●私のスーパーマン

 

 

 


このお話は、昨日のブログ(●単身赴任中の夫の浮気しないお守り)の続きです。

 

 

 

従って、昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-12256134317.html

 


を先にお読みください。


そしてから下をお読み下さい。
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[前回までのあらすじ
 


「ああこれは、もう私は力になれないなぁ。」と、さじを投げた時、

 

最後に、その相談者自身の運にかける時があります。例えば、こんな相談です。

 

それは、ある女性からの電話相談でした。ずばり言って、「ご主人の浮気」でした。

 

そのご主人とは、3年前に結婚。二人の間に子供はいませんでしたが、

 

彼女には5歳になる女の子がいます。つまり、シングルマザーでの再婚だったのです。

 

結婚後ご主人は連れ子にもとても優しく自分の子供の様に可愛がってくれたといいます。

 

ただ、1年半前に、彼は大阪本社に5年という予定で単身赴任になってしまったのです。

 

最初は2日に一回電話をくれていたのが、週に一度になり、

 

月10万円の仕送りも、月5万になり、今では月3万になっているといいます。

 

また、一ヶ月に一度は帰って来たのも、半年が過ぎた頃から、

 

正月に3日だけ帰って来ただけになったといいます。

 

その後、居ても経ってもいられない彼女は、親に相談すると、

 

父親が、オレが金を出すから探偵に調べてもらえ。と言われ、

 

最初は断っていましたが、このままだと気が変になりそう。という事で、

 

大阪に支社がある探偵事務所に夫の浮気調査を父親と一緒に頼みに行きました。

 

その結果、ご主人は浮気している事が判明。

 

相手の女性もなんと、シングルマザーだったといいます。

 

普通なら、この証拠を突きつけて、離婚となるのでしょうが、

 

彼女の場合、違いました。友人やご両親は、離婚を勧めたのですが、

 

彼女は別れたくないと言い張ったのです。

 

結局彼女は、夫に証拠を付きつける事も、浮気を追及する事もありませんでした。

 

私の所にも、ただ元の仲が良かった頃に戻りたいと相談に来たのです。

 

別れたくないという彼女の意向をくんで、色々考えましたが、

 

最終的には、難しいという判断でした。

 

お子さんも彼の子では無いので、離婚して新しいスタートが無難な結論でした。

 

彼女いわく、やはり私の他にも2ヵ所で占いをして離婚を勧められたといいます。

 

しかし、彼女は彼の事をホントに愛していた様で、

 

それでもあきらめられない様子だったのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回の相談の様に、

 

 

相談者の希望に添えない結果が出て、

 

 

それでも、その相談者があきらめ切れないという場合には、

 

 

最後に、その相談者自身の運にかける時があります

 

 

 

 


私は彼女に、こう尋ねました。

 

 

「亡くなった人で、貴方を自分の子供の様に可愛がってくれた人はいますか?」

 

 

通常は、亡くなった両親だったり、亡くなったお祖母ちゃんお祖父ちゃんなのですが、

 

 

変わった所では、育ての親や、隣に住んでいたオバサンや、学校の先生でも、

 

 

貴方を自分の子供の様に心配して世話してくれた故人なら可能性があります。

 

 


すると、彼女は父方のお祖母ちゃんが、生前よく私を可愛がってくれました。と言う。

 

 

 


そこで私は彼女に、

 

 

「お祖母さんの写真はありますか?」と尋ねると、

 

 

「無いです。」という。

 

 

「では、実家に行って、お祖母さんの写真を2つ選んで

 

 

 それを写真屋さんに持って行って、焼き増ししてもらって下さい。」

 

 

「多分、ネガは無いと思います。」と彼女が言うので、

 

 

「いえ、今はネガが無くても、焼き増ししたい写真を持っていけば、

 

 

 いくらでも焼き増ししてもらえますから。

 

 

 そして、お祖母さんのお墓参りをして、まずはご無沙汰を謝った後、

 

 

 お祖母さんにお願いしましょう。

 

 

 そして、写真を1つは枕元に飾り、1つは持ち歩いてください。」

 

