主を期待して、
10年間も待ち続けているそうです。
暑い日は、トラックの下で日光を避けながら、
いつ飼い主が戻って来ても、分かる様にその捨てられた場所に居るそうです。
危ないですね。
よく10年間も、今まで生きてこれたと感心します。
付近の住民も、あまりに汚くなった伸び放題の毛を見て、
誰も近寄ろうとしません。
多分、自分が捨てられたとも知らないで、
絶対迎えに来ない飼い主を待ちながら、このまま段々と弱って、死ぬのでしょう。
ところが、グーグルアースがこの犬に、奇跡をもたらしたのでした。
ある夏の日でした。
パトリック・ピッテンガーさんという方が、
グーグルアースで、ロサンゼルスのストリートビューを楽しんでいると、
1匹のワンちゃんが、寂しそうな目をして、しゃがんでいるのを見つけました。
よく見ると、首輪も無く、
体の毛も伸び放題。
側に飼い主らしき人も居ません。
心配になったパトリックさんは、その場所に行ってみる事にしました。
すると、まだその犬は、そこに居たのです。
でも、汚いとはいえ、誰かの犬かもしれない。
そこで、一応この犬にソーニャ(Sonya)と名付けて、
6ヵ月間時々、水とエサをあげにいき見守りました。
でも、どうやら周りの人の話を聞いても、捨てられた犬の様でした。
「このままじゃ、かわいそう。」
そう思ったパトリックさんと恋人のベラスケスさんは、
ロスにある動物保護団体「Hope For Paws」に連絡して保護してもらう事にしました。
その後、動物保護団体「ダーティー・ヘアリー・モバイルドッグ・グルーミング」が、
ソーニャの体を洗い、伸び放題だった毛をカットしました。
この団体は、移動トラックで犬のグルーミングを専門にやっている機関でした。
そして、獣医の元に連れて行くと、こう言われたそうです。
この子の体には、いくつかの腫瘍と関節炎を患っていて、
もう少しこのまま野良犬だったら、この子の命は残りわずかだっただろう。
一旦保護すると、ソーニャは、とてもみんなに甘えて来たといいます。
おまえ、ほんとは、すごく甘えん坊さんだったんだね。
その後、パトリックさんのお母さんのジョアンがソーニャを飼ってくれる事になり、
今は幸せに、家の中で暮しているという。
下は、その当時グーグルアースに写ったソーニャの映像と保護当時の映像。
そういえば、6年前に起きた東日本大震災の時にも、忠犬の話がありました。
それは津波があった後の自宅に行った飼い主が、
跡形も無くなった家を見て、飼っていた犬を探し回ったそうです。
でも、どこを探しても見つかりませんでした。
それでも諦めずに、あちこちの避難所に行き、
保護された愛犬がいないか探したそうです。
1週間位経ち、もうダメかもしれないと思われた時、
ある情報が彼女の元に、そして行って見ると愛犬だったのです。
話によると、その犬はどんなにエサをあげようと呼んでも、
ゴミなどの廃材が集まった場所から、決して離れようとしなかったそうです。
だから、ここに連れて来るのに苦労したとの事でした。
後に、愛犬を見つけたという場所に行って見ると、
そこには、無残に壊れた自宅が流されついていた場所だったそうです。
つまり、愛犬は、いつ飼い主が戻って来てもいいように、
誰が呼んでも、お腹が空いても、決して自宅から離れずに、
そこで飼い主の彼女の事を、ずっと待ち続けていたのでした。
ワンちゃんって、飼い主の事が大好きなんですよね。
ちなみに、余り知られていない話ですが、
東日本大震災の津波では、こんな話もありました。
大津波では、沢山の会社が流され、
その会社にあった金庫なども、みんな流されてしまったそうです。
ところが、後にこのニュースが流れると、
欧米の各メディアが、驚いたそうです。
なんと、津波で流された5700個もの金庫が、
手つかずのまま、警察に届けられたというのです。
その中身、合計なんと23億円を上回る額だったといいます。
Amazing!!
家が流され、お金に困っている状況だというのに、
東北の人々の誠実さには、驚くばかりだ!と。
災害の後は、略奪がつきものだが、
日本では、その逆の事が起きている!!!(アメリカ・イギリス)
END
参考:https://www.huffingtonpost.com/2013/09/14/google-maps-dog-rescue-los-angeles_n_3914586.html
http://www.businessinsider.com/google-street-view-rescue-of-a-stray-dog-2013-9






