●なぜ、牛肉以外なのか

 

 

先日の記事で、余命1年と宣告された人は、

 

 

奇跡を起こすには、牛肉以外の肉は食べてもいい。と書きました。

 

 

 


すると、こんな質問が来ました。

 

 

 

「かや先生、こんばんは。

 

33日を過ぎると牛肉以外を食べてもよいのは、なぜでしょうか?

 

他の記事に答えが載っているような気がしますが・・・なかなか見つかりません。

 

もしまだ間に合うようでしたら、ご教示いただけると幸いです。」

 

 

 


良い質問です。

 

 

盲目的に占い師が言った事を信じず、

 

 

疑問に思った事は調べてみる。のは良い事です。

 

 

 

 

 

 


ちょっとコメントでは説明しきれないので、ここで書く事にしました。

 

 

 


ただ、最初に言っておきたいのですが、

 

 

普通の健康な方や、子供達は、牛肉を食べても、大丈夫です。

 

 

その事を踏まえて、お読み下さい。

 

 

 


私が書いた記事は、

 

 

余命を宣告された人や、重い病気になっている人が、

 

 

奇跡を起こしたいという方へのみの、「牛肉以外なら・・」

 

 

という事である事をご理解下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


そういう患者の方にとって、

 

 

牛肉が良く無いという理由は2つあります。

 

 

 

 


理由その1■ 油。

 

 

まず、下の図を見て下さい。

 

 

これはニッスイのホームページに載っていた図です。

 

真ん中の点線を右に超えると、人間の口の中では溶けないとなります

 

 

上の図から分かると思いますが、

 

 

平均的に言って、牛肉と羊の肉だけが、

 

 

人間の口の中では溶けない肉である事が分かります。

 

 

 


つまり、牛肉が一番良くなくて、

 

 

牛肉の脂は、人間の体温では溶けにくく、

 

 

体内でなかなか分解が出来ないので、

 

 

血管に溜まったり、血管の中で固まったり、臓器内に留まったりして、

 

 

動脈硬化の原因になってしまう事が多いのです。

 

 

 

牛肉脂肪の融点は高く、体に蓄積しやすいことは事実なのです。

 

 

牛肉と羊の肉だけ突出して融点が高いのは、

 

 

高い飽和脂肪酸のパルミチン酸やステアリン酸を多く含んでいるからで、

 

 

豚肉や鶏肉は、融点の低いリノール酸を多く含んでいるからです。

 

 

ちなみに、どの肉も融点に幅があるのは、

 

 

その動物のエサや環境によって違いが出るからです。

 

 

 

 

ここまで読んだ方は、きっとこういう疑問を持たれるでしょう。

 

 

「じゃあ、油を避けて食べるか、赤味の肉だけ食べればいいんじゃない。」

 

 

ところが、アメリカでの研究では、赤身の牛肉を毎日食べている女性は、

 

 

肉を全く食べないか食べても少量の女性に比べ、

 

 

大腸ガンにかかる確率が2.5倍も高かったそうなのです。

 

 

また、カナダの専門家による調査報告でも、特に牛肉が、ガンの発生及び、

 

 

ガンの進行を促す事は否定できないと結論付けていて、

 

 

なかなか牛肉の脂だけを避けて食べれば安全とは言えない様なのです。

 

 

 

 

 


ただ、牛肉好きの方には、朗報もあります。

 

 

 


上の図には載っていない肉があります。

 

 

まず、カモ肉ですが、合鴨の融点は、29度という事で体の中で解けて安全。

 

 

また魚の肉は、一番溶けやすく、もう食べている最中に溶ける程ですから、

 

 

魚が肉よりも安全で健康的であるというのは、

 

 

この油の話だけをとってみても、はっきりしている事実です。

 

 

そして、牛肉好きに朗報だと言ったのは、

 

 

ブランド牛の融点は、普通の牛肉よりもかなり融点が低いという事です。

 

 

例えば、葉山牛の脂肪分は36℃程度で融けます。

 

 

また黒毛和牛の脂の融点がおよそ25℃と言われています。

 

 

黒毛和牛とは、松阪、前沢、神戸などの銘柄牛は全て黒毛和種です。

 

 

特に松阪牛の脂肪融点は、現在の研究では17度前後と言われ、

 

 

食べる口の中で溶けるというものもある程です。

 

 

だから病人がどうしても牛肉が食べたいと言ったら、

 

 

高くても良い物を食べさせてあげましょう。

 

 

 

 


だだし、ここで注意してもらいたい事が1つあります。

 

 

 

ここまでの話を聞いて、こう思った方もいるでしょう。

 

 

「そうか国産の肉は安全で、外国の肉は危険なのか。」

 

 

確かに、牛肉は大きく分けると、2つに別れます。

 

 

それは、輸入牛と、国産牛です。

 

 

輸入牛は、全て海外で生まれ、育ち精肉されたものです。

 

 

それに比べて、国産牛は、国内で育てられ、国内で処理された牛肉となります。

 

 

ただ厳密に言うと、外国で生れた子牛を日本に送り、大半を日本で飼育すると、

 

 

それも国産牛となります。

 