 

 

 

 

ちなみに、お祖母さんにお願いする時は、

 

 

○○さんと寄りが戻る様にとか、相手を限定しないで、

 

 

幸せになれるように導いて下さい。という様な漠然としたお願いにして下さいね。

 

とアドバイスした。

 

 

これは普通の方でも、神様やご先祖様にお願いする時も同じである。

 

 

神社に行くと、山田君と結婚出来ます様にとか、個人名を出して、

 

 

限定しない方がいい。それよりも、幸せな結婚が出来ます様にと願い、

 

 

もし神様が山田君と結婚した方が良いと判断すれば、山田君と結婚出来るだろう。

 

 

そこの所を詳しく知りたいという方は、下記をお読みください。

(●結婚できないという、ある女性 http://ameblo.jp/hirosu/entry-11925003957.html

 

 

 

 

 

その後、彼女はお祖母さんの墓参りをして、写真を枕元に飾り、

 

 

いつもお祖母さんにお願いし続けたと言う。

 

 

 

 


すると、それから約1ヵ月が経った頃、

 

 

 

 

 

彼女にとって、最悪の事態が起きたという。

 

 

 

 

ご主人が久しぶりに帰宅したと思ったら、

 

 

離婚届を出して、「離婚して欲しいと、彼女に嘆願したのだ。」

 

 

既に離婚届の夫の欄には、彼が記載捺印済みで、

 

 

それが冗談では無い事が見て取れたという。

 

 

 

 

 


当然彼女は直ぐに拒否。絶対離婚しないと言い張った。

 

 

夫は泊まらず、その日の内に大阪へと帰って行った。

 

 

 

 


せっかくお祖母さんに毎日お願いしたのに、何にもならなかった。

 

 

むしろ最悪だ。彼女はその日ずっと泣いたという。

 

 

ひとしきり泣くと、泣き疲れたのかそのままソファーに寝込んでしまった。

 

 

 

 


すると、彼女は不思議な夢を見たという。

 

 

 

 

彼女が独りで大阪に出かける夢だった。

 

 

しかし、夫の元では無い。

 

 

どうやら、そこは夫の浮気相手の家だった。

 

 

 

 

夢の中の彼女は、その浮気相手にありったけの思いを伝えると、

 

 

相手は謝り、やがて夫とは別れると約束する。そんな夢だった。

 

 

 

 

 

 

彼女は目が覚めても、その夢をはっきりと覚えていて、

 

 

今の夢はどういう意味だろうと、起きてもずっと考えていた。

 

 

 

やがて、これはお祖母ちゃんが教えてくれているのかもしれない。

 

 

そう思うと、よし!大阪に行ってみよう

 

 

 

浮気相手の住所は、探偵事務所から教えてもらっていた。

 

 

それに写真から見る限り、相手の女性は強そうな感じはしない。

 

 

彼女は意を決して、相手が居るだろう日曜日の朝を狙って、

 

 

浮気相手の家に乗り込む事にしたのだ。

 

 

ついでに夫が置いていった離婚届をもっていき、

 

 

その後に、夫の元に行き、離婚届を突き返してやる。

 

 

彼女は子供を実家に預けると、大阪へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

前日、予めインターネットで、住所を調べて、

 

 

どこの駅で降りて、どう歩けば浮気相手の家に行けるか調べていたので、

 

 

ほぼ迷う事無く、彼女は夫の浮気相手の女性の家を見つける事が出来た。

 

 

 


そこは安い賃貸アパートの一階だった。

 

 

部屋も直ぐに見つかったのだが、いざとなるとドアをノックする勇気が出ない。

 

 

手も少し震えている。

 

 

彼女はドアの前で、10分位ただ佇んでいたという。

 

 

 

自分を落ち着かせて、自分に言い聞かせたと言う。

 

 

「悪いのは、この女だ。」

 

 

「悪いのは、全部この女だ。」

 

 

最悪、慰謝料を請求してやる。

 

 

彼女は大きく深呼吸して、気持ちを落ち着かせてから、ベルを押したという。

 

 

 

「ピンポン!」

 

 

 

なかなか出てこない。

 

 

いないのか。

 

 


まさか、夫の所に泊まっているのか!

