●人の死を予知する少女

 

 


占いの仕事をしていると、

 

 

逆に相談者の方から、色々な話を聞かせて頂ける事があります。

 

 

 


私がまだ東京に住んでいた頃、

 

 

当時常連のお客様だった看護婦さんから、

 

 

うちの病棟に不思議な女の子がいるんですよ。」という話を聞いた。

 

 


そもそも、占いの仕事をしていると、

 

 

主婦と学生とOLさんを除いたら、

 

 

職業的に看護婦さんが一番多いのではないかと感じる。

 

 

多分それだけ、人の死と隣り合わせの、大変な仕事なのだろう。

 

 

 


そんな看護婦さんが、不思議な少女がいるという。

 

 

「どのように不思議なのですか?」と聞くと、

 

 

「その女の子。人が死ぬのが分かるんですよ。」という。

 

 

 

 

その女の子は、順子ちゃんといって、

 

 

彼女が入院している小児病棟は6人部屋で、

 

 

一番入り口のドアに近い所に寝ている子だという。

 

 

 


その子がある日、彼女(看護婦さん)が夕食を持って来た時、突然、

 

 

景子ちゃん死んじゃうよ。助けてあげて。」と言ったという。

 

 

景子ちゃんとは、彼女と同じ6人部屋に入院している子だった。

 

 

一番窓際に寝ている子で、その日は熱があって寝てはいましたが、

 

 

それは毎度の事で、特に悪いという感じはまったくありませんでした。

 

 

なので、彼女は「大丈夫よ。」と順子ちゃんに言うと、

 

 

寝ている景子ちゃんにも夕食を置いて、部屋を出たといいます。

 

 

 

 

すると、景子ちゃんが1時間経っても食事に手を付けないので、

 

 

看護婦さんが声をかけてると、気持ちが悪いという。

 

 

そこで、ドクターを呼んで診てもらうと、脈が弱っていた。

 

 

結局、景子ちゃんはその2時間後に突然死したのである。

 

 

 

 

 

順子ちゃんが死の予言をしたのは、それだけでは無かった。

 

 

他にも、勇くんという小学生が入院していた時も、

 

 

勇くんが亡くなる2時間半前に、順子ちゃんが、

 

 

勇くん死んじゃうよ。助けてあげて。」と彼女に言ったという。

 

 

実は、勇くんは入院してからも何度も何度も、危篤状態になった事があったらしい。

 

 

でも、その何回もあった危篤状態の時には、順子ちゃんは、

 

 

勇くんが死ぬという事をほのめかした事は、一度も無かったのに、

 

 

まったく発作が出ていない時に「勇くん死んじゃうよ。助けてあげて。」と言ったのです。

 

 

 

 


そして、順子ちゃんが言った2時間半後に亡くなった。

 

 

 


順子ちゃんは、この病棟にもう2年入院しているというのだが、

 

 

少なくともその間に、4人の死の予言を的中させていて、

 

 

彼女を含めて、看護婦の間では、不気味がられているのだという。

 

 

 

 

 

人の死が分かるという少女、順子ちゃん。

 

 

 

 


私は、その話を聞いて、逆にその順子ちゃんに会いたくなりました。

 

 

彼女はどうして、人が死ぬのが予知出来るのだろうか?

 

 

彼女の目には、いったい何が映っているのだろうか?

 

 


普通の女の子が、どうして人の死を予言出来るのだろうか?

 

 

 

 

会いたい。

 

 

会って、聞いてみたい。

 

 

 

どうして、人が死ぬのが分かるのか。

 

 

 


私は、看護婦さんから電話がある度に、

 

 

なんとか、その子と会えないかとお願いしましたが、

 

 

その子と無関係な人とは、会えないんですよ。とやんわり断られ続けていた。

 

 

 

 


ところが、それから半年位経った時、

 

 

思わぬチャンスが到来したのである。

 

 

 

 


ある日、順子ちゃんが、看護婦さんに、

 

 

「死んだら、どうなるの?」と何気に聞いて来たという。

 

 

そこで彼女が、

 

 

「知り合いに占い師の人がいるけど、聞いてみる?」と聞いてくれたのである。

 

 

すると、順子ちゃんが「うん。」と答えたというで、

 

 

こうなると、お金はとても取れないが、私の依頼人となる訳である。

 

 

ただ、彼女は他にも条件をつけてきた。(出来れば・・と)

 

 

彼女には母親がいるそうだが、滅多にお見舞いには来ないのだという。

 

 

だから、普段彼女をお見舞いに来る人は皆無なのである。

 

 

そんな順子ちゃんが、もうすぐ誕生日なのだが、

 

 

時々ミニーマウスのヌイグルミが欲しいと言っていた時があったので、

 

 

良かったら、お見舞いにそれをプレゼントしてみてはどうかという。

 

 

あと、話せる時間は30分という事で、お見舞いに来てもいいという事になった。

 

 

 


ミニーマウス。おやすい御用である。

 

 

普通ディズニーグッズは、ディズニーランドに入場しないと買えないのだが、

 

 

当時私は、ディズニーランドに入場しなくても、

 

 

舞浜駅近くにディズニーグッズを売っている公式のお土産店があるのを知っていたので、

 

 

舞浜駅によってから、お見舞いに行く事になった。

 

 

 

 

こうして、私は

 

 

人の死を予知出来る少女」 順子ちゃんと、会える事になったのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やがて、彼女がどうやって、

 

 

人が死ぬのを予知出来たのかの、答えが分かるのである。


後半は、明日のブログに続く。