●占い師が無力なケース
私のブログを読んでいると、きっと私に依頼すればと、
すべて解決出来ると思われる方もいらっしゃると思いますが、
残念ながら、解決出来ないという相談は結構あります。
ある時、5歳になる娘さんが、
もう引っ越したいと、お母さんに言ったという。
「どうして?」と娘さんに聞くと、
家の前の通りに、時々首の無い人が通ったり、
オートバイに乗った幽霊が通るというのである。
始めは、5歳の娘の妄想だろうと思っていたそうだが、
ある日、隣人になにげなく、それらしい事を話すと、
「実は・・」と、
この辺りで、他の人も罪人の格好をした幽霊を見たという人が、
結構いるらしいと言われたというのである。
そうなると、娘が言っている事も本当かもしれないと思うと、
お母さんも少し怖くなって、電話相談してきたのだった。
もし、可能なら幽霊が出ない様にならないか。というのである。
とりあえず、話を聞いて、
首の無い幽霊が出現するというが、少し気になったので、
住所を聞いて、地図などで調べてみると、
相談して来たお宅は、
昔の処刑場だった場所からそう遠くない場所に位置している事が分かった。
多分であるが、首の無い幽霊は、処刑された人の幽霊だろう。
それに、他の住民が、
罪人の格好をした幽霊を見たというのとも、つじつまが合う。
では、オートバイに乗った幽霊はどう説明するのかと質問されそうだが、
確かに、処刑場があった江戸時代などには、
オートバイなどは無かったのだから、
一緒に出て来るのは可笑しいと思う方もいらっしゃるだろう。
しかし、こういう処刑場とか、
何人も殺された場所には、何人もの深い怨念が籠っている。
その怨念が、処刑とはまったく関係の無い近くで亡くなった人や、
最近亡くなったという浮遊霊をも、呼び寄せてしまうのである。
それはまるで、何かに吸い寄せられる様にして集まってしまうのである。
そして、新しく集まった霊によって、より強い磁場となったり、
より強い霊場となる事が多い。
それはまるで、中東のイスラム国(IS)が世界中のイスラム過激派の人を、
呼び寄せている様な感じかもしれない。
だから、例えオートバイの霊を静めて供養させても、
次から次と新しい不成仏霊を呼び寄せてしまうので、キリが無い。
こういう場合、元から絶たないとダメなのであるが、
処刑場の様に、何人もの深い怨念が籠っている場所は、
心を込めて、また長い時間をかけて、供養し続けなければならないのである。
だから、昔戦場だった場所などには、寺などを立てて、
長い時間をかけて供養を行う必要があるのである。
だから、残念ながら、相談者の方にアドバイス出来るのは、
家から見えてしまうという場所との間に、木を植えて目隠しするとか、
塀を建てるとか、娘さんがある程度育って幽霊が見えなくなるまで我慢するか、
引越すかである。
幸い人間には、色々な人がいて、
娘さんの様に見えてしまう人もいれば、全然寄せ付けないという人もいる。
そういう方が、そんな場所に住めば本当はいいのだが。
いずれにしても、
占い師が無力であるというケースは結構あるのである。
END