●御朱印帳ブームに一言
最近、御朱印帳がブームとなっているという。
神社仏閣を回って、そこ独自の御朱印を御朱印帳に書いてもらい、
その神社に行ったという証にするものだ。
私が子供時代、あるデパートに行った時にスタンプラリーをやっていて、
全部集めるのに走り回って、スタンプ帳にスタンプを集めたのを思い出す。
実際、御朱印を集めている人の中には、
ゲーム感覚で、御朱印を集めている人を見かける。
まるで多く集めたもん勝ちと言わんばかりに、それを友達に見せる。
あげくの果てには、「チッ、この神社、御朱印無えのかょ。遅れるなぁ」
と神社を出る時に一言不満を漏らすヤカラも。
神社回りも、沢山の神社にお願いすれば、パワーも沢山と思うのでしょうが、
かえって、全部無駄になってしまう事もあります。
あいつはあっちの神社にも頼んでいるから、あっちの神社に任せようとなります。
大体、願っただけで願いを叶えさせる力のある神様だと思ってお願いするなら、
貴方のそういう行為もお見通しなはずです。
また、沢山の神社にお願いしたら、叶った時のお礼参りが大変です。
もし、どうしてもお願いしたいのなら、
それぞれの神社には、それぞれ得意分野があります。
だから、行く前から、あの神社では結婚のお願い。
あの神社では、商売の事。あの神社では健康の事と決めて参拝しましょう。
また、病院で入院している身内の為にあちこちの神社を回ってお願いするのも、
分かりますが、それも同じ事です。
沢山の神社めぐりは、=0になりかねません。それよりは、
入院している所を管轄している神社一本に絞ってお願いした方がいいです。
もしくは、以前から行っている地元の神社一本で。
それでも御朱印を沢山集めたいという人もいるでしょう。
そんな方は、お参りする時には、「いつもありがとうございます。」と言い、
「おみくじを引きますので、何かお言葉を頂ければ幸いです。」と言って、
おみくじを引き、それを持ち帰って読むという事であれば、
何軒回っていいと思います。
また、私がお勧めする御朱印帳は、
半分が御朱印で、半分がおみくじと日記になっているものです。
そうすれば、何をお願いしたのか、
その時どんな事を伝えらていたのか(おみくじ)
また、その後お礼に行ったのかなどが、分かる様になっているものです。
本来おみくじは持って帰るものだと思って下さい。
神社におみくじを結ぶ所があるからと、神社に結ぶ人がいますが、
そこは、神社の人が、おみくじを木に結んで木を折ったりしない様に、
仕方なく設けた場所であって、本当は困っているのです。
だから、おみくじは本当は持ち帰って、後からどんな事をあの時言われたのか、
こうして見返す事が出来る様にしておくのが一番良いのです。
おみくじは神様からの言葉なので、「小吉だぁ。残念!!」と捨てるのではなく、
持ち帰って、じっくり読みましょう。
最後に、
昔、日本が江戸時代より前には、庶民を診てくれる医者などいませんでした。
そんな時、目が悪くなった人が、どこどこの神社にお参りに行ったら、
目が良くなったべさぁ。と聞くと、長い時間をかけて娘を連れてその神社に、
娘の目が治る様にお参りに行ったのです。
また病気になったら、良く効くというお寺もありました。
天武天皇の頃には、薬師信仰というものが推奨され、
各地に薬師如来なるものが祀られましたが、
その最初は、聖徳太子で、すでに飛鳥時代には、
父用明天皇の御病気平癒を願って薬師像を造顕されたとあります。
現在でも、薬師寺とか、薬師という名で当時の面影が残っています。
私が、何を言いたいかと言うと、
昔は神社仏閣は、庶民の病院も兼ねた存在だったという事です。
そして、それは今でも変わらないという事。
あちこちの神社に参拝に行くのは、
=あちこちの病院に行くのに似ています。
でも考えてみて下さい。どんな病気も一回の診療で治る事は希です。
例えば、結婚のお願いを色々な神社でしても、一回の参拝で叶う事は希で、
酷い場合には、あの人は他の神社でもお願いしているからあっちに任せようと、
そっぽ向かれてしまいます。
また、日が暮れたら、神社仏閣には入らない方がいいでしょう。
亡くなって成仏出来ない不成仏霊で、上の様な理由で神社を頼って、
亡くなってからも、神社参拝をしてくる霊は沢山いますから。
それよりは、私がお勧めするのは、地元の神社です。
そこに問題がある毎に頻繁に参拝した方が効き目があると思います。
神様も、「おおまた来たか、今度は何だ?」と係りつけの医者になってくれます。
神様だって、熱心に来てくれる人を助けるものです。
また、近くなので、お守りのお焚きあげも毎年行けるし、
無事願いが叶った時のお礼参りも直ぐに行けます。
お近くの神社は、人気が無くあまりカッコよく無い神社かもしれませんが、
それだけに、貴方専用で診てくれる良い医者かもしれませんよ。
END
