●1日遅れの誕生日プレゼント

 


もういくつ寝るとお正月”という歌がありますが、

 

 

もうそんな時期になりました。

 

 

 


あと3週間後には、新年を迎えます。

 

 


この時期になると、お金に関係した質問が来るようになります。

 

 

例えば、この時期、合格祈願や学業成就が多いでしょう。

 

 

そして正月ともなれば、厄除け祈願や、開運祈願、

 

 

交通安全祈願や、商売繁盛の祈願に、社運隆昌祈願。

 

 


この時に問題になるのが、祈祷料です。

 

 

うちはこんな規模の会社ですが、5千円で大丈夫でしょうか。

 

 

それとも1万円か3万円の方がいいでしょうか?

 

 

また、神社によっては、その上に大祈願祭、特別祈願祭、そして特別大祈願祭があり、

 

 

値段もそれぞれ5万円、10万円、30万円と高くなっていく高額なものまであります。

 

 

 


そんな、いくらにしたら良いかという相談には、

 

 

いつも、こう質問しています。

 

 

「その神社には、今までどのくらいお世話になったのですか?

 

 

とか、その神社に祈祷して、結果どのくらい儲けさせて頂いたのですか?」

 

 

すると、大抵の相談者の方は、「今回が初めてです。」とか、

 

 

「初めての合格祈願です。」と言う。

 

 

 

 

そんな場合、私は、

 

 

「初めてなら、一番安いものでいいんじゃないですか。」と言う。

 

 

大体質問をされる方は、間違った考えをしている事が多い。

 

 

祈祷料5千円よりも、1万円払った方が、神様が倍優遇してくれるはずだ。という。

 

 

それ違うから。

 

 

だいたい貴方が出した祈祷料、神様の所には行かないから。

 

 

貴方の1万円で翌週、神社の奥さんが大根買ってたりするのが相場です。

 

 

神様は、お金の額で差別はしません

 

 

 


私の友人に渡河という男がいて、

 

 

彼がある時、会社を起業した時に、

 

 

神社に行き、5万円を出して社運隆昌祈願を行ったんですね。

 

 

 

 

そしたら、2年後潰れたんです。

 

 

 

すると、彼は「5万円も出したのに、うまくいかなかった。」と嘆きました。

 

 

多く出した事が逆に悪くなる事もあるのです。

 

 

例えば、彼の様に人の10倍出したからと、努力しないと、

 

 

かえって多く出した事が、神任せになってしまい、

 

 

そんな安心感が油断を招いてしまうのです。

 

 

また、祈祷する時も、神様に対して、こんなに払ったのだからという気持ちが、

 

 

叶えてもらえて当然という気持ちに現われては、

 

 

神様に良い感じには受け止めてもらえないでしょう。

 

 

それよりも、祈祷した後、会社がうまくいったり、儲かったりしたら、

 

 

翌年、神社にもおすそ分けという意味で、儲かった額に見合った額を、

 

 

お礼に増やした祈祷料として奉納すればいいのです。

 

 

 

 


ここまで読まれた方は、

 

 

私はそんな祈祷料なんて払う機会は無いから関係無いと思う方もいるでしょうが、

 

 

そんな事はありません。

 

 

安産祈願や七五三などでする機会はあるかもしれませんし、

 

 

なにより、正月の参拝の時のお賽銭も同じ事なのです。

 

 

お賽銭が、5円じゃなければダメという事も無いし、

 

 

100円が良いという事も無いのです。

 

 

5円あげたらとても良い年になったとすれば、その気持ちを翌年、

 

 

神社の方に幸せのおすそ分けという形で、増やしてあげればそれでいいのです。

 

 


また、それはお金だけでなく、七五三などの衣裳にも言える事です。

 

 

レンタルだからとか、お下がりだから良く無いという事は全く無いのです。

 

 

一番大切な事は、神様に、

 

 

お蔭様で、こんなに元気に育ちました。とお礼の報告をする事です。

 