 

つまり、国産牛と言いながら、実は外国の牛である事もある訳です。

 

 

一昔前までは、「牛肉の3ヶ月ルール」というのが存在しました。

 

 

どういう事かと言うと、外国の牛を輸入して、日本で3ヶ月以上飼育すれば、

 

 

はい、国産牛の出来上がり。となっていました。

 

 

でも、それはいかにも消費者を騙しているだろうという声が大きくなり、

 

 

平成17年9月からは、国の通達により、

 

 

その牛が一番長く飼育されていた国が、原産国とする。となりました。

 

 

 


次に国産牛は、2つの種類に分かれるという事を知って下さい。

 

 

■1つは、和牛です。

 

 

■そしてもう1つは、国産牛です。(和牛以外の国産牛です。)

 

 

 

和牛とは、先に言った様に、融点が25度と低く、

 

 

安全な油を持っているものが多い牛です。

 

 

市場に出回っている和牛の90%は、黒毛和牛です。

 

 

だから和牛と言えば、多分それは黒毛和牛でしょう。

 

 

普通、和牛と書けば高くなります。だから、

 

 

スーパーなので、和牛と書いていない物は、全部和牛では無いと思っていいです。

 

 

つまり、貴方がスーパーに行くと、

 

 

牛肉の売り場には、外国産の牛肉と、国産牛と、和牛(松坂や黒毛)の3種類が、

 

 

売られているはずです。

 

 

原則、重病人には牛肉は控えた方がいいですが、

 

 

どうしてもという場合には、上の3種の内の和牛を食べさせてあげましょう。

 

 

ちなみに、貴方がレストランに行って、ステーキを食べる時、

 

 

和牛と書いてなければ、外国の牛肉か国産牛なはずです。

 

 

なぜなら、和牛なら、和牛のステーキと書けば値段は高くとれますから。

 

 

ちなみに、四大和牛と言われているのは、

 

 

「松阪牛」「神戸牛」「近江牛」「米沢牛」です。

 

 


では、国産牛にはどんな肉があるのかと言うと、

 

 

■まず、先に言った様に、外国の牛でも日本で飼育した期間が長いと、

 

 

国産牛に変身してしまいます。

 

 

■乳牛と和牛をかけ合わせた交雑種も国産牛となります。

 

 

■乳の出なくなった廃乳牛も国産牛になります。

 

 

例えば、お婆さんになって乳が出にくくなったら、経産牛として市場に出ます。

 

 

だだし、経産牛は、肉質は硬いので、

 

 

ミンチ肉用としてハンバーグやコロッケに変身して売られます。

 

 

■乳用種の雄牛も国産牛になります。

 

 

オスは幼齢期の段階で去勢されます。

 

 

そうする事によって、メス牛のように従順な性格になり、育てやすくなり、

 

 

肉もメスの様に柔らかくなるからです。

 

 

国産牛という表示で売られている肉の多くは、

 

 

ホルスタイン種の去勢牛のお肉で、たまにホルスと書かれている事もあります。

 

 

ただ、メス牛の方が旨いのは、霜降りの融点が去勢されたオス牛より

 

 

も低いからだとされています。

 

 


もし、貴方が、レストランや、焼肉店、スーパーに行って、

 

 

「国産牛」と書かれているお肉を見つけたら、

 

 

それはまず間違いなく、和牛以外の国産牛だと思っていいです。ほぼ100%。

 

 

 

 

あと、スーパーなどに行くと、サイコロステーキというものが売られています。

 

 

私も昔、安くて美味しくてよく買って食べていましたが、

 

 

実際の所、どんな肉を使っているのか分かりませんので危険な時があります。

 

 

例えば、一度テレビの番組でやっていたのは、

 

 

使えない内臓肉やブロック肉として売れない部位を含む筋や肉を、

 

 

一旦軟化剤につけて軟らかくして、それから結着剤で張り合わせて、

 

 

冷凍にしてからサイコロの様にカットして出来上がりという肉でした。

 

 

つまり、クズ肉や、期限切れの肉をミンチにして、色が悪いので、着色料を混ぜ、

 

 

牛脂を混ぜ、加工して誤魔化した肉かもしれないのです。

 

 

 

中には、ちゃんとした肉をサイコロ状にカットした、

 

 

正真正銘のサイコロステーキというのもあります。

 

 

その見分け方は、下が良いサイコロステーキです。

 

油の筋がちゃんと分かるものです。

 

 

そして、下が、危険かもしれないサイコロステーキです。

 

油の筋が不自然ですね。

 

 

 

 

ちなみに、よく高級肉の代名詞として、

 

 

A5ランクと歌っている牛肉がありますが、

 

 

この「A」と言うのは、歩留等級の事で美味しさを現すものではありません。

 

 

牛肉を競売にかける時に、まず牛の体から、

 

 

皮や骨、内臓などを取り除きます。それが枝肉(えだにく)です。

 

 

この枝肉から取り出せる食肉の割合が大きいほど等級が高くなるんです。

 

 

つまり、この牛から沢山肉が取れそうだなという評価なのです。

 

 

