●父は成仏してますか?
占いの電話相談を受けていると、時々、
亡くなった父は、成仏してますか? とか、
亡くなった息子は、成仏してますか? と、
亡くなった家族や恋人が、今現在、成仏しているか聞かれる時があります。
中には、ただそれだけが聞きたくて、相談される方もいます。
まず、成仏という言葉ですが、
解釈は色々あると思いますが、
私個人としての解釈は、
人が亡くなった後、この世の未練や執着を全て断ち切って、
来世に生まれ変わる為に、旅立つ事だと思っています。
逆に成仏出来ない場合は、この世の未練や執着が立ち切れず、
いつまでも、あの世に旅立てない状況。
成仏出来ない場合、もしくは、成仏の道を歩んでいない魂は、
自分の事で精一杯なので、守護霊となって他の人を助けるという事はできません。
そんな相談をされた時の答えは、
1■成仏していないと思います。
2■成仏への道を順調に歩んでいると思います。
3■成仏しています。
となりますが、
3■の成仏しています。という答えは、占い師の私には言えません。
これは霊能者の方に診てもらうしかないでしょう。
ただし、アメリカの霊能者の方いわく、
まず、日本で言う亡くなってから49日以内の場合、どんな人も、
成仏していない。といいます。
また、亡くなって半年未満の方も、亡くなった霊との交信が難しいので、
分からない場合が多いそうです。
そして、自殺した方は、1年未満では成仏に向う事はほとんど無いと言ってました。
そういう事で、私が電話相談を受けた場合、
1■成仏していないと思います。
2■成仏への道を順調に歩んでいると思います。
のどちらかの答えになります。
そして、1■の成仏していない場合、家の中で霊障が起きたり、
誰かに憑りついたり、浮遊霊になってさ迷ったりする訳です。
しかし、占い師と言えども、お金を貰っている以上、
勘や当てずっぽうで言う訳にはいきません。
話をちゃんと聞いて、それに基づき判断する訳です。
では、私がどうやって、
その亡くなった人が成仏していないかどうか判断するかと言いますと、
一番大きなポイントは、「時間」なんです。
どういう事かと言うと、
普通、人が亡くなると、成仏する為には、
この世に対する執着や未練などの煩悩を消し去り、
そして、記憶の一切を消し去り、来世に生まれ変わります。
つまり、亡くなって時間が経つにつれ、体の痛みも消え、痛かった記憶も消え、
他人への怒りも消え、辛かった経験も忘れていくのですが、
成仏しない霊は、いつまでも時間が進まないのです。
いつまでも、死んだ時のままの状態だったり、人を怨んだままだったりするのです。
だから、電話相談で、幽霊を見たという相談者に、
どんな幽霊を見たのかと聞く事によって、
その霊が成仏していない霊なのかどうか分かる時があります。
例えば、相談者の方が見た幽霊が、首を吊っている幽霊だったとします。
その場合、その幽霊は首を吊って自殺した時から、時が止まっているのです。
つまり、亡くなった時から時間が進んでいない訳です。
だから、ああ、成仏していない霊だな。と判断出来る訳です。
また、俳優の中尾彬と奥さんの池波志乃さんが、中国地方のある駅で、
駅から10分位の所のホテルにスタッフの方と泊まった時の実話ですが、
その時に、中尾彬と奥さんは501号室に泊まったそうです。
中尾さんが夜寝ていると、奥さんが泣いているので目が覚めたそうです。
そして、「どうしたんだい?」と聞くと、
奥さんの池波志乃さんが、「変なものを見ちゃった。」と言うんです。
「変なものが、水くれ~。水くれ~。」って言うんです。
「そんなバカな。」って中尾彬は言って、大丈夫だよって言って寝たそうです。
そしてしばらくすると、今度は二人同時に起きたといいます。
そして、部屋の中を見ると、
壁から黒焦げになった10人位の人が、歩伏前進の様に這って近寄って来るんです。
「やばいな…出たな…」と思い、
「私は何もできませんから。私は何もできませんから。」
って言ったら消えたんですよ。
それで、部屋を変えてもらうと、ロビーに出ると、
そこには、若手の劇団員達が、やはり部屋から逃げ出して来ていたというのです。
それもいずれも幽霊が出た部屋はホテルの一番端の501号室、401号室、301号室、
201号室、101号室だったそうです。
何が一番恐ろしかったかって、中尾彬さん一人だけでなく、
妻も、そして他の多くの劇団員達が見たという事実だったそうです。
この例なんかも、原爆で亡くなったか、火事で亡くなったかは分かりませんが、
黒こげになって、水を欲しがる姿は、
やはり亡くなった時から時間が止まっているとしか思えません。
つまり、この場合も成仏していない幽霊だと判断出来る訳です。
また顔が自動車事故の時のままのぐしゃぐしゃになっている幽霊とか、
飛び降りる瞬間を見せ続ける幽霊なども、やはり時が止まっていると言えます。
逆に、成仏への道を歩んでいると判断出来る霊は、
亡くなった時から、良い方向へ進んでいるので、
例えば、亡くなった時は、車いすだったのが、
夢の中に現われた姿は、立って歩いているとか、
ガンで亡くなった人が夢に現われ、「もう、どこも痛く無いんだ。」と知らせたり、
夢の中に笑顔で現われたり、元気いっぱいの姿を現したり、
逆にこちらの心配をしてくれているのも良い兆候だと言えます。
また、夢の中で、来世の事や、今度生まれ変わったら、みたいな話題をするのも、
順調に成仏への道を歩んでいる魂と言えます。
なぜなら、未浄化な魂や不成仏霊は、来世の事まで考える余裕が無いからです。
上の様に、幽霊として出たり、夢の中に出て来ると分かりやすいのですが、
そのどちらにも表れない場合でも、なんとなく成仏しているなと思う時が有ります。
例えば、「父は成仏してますか?」という相談を受けた時ですが、
詳しく話を聞くとお父様は、心筋梗塞で亡くなったそうですが、
亡くなる1年前に、急に何を思ったのか、家を建てると言い出したそうです。
そして、家が完成して、家族が喜ぶ姿を見たあと、
滅多に自分の持ち物を片づけたりしない人が、珍しく片づけを初めて、
妻に、これは捨てて良いから。と言って、その2日後に亡くなったそうです。
この場合、多分お父さんの魂は、亡くなる事を知っていて、
家族の為に家を建てて、身のまわりの整理をして逝ったんだな。と、
感じずにはいられませんでした。
こういう魂は、成仏への道を歩むのは間違いないでしょう。
END