●不運を招いた、神社のお守り
年末年始になりますと、参拝やおみくじ、お守りの質問が増えます。
そこで、11月にもなり、年末が近づいて来たので、
今日はお守りについて、相談例をあげながら、お話しいたしましょう。
相談1■
私の親友は皆結婚か婚約して、ちょっと焦っています。
それにここ何年かは、何か運が無いという感じの出来事が多くて・・・・
相談2■
先週まで入院したのですが、入院している時に、
友人がお見舞いに来てくれて、その時にわざわざガンに効くという神社に行って、
お守りを買ってきてくれました。お礼参りとか何かする事はありますか?
最初の相談者の方は、話すととてもいい感じの方で、
性格的にも、とても優しく思いやりがある感じの方とお見受けしました。
ただ、それなのに、何故か恋愛運が無く、不運続きだといいます。
実はこの方に、最初に相談を頂いた時は、まだ、
まさかお守りが原因だったとは、思いつきもしませんでした。
しかし、色々を話しをしている時に、
彼女からこんな事を聞かれたのです。
「病気に効くお守りは、どこの神社がいいですか?」
「何かご病気ですか?」
「いえ、友人が病気で入院しているので・・・」
「そうですね。入院しているなら、その病院に一番近い薬師如来でしょうか。
自宅なら、その土地を管轄している神社と、自宅に一番近い薬師如来。」
すると、今度は、
「受験の合格祈願は、やっぱり湯島天満宮に行かないとダメですか?」
と聞かれたので、
「いや、貴方の家から一番近い、学業成就とうたっている神社なら、
どこでもいいと思いますよ。」
「どこか受験されるのですか?」
「いいえ、友人の弟さんが来年受験されるので・・・」と言う。
聞くと、この相談者さん、神社巡りが好きな事もあってか、
色々な人に、お守りを買って来てあげているという、
心優しい女性なのである。
友人が病気になって、それを親身になってお守りを買って来てあげる。
それ自体は、何の問題も無く、良い事だと思う。
ただ、問題はここからである。
彼女に、「それぞれの神社に、お礼参りはしましたか?」と聞くと、
「お礼参り?」と黙ってしまった。
実は、一般の方の多くが、勘違いしている事がある。
それは、例えばお守りのお蔭で、病気が良くなったとしよう。
すると、病気を治してもらった人が、お礼参りをするべきと考えがちであるが、
違う。
お守りを買った人が、買った神社にお礼参りに行かないとダメなのである。
これはある意味、どの世界でも同じかもしれない。
ある社員が、クビになりそうなので、貴方が社長に直談判して、
なんとかクビにならない様に、する事が出来た。
その時に社長にお礼を言うのは、貴方であって、
クビになりそうだった社員が、お礼を言うなら、
社長にではなく、貴方に言うべきである。
また、両親がお金が無くて、手術が出来ない場合、
貴方がお金を借金して、手術が出来る様にしてあげた時も、
やっぱり借金を払う義務がかかって来るのは、貴方にである。
これは親子や兄妹であっても、変わらない。
ある母親が、娘が助かる様にと、お百度参りをして願掛けした。
娘さんはその甲斐あってか、助かったのだが、娘さんは治った後、
お礼に行ったのだが、お母さんは、お礼参りをしなかった。
すると、今度はお母さんがガンになってしまったのだ。
だから、他人の為にお守りを買ってあげるのは、立派な事だが、
神様を利用してお願いしたのは、お守りを買った人である事を忘れてはならない。
その後、彼女は分かる範囲でなるべく全部、
お礼参りをすると言って電話を切られた。
さて、相談2■の場合、その逆である。
お守りを友人に貰ったというケース。
お守りを貰った場合、その神社にお礼参りに行く必要は無い。
ただし、お守りは神様の分身でもあるので、大切に扱い、
治ったら、そのお守りにお礼をいい、その後年末年始に行われる、
お近くの神社のお焚きあげに出す。
決してゴミ箱や生ゴミと一緒に捨てない様に。
自分で行けない時には、他の人に託してかまわない。
ちなみに、1年経った神社のお守りは、例えまだ願いが叶っていなくても、
年末にお焚きあげに出しましょう。
今年もラスト2ヵ月、良い年末を・・・
END