●見えないベビーシッター
ベビーシッターというと、日本では余りなじみの無い仕事だと思いますが、
私がアメリカに居る時には、周りでよく聞いた職業でした。
アメリカでは女子高校生や女子大学生が、よくアルバイト感覚で、
近所のベビーシッターを引き受けたりしていました。
それは多分、日本とアメリカの法律の違いだと思います。
日本では小学生の子供が1人でお留守番なんて事はよくある事ですが、
アメリカでは、12歳以下の子供に1人でお留守番させてはいけないという法律がある州が、
結構あるので、アメリカの方はそれが常識になっているのだと思います。
しかし、ある時、私は霊能者の方から、ベビーシッターについて、
ある衝撃的な事実があるのを聞いてしまうのです。
今日はその事を書いてみたいと思います。
ある時、霊能者の所に、一人の女子大生の子が相談に見えたそうです。
その子は恋人について相談に来られたそうなんですが、帰りがけに、
「先生、私アルバイトでベビーシッターをしているんですが、
この前働いて家で、余りに不気味な事があったんで、
2週間で辞めてしまったんです。」 と言ったという。
そこで、詳しく話を聞いてみると、
彼女はあるお金持ちの家がベビーシッターを募集していたので、
ダメ元で面接に行ったそうです。
すると、彼女が持参した紹介状が良かったのか、採用がすぐに決まったそうです。
アメリカのベビーシッターというのは、特に資格が無くても、
中学生や高校生でも出来る手軽なバイトだそうですが、
そうなると、悪い高校生でも応募に来たり、
空き巣を働いたりする人を雇ってしまう危険があります。
なので、そこはアメリカ流のしきたりがあって、
ベビーシッター希望の子は、前に働いていた家の人が書いた紹介状が必要になるのです。
雇い主は、その紹介状を見て、本当にそうだったかのか電話してみたりして、
応募にやってきた人柄や話した感じを鑑み、雇うかどうかを判断する訳です。
なんか日本でも、介護士や家政婦さんなどを個人的に雇う時、
履歴書を見せてもらうよりもいいかも。って私はその時思いました。
そんな彼女は、翌週から、無事お金持ちの家でベビーシッターのバイトを始めたのです。
彼女が世話したのは、2歳児のライアン君という子だったそうです。
ライアン君はとてもいい子で、普段はおとなしい子だったといいます。
ところが、働き出して3日位が過ぎた頃から、彼女はある事に気がついたそうです。
それは、普段は彼女があやしても、遊んであげても、
滅多に笑わないライアンちゃんが、彼女が2階の子供部屋から、トイレに行ったり、
1階に降りてミルクをとって来たりして、しばらくライアン君の側に居ない時、
子供部屋からライアンちゃんが、ケラケラ笑っている声が聞こえると言うのです。
そして、部屋に入ってみると、ライアン君が誰かと話していた様な座り方や、
目線をして笑っているというのです。
また、誰も居ない所を見ながら話しかけたりしているのです。
その時、彼女は、「この部屋に誰か居る。」と感じたそうです。
もし、これが他にも家の人が居るなら、そんなに怖くは無いのですが、
なにしろ、家主の両親が夜帰って来るまで、この家に彼女独りです。
結局、賃金は良かったのですが、彼女は怖くなって辞めたしまったと言うのです。
彼女はカバンに持参していたライアン君の写真3枚と、
そのライアン君の両親の写真を霊能者の方に見せると、
霊能者の方は、ジッとそれらの写真を診ていて、彼女にこんな質問をしたのです。
「その家に居るのは、ライアン君だけなのよね。
ライアン君の他に、小さい子供の写真は無かった?」
「あるのかもしれませんが、子供部屋にはライアン君の写真だけでした。」と彼女。
「そう。
ライアン君の側に、お兄さんの霊がいる感じがするのよね。
多分、お兄さんの霊が、ライアン君と遊びに来ていたのかもしれない。」
霊能者いわく、
こういう現象が起きるのは、
2つ条件が揃った時に、起こりやすいという。
それは、養子や再婚時の夫の連れ子が幼い時にも起きるという。
■まず、その子を産む以前に、
幼い子供を亡くしているか、流産している過去がある。
つまり、その子にお兄ちゃんかお姉ちゃんが居たはずだった(亡くなってはいるが)
もしくは、その子を産んだ後に、幼い子供を亡くすか流産している。
その場合、その子の妹か弟になる訳です。(亡くなってはいますが)
■次に、ご両親が共働きや忙しくて、子供を余りかまってあげられない状況である。
当然、かまってくれる兄妹もいない。
つまり、子供が1人寂しい状態が頻繁にある。
そんな時、忙しいお母さんの代わりに、
亡くなったその子の、お兄ちゃんやお姉ちゃんが、子供をあやしに来てくれるという。
それは子供が寂しくならない様に、
まるで見えないベビーシッターの様だといいます。
「ボクの分まで、
ママと幸せになってね。」
END