 

 

 

再び呼び鈴を押す。「ピンポン!」

 

 

 

 


すると、中から鍵をあける音がして、

 

 

 

ドアが開いた!

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女は息をのみこんで、背筋を伸ばして、キリッと顔を引き締めた。

 

 

 


ところが、ドアを開けたのは、男の子だった。

 

 

 

多分、息子さんだ。

 

 

「お母さん、居る?」

 

 


「母さんは、仕事に行きました。」

 

 

 


どうやら日曜日も朝から働いているらしい。

 

 

「お母さんの知り合いなんだけど、いつ頃帰るかしら?」

 

 

すると、男の子は、「いつも日曜日は、お昼に帰って来ます。」という。

 

 

「良かったら、中で待たせてもらってもいい?」と笑顔で言うと、

 

 

男の子は、「どうぞ」と言ってくれた。

 

 

 


靴を脱いで、中に入ると、

 

 

玄関の隣がすぐ風呂になっていて、玄関を入ったすぐ右に台所がある。

 

 

そして、目の前に6畳らしき和室があるだけだ。

 

 

いわゆる1Kという作りだ。台所がある部分を除けば、一部屋しかない。

 

 

 

 

 

男の子は、彼女に気を使って、

 

 

何か飲みますかと言ってくれたが、彼女は断った。

 

 

 


しばらく部屋に居ると、ある事が分かった。

 

 

 

 

どうやら男の子の右足は不自由な感じだった。

 

 

松葉づえを使う程ではないが、歩くたびに右に傾く。

 

 

まだ小さいのに可哀想にと思ったが、

 

 

彼女はお母さんが戻って来るまでに、どうしてもこの子に、聞きたい事があった。

 

 

それは、夫がここに度々来ているのか確認したかったのだ。

 

 

 

「あのう、ぼうや。

 

 

ここに、メガネをかけたおじちゃん来てるでしょ?」

 

 

と思い切って聞いてみた。

 

 

 


すると、「ああ、スーパーマンのおじちゃん?」

 

 

 

スーパーマン?」

 

 

 


「そうだよ。ボクと母さんを助けてくれたんだ。

 

 

ボクが病気になっちゃって、ここを追い出されそうになった時、

 

 

スーパーマンのおじちゃんが、悪い大家さんから守ってくれたんだ。」

 

 

 


「どうして助けてくれるの?っておじさんに聞いたら、

 

 

スーパーマンは、困っている子供の見方なんだよって。」

 

 

 

 

「ボクが難しい病気になって、母さんを困らせてるんでしょ。って言ったら、

 

 

 

違うよ。

 

 

子供はね。病気になるのが仕事なんだよ。

 

 

そんな事心配しないで、ぜんぶおじさんに任せておきなさい。って、

 

 

言ってくれたんだ。」

 

 

 

 

 


夫にはそういう所があるのだ。

 

 

 

 

私の時もそうだった。

 

 


私が前の夫に捨てられて、娘と途方に暮れていた時、彼と出会ったのだ。

 

 

絶望していた私に、夫は優しく「大丈夫。これからはオレが守ってあげる。」

 

 

と言ってくれた。

 

 

それから私は立ち直り、約2年間とても幸せだった。

 

 

 

 

 


なぜか、その時、目の前の男の子を見て、

 

 

3年前の自分が居る様な感じを受けたと言う。

 

 

 


もう、貴方の心は、わたしの所には居ないのね。

 

 

 

 

彼女はその時、自然と夫とは別れようと、思ったという。

 

 

 

 

 


そして、不倫相手の女性とは会わずに、その家を出た。

 

 

 


その足で、近くの喫茶店に行き、

 

 


彼女は離婚届の残りの部分に記入すると、

 

 

それを夫のマンションのポストに入れに行ったという。

 

 

 

 

 


「さよなら、あなた。

 

 

 

  さよなら、私の

 

 

 

 

 

 

 

 

スーパーマン。」

 

その後、彼女は別の方と結婚した。

END