●神様へのボランティア
明けましておめでとうございます。
謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
本年も、お互いに良い年になる様に精進いたしましょうね。
さて、
新年だからといって、誰もがハッピイな年を迎えているとは限りません。
私がまだ電話相談をやっていた頃、
新年の1日から、悩んでいる方からの電話が必ずありました。
今日は、そんな元旦から舞い込んだ、悩める相談の内の1つをご紹介しましょう。
それはある中年の女性の方からの相談でした。
「私は現在、離婚して猫と暮らしています。
子供が好きで欲しいと何年も願い続けていましたが、
2回流産して、結局子供は諦めました。その後離婚されました。
それから体を壊し、6年前にガンを患いました。
どうして人生は、こうも不公平なのでしょうか?」
彼女は、買い物などをしている時、
可愛い子連れの親子を見かけると、悲しくなるといいます。
正月から、結構重たい相談です。
でも、こんな相談は例外という訳ではありません。
意外と似た様な事で悩んでいる方は、多いようで、度々同じような相談に出会います。
さて、貴方が、上の様な相談をされたら、
何と答えますか?
貴方がカウンセラーだとして、少し考えてみてから、先をお読み下さい。
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さて、電話相談してきたご婦人は、
■子供が出来なかった。
■離婚された。
■ガンになった。
と3つの悩みを打ち明けてきました。
その中で、彼女が一番自分が不幸だと思っていたのは、
子供が授からなかった事だといいます。
可愛い子連れの親子を見かけると、いつも悲しくなるといいます。
子供が出来なかったから、離婚された。
子供がいれば、病気になった時もどんな気が楽だったか。
多分、彼女にとっては、全ての悩みが子供が出来なかった事に起因しているのです。
もし、子供がいれば・・・
せめて、1人でも子供がいれば・・・と。
確かに、2回流産された事は、とても残念に思います。
しかし、彼女は1つ間違った考え方をしています。
それは、子供いる人生は幸せで、子供がいない人生は不幸だと思っている事です。
でも、彼女は子供の良い所しか見ていません。
子供がいれば、親子三人で幸せになれるし、老後も診てくれる。そう思うのでしょう。
しかし、実際はそんな良い事ばかりではありません。
思い通りに行かない子育てや、夜泣き、病気、その費用、家事も膨大になり、
そして、そんなにしても子供が親を殺したり、暴力を振るったりする事もあるのです。
老後を診てくれるどころか、お金を無心に来るという子供もいるでしょう。
それでも彼女は、子供が欲しかったと言いました。
まぁ、当然ですね。
子育てを経験していない人は、良い結果しか思い浮かばないものです。
しかし、彼女はもっと大きな事を、見落としています。
それは、子供は貴方のものでは無いという事です。
私も、貴方も、その子供も、全て神の子です。
一人ひとりが、魂を持つ、独立した霊なのです。
そして、子供を産むという事は、
神様へのボランティア行為なのです。
子供を産んで、育てて、ある程度自分で生きていける様にしてあげる、
そんな神様へのボランティア行為です。
子供は、神様からの預かりものなのです。
子供は神の子ですから、いずれは独り立ちして巣立って行きます。
中には、育ててくれたお礼に、感謝して老後を診てくれる子供もいるでしょう。
でも、ボランティアですから、最初から見返りを求めてはいけません。
また、産まれた子供が障害者であっても、貴方のせいではありません。
その子は、前世で普通の子供として幸せになり、
今度は、ひとランク上の人生をトライにしに産まれたのかもしれませんし、
神様へのボランティアですから、どんな子供を任せられても、
神が預けてくれた子供ですから、どんな子供もありがたく世話してあげて欲しいと思います。
障害のある子供を任されたという事は、それだけ貴方が神様に信頼されている証なのです。
中には、子供を自分のもののように思い、強制的に跡取りにしたりして、
本人の希望とは違う道を強制的に歩ませる人もいますが、
そんな時、思わぬしっぺ返しが来て、
せっかく設立した会社を2代目で潰す事になる事もよくあります。
ボランティアである子供を産む事をしないからといって、
不幸ではありません。
ただ、子育てボランティアを頼まれなかっただけの話です。
望むなら、他のボランティアをして欲しいと思います。
被災地へ行って、困っている人を助けるのも、
子供を産むと同じ位神様に感謝されるボランティアですし、
沢山の人に教育してあげる事も、子育てと同じ位神様に感謝されるボランティアです。
また、死にそうな犬や猫も、立派な一つの命ですから、
それを助けるのも、神様に感謝されるボランティアです。
子育てボランティアが、神様への唯一のボランティアではありません。
きっと貴方なりの、神様への貢献があるはずです。
そして、一緒にそのボランティアを遂行する人の集まりを、家族と言うのです。
神様の子供を一緒に育てる夫とその子の兄姉も家族だし、
被災地でボランティアをしている人達も、その瞬間家族です。
また、一緒に死にそうな動物を守っている仲間同士も、家族なのです。
子供を産まなかったという事は、
数ある神様へのボランティアを、1つだけしなかっただけの事です。
不幸な出来事では無いんですよ。
困っている子供がいたり、子供達が喜ぶ様な事をしてみてはどうですか。
それも子供を産むと同じくらい、神様に感謝されるボランティアです。
そして、そんな行為をする仲間は、みんな貴方の家族なんですよ。
END