●誰かが天井裏を歩く音がする
12月も終盤のこの頃になると、
何かとテレビなどで話題になるのが、大掃除です。
新年を新しい気持ちと場所で迎えたいという気持ちが籠っています。
それと同じように、家そのものをリフォームして、
新しい家で、新年を再出発しようという方もいらっしゃいます。
今日は、そんなリフォームをされた方の相談を紹介しましょう。
それはある若い奥さんからの相談でした。
「今住んでいる家には、1年前頃に引越したのですが、
最近、誰かが天井裏を歩く音がするんです。」
そんな相談でした。
家相を拝見しても、特に問題はありません。というか、
多少の問題はありましたが、今回の誰かが天井裏を歩くものとは関係ないでしょう。
こういう場合、よく相談者の方が、
土地に死体が埋まっていたり、悪い土地だったりするのでは?
と心配になられる方がいらっしゃいますが、
そういう土地の場合、
大抵その場所に住んで3ヶ月以内に変な事が起きる事がほとんです。
だから、今回の様にそこに住んで1年後に起こり始めたというのは、
土地がらみでは無いだろうというのが、私の第一印象でした。
私が次に彼女に聞いたのは、
「どんな音がしたんですか?
それは大きかったですか、小さかったですか?」でした。
なにしろ、今回の場合、音しかはっきりとした手がかりが無いのです。
すると彼女は、
「比較的小さい音でした。」という。
彼女いわく、真夜中の3時頃、寝ていてシーンとしている時に、
天井裏を歩いている音に気がつく位の音だったという。
今回の相談は、小さい音だったという事ですが、
大きな音の場合、注意する時があります。
と言うのは、屋根を歩く音がするという相談を頂いた中には、
ちょっと怖いものもあるのです。
その時の相談内容を見たいという方は下記。
(http://ameblo.jp/hirosu/entry-11060148636.html●お百度参りの 本当の意味)
しかし、小さい足音で屋根を歩くというのは、どういう事でしょうか?
一応確かめる為に、彼女にこんな質問をしてみました。
「動物の足音だったという可能性はありますか?」
というのは、よく小さな動物が屋根裏部屋に住み着いたとか、
コウモリが小さな穴から入って、屋根裏に住み着くなんて事もあるので、
そんな動物の足音の可能性もあると持ったからです。
しかし、彼女は、はっきりと、
「あれは人間の足音だと思います。」と答えた。
それも段々と下に降りて来る感じの足音の時もあるという。
それはまるで、誰かが階段を降りて来る様な。
しかし、彼女の家は、平屋なのである。
つまり、2階は無い。
それは家相を診た時に、チェック済みだ。
家の見取り図にも、階段は無いのだ。
でも、もしかしたらと思い、聞いてみた。
「そこ、もしかして、昔は2階建ての家でしたか?」
すると、彼女は、「はい、昔は2階建てでした。」という。
話によると、5年ほど前に、「減築」したという。
皆さんは、「減築」という言葉を聞いた事があるでしょうか?
時代が変わると、相談内容や、家の有り方も変わっていくのを感じます。
減築とは、減らす建築を短縮させた業界用語で、
普通は、家をどんどん大きくしたものですが、
それとは逆に、家を小さくする事を減築と言うのですね。
例えば、2階を失くして、平屋の家にするとか、
部屋数を減らして、家を小さくするといった具合です。
昔は祖父母などと暮らして家も、やがて子供が巣立ち、
夫婦二人だけで、老後を広い2階建ての家で暮すが不便になったり、
車椅子が必要となって、それに合わせて車椅子が通れる幅の廊下にしたり、
段差を失くすバリアフリーにしたり、
前に大きな建物が立ち、日が入らなくなったので、
平屋にして天窓を設けて太陽が入る家にしたり、
地震に供えて重い二階と瓦の屋根を失くしたりと、
減築の理由は、人それぞれな様です。
彼女の場合、
5年前に親が家を減築して、2階建ての家を平屋にしたそうです。
ところが、それから4年の間に、ご両親が相次いで亡くなり、
約1年前に、現在の家を相続したそうです。
なるほど。何となく分かりました。
私は彼女に、仏壇で、亡きお父様とお母様に、1週間、
お線香とお水と、ご飯を供え、
家を譲ってくれた感謝の気持ちを伝え、
成仏を願ってあげる様にアドバイスしました。
すると、不思議と足音はしなくなったといいます。
大抵は、上の様な簡単な事で、足音が鳴り止む事がほとんどですが、
供養しても止まないという時は、ちとやっかいです。
足音がよくするという場所、例えば階段を降りた所に、机を置き、
その上にお盆とお水、お線香と足音の人物思われる方の写真か名前の短冊を置き、
毎日1ヵ月間、「貴方はもう亡くなったんですよ。どうか成仏して下さいね。」
と声をかけてあげたりという事も必要になってきます。
こういう霊現象が特に起きやすいのが、
今回様な相続をした場合です。
最近の方は、一旦相続すると、
もうその家は自分の物だとして、家をくれた人の事はもう忘れてしまう人がいます。
でも、一旦立ち止まって、考えてみて下さい。
家を建てるという事が、どんなに大変な事かを。
そして、時々、そんな家をタダでもらった事を、
その家を苦労して建てた先代に、感謝してあげてください。
「家を使わせてもらって、いつもどうもありがとう。」と。
たった、そんな一言だけでいいんです。
貴方なりの感謝の言葉を選んで、言ってあげて下さいね。
お金の係る様な事は、必要としません。
だって貴方の親だもん。
そんな感謝の気持ちを持ちながら、住めば、きっと見守ってくれますよ。
「幸せになるんだよ。」って。
END