普通の量の肉が取れそうだと評価されれば、「B」となり、

 

 

普通よりも油の部分が多くて、肉の部分は少なそうだとなれば「C」となり、

 

 

売れる肉の部分が多く取れそうだとなれば、「A」ランクとなります。

 

 

つまり、このAというのは、美味しさとは関係なく、

 

 

売れる肉がいっぱい取れそうだという業者用のランクなんですね。

 

 

 

ただ、Aになるのは和牛がほとんどなので、ある程度の目安にはなると思います。

 

 

 

 

しかし、A5ランクの5などの数字の部分は、肉質等級と言って、

 

 

「脂肪交雑」、「肉の色沢」、「肉の締まり及びきめ」、「脂肪の色沢と質」

 

 

という4項目によって決まるもので、

 

 

「脂肪交雑」というのは、いわゆる『霜降りの度合い』の事なので、

 

 

文字通り美味しさを決める目安となります。

 

 

だから、A4ランクの最高肉よりも、B5ランクやC5ランクの肉の方が、

 

 

美味しかったりする事がよくあります。

 

 

 

 

 

 


さて、牛肉が良く無いという理由、2つ目は、

 

 


理由その2■ ホルモン。

 

 

外国の輸入牛肉の中には、エサのコーンを食べて病気にならないようにと、

 

 

大量の抗生物質を与えたり、

 

 

早く成長するようにと、ホルモン剤を投与しています。

 

 

ガンや重い病気になった人は、この牛肉に残留する

 

 

肥育ホルモンが関連しているのではないかというのです。

 

 

2006年、アメリカのハーバード・メディカルスクールが、

 

 

米国の女性9万人を調査した結果、牛肉の赤肉を大量に食べると、

 

 

乳がんのリスクが増大する事が確認出来たと指摘しました。

 

 

そして、それは牛肉の中の残留ホルモン剤の影響だとしたのです。

 

 

また、アメリカでは牛を飼育する時に、

 

 

女性ホルモンのエストロゲンを使っている牧場が多いのですが、

 

 

その残留濃度が、日本の和牛の赤身よりも600倍多く、

 

 

油の部分でも140倍多かったといいます。

 

 

 

この女性ホルモンの取り過ぎが、乳がんの原因ではないかと言われています。

 

 

この為、日本人女性がアメリカに行くと、乳がんや卵巣がんになる人が、

 

 

増えるそうなので、ハワイに住む日本人はアメリカ人と同じ発生率に近いそうです。

 

 

日本ではホルモン剤の使用は禁止しているので、その点でも、

 

 

和牛は安全と言えます。

 

 

ただ、ホルモン剤が使用されている牛肉は、毎日輸入されています。

 

 

以前にも書いたのですが、

 

 

イギリスのジェイン・プラント(Jane Plant)という応用地球化学の教授が、

 

 

42歳で乳がんになり、乳房切除をしました。その後、放射線照射をし、

 

 

抗がん剤治療をしましたが、4回も再発をし、最後は余命宣告まで受けたそうです。

 

 

そんな絶望の中、彼女は自分がなった乳がんを、研究してみようと思いました。

 

 

そこで色々と調べている内に何故か中国人に乳がんが少ないという事が分かったそうです。

 

 

そこで調べると、中国人は乳製品をあまり食べないという事が分かったそうです。

 

 

彼女の長年の勘から「乳がんは乳製品によって起こるのではないか」

 

 

という仮説が思い浮かんだと言います。そこで自分の体で試してみようと思いました。

 

 

自分はもう余命宣告されていますから、どんな事もやれます。

 

 

彼女は乳製品を完全に断ちきりました。

 

 

牛乳、アイスクリーム、チーズ、バター、ヨーグルトはもちろんの事、

 

 

乳牛の肉までも食べるのを止めました。

 

 

すると、余命宣告までされた彼女の乳がんが消えたのです。

 

 

この事は、2000年に『YOUR LIFE IN YOUR HANDS』という本で発表されました。
(日本語版でも『乳がんと牛乳−がん細胞はなぜ消えたか』として出版された)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後に、

 

 

中には、悪いスーパーや精肉店が存在しており、

 

 

輸入牛なのに、和牛や国産牛として売りに出している所があるそうです。

 

 

 

 

 

 

 

そんな場合の肉の見分け方ですが、

 

 

肉の専門家いわく、外国の牛は、黄色色素であるカロチンが多く含まれる

 

 

草やとうもろこしを沢山食べている牛が多いので、和牛ではありえない様な、

 

 

脂身の部分が黄色がかっていたり、くすんだクリーム色だったり、

 

 

褐色の脂肪になり、脂肪も粘り気が無いものだといいます。

 

 

そして、肉の色もやけに赤黒い色をしているとの事です。

 

 

それに比べて和牛は鮮やかな紅色で、霜降りもキメが細かく、

 

 

身は綺麗な乳白色です。

 

 

ちなみに、去勢されたオス牛とメス牛の肉の見分け方は、

 

 

去勢されたオス牛の霜降りは、派手な入り方で、それに比べてメス牛は、

 

 

キメが細かく色合いも鮮やかで新鮮に見えるそうです。


END