 

 


また、こんな相談をする人もいます。

 

 

どうしても急な用事で、正月三が日や、七五三の日に参拝出来なかったのですが・・

 

 

そんな場合も、行けないと分かった時点で、そっちの方向に手を合わせて、

 

 

感謝と、今度行くという旨を伝え、思い立った都合のつく日に行けばいいのです。

 

 

その時に、遅れた分、心を込めて神様に報告すればいいのです。

 

 


要は気持ちが籠っているか、どうかなのです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後に、元プロ野球選手という方のお話を。

 

 


彼はプロ野球選手だったのですが、余り活躍せずに戦力外通告になり、

 

 

今はサラリーマンという方でした。

 

 

 


そんな彼が、小学生時代の事を語った時の事です。

 

 

彼は子供の頃から、とても裕福な家庭に育ったといいます。

 

 

彼のお誕生日の日には、

 

 

彼のクラス中の子供と先生を、家に招いて誕生日を祝ったそうです。

 

 

 


またその頃、彼は少年野球のリトルリーグに入っていて、

 

 

将来の夢は、その頃からプロ野球選手だったといいます。

 

 

 


そんな彼が小学4年生のお誕生日の事です。

 

 

 

 

 

いつもの様に、クラス全員の子を自宅に招待しました。

 

 


ただ、クラスの中で、1人だけ誕生日会に来なかった女の子がいたという。

 

 

噂では、その子の家は、とても貧乏で、

 

 

毎月払う給食代も、たびたび遅れて払っている姿を目撃したという。

 

 

誕生日会に来たクラスメイト達も、

 

 

「あいつは、いい服持ってないから来れなかったんだろう。」とか、

 

 

「プレゼント買う金無いんじゃない。」と言って笑って話していた。

 

 

 


実際、そうだったのかもしれない。

 

 

 

でも、俺はそんな彼女の笑顔がとっても好きだったし、

 

 

彼女をいじめる奴は、オレが陰で許さなかった。

 

 

だから内心、来てほしいと思っていた。

 

 

 

 

 

ところが、翌日の9月のまだ暑い日だった。

 

 

その日は休みだったので、いつもの空き地でリトルリーグの練習である。

 

 

俺は汗を滝のように流しながら、練習をしていた。

 

 

 

 


すると、いつの頃からか、

 

 

外野の遠くの方に、1人の女の子がしゃがんでこちらを見ている気がした。

 

 

しかし、目に汗が入ったのと、遠くなので誰だかは分からない。

 

 

 


それから、何時間か汗だくのまま炎天下の練習は続いた。

 

 

 

 

 


そして、ようやく練習が終わった時、

 

 

1人の女の子が私の所にやってきた。

 

 

 


あの女の子だった。

 

 

「昨日は、せっかく招待してくれたのに、

 

 

急な用事で行けなくてごめんね。」と言って、

 

 

 


俺に、1日遅れだけど、と。

 

 

ちり紙に包んだ誕生日プレゼントをくれた。

 

 

 


今から30年も昔の事である。

 

 

 


しかし、彼は言う。

 

 

 

あの時、他のクラスメイトから何を貰ったのかさえ覚えてい無いけど、

 

 

その時に、彼女から貰ったものは、今でも覚えているしあるという。

 

 

 

 

 


俺にプレゼントしてくれた彼女は、

 

 

俺と同じように、顔中汗だくで

 

 

 

「お前、何時間探していたんだよ!」と言うと、

 

 

「私、目悪いから、3時間かかっちゃった」って笑ってた。

 

 

 

 


オレが、「お前、バカじゃないの!」って言うと、

 

 


「だって、野球の練習場のものだと、叶いやすいって聞いたから」って。

 

 

 

 

 


そんな、みすぼらしいちり紙の中にあった、

 

 

 

プロ野球選手に成れます様に。ともらった、


3つの、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


四葉のクローバーだけは、今も捨てられないという。

 

END