●幽霊屋敷 Lalaurie House
このお話は、一昨日のブログ(●両目が見えなくなる霊障)の続きです。
従って、一昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-12197806257.html)
を先にお読みください。
そしてから下をお読み下さい。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
[前回までのあらすじ]
私が当時留学していた時、とてもお世話になっていた日系人の方がいました。
ある日、その方の息子さんが結婚されたのですが、
結婚してからというもの、息子さんに謎の病が起きる様になったというのです。
急に目が見えなくなるというのです。
正確に言うと、急に瞼(まぶた)が重くなって、目が開かなくなるというのです。
見えなくなるのはホンの数分らしいのですがいつ現れるか分からないというのです。
さっそく息子さんにお会いして、話を聞く事になりました。
改めて本人から詳しい話を聞くと、1つ不思議な事が起きている事を聞いたのです。
それは、目が開かなくなる少し前に、必ずと言っていいほど、
「ピシッ!」と音が鳴ると言うのです。
そして、まるでその音が合図の様にして、彼の両目が見えなくなるのです。
私はそれを聞いて、何かは分からないが、霊現象だと感じました。
というのは、両目が見えなくなると言っても短時間な事。
そして、必ずその前に謎の音がするという事。私の頭の中は、もう謎だらけでした。
■なぜ、片目では無く、両目が同時に見えなくなるのだろう。
■なぜ、目が見えなくなる前に、「ピシッ!」と音が鳴るのだろう。
■なぜ、結婚してから目が見えなくなるという現象が起き始めたのだろう。
私は息子さん夫婦と一緒に、その女性霊能者の方の所に診てもらいに行ったのです。
対面式で、女性霊能者の対面に彼が座り、霊視が始まりました。
やがて、霊能者の方が、こんな事を言ったのです。
「若い黒人の女性が出て来るんだけど、分かる?」っと。
「その子がね。 喋らないんだけど、絵を見せて来るんだよね。
口をギュッと閉じて、目も閉じて、ムチで打たれている姿なんだけど、
何か思い当たる事無い?」と。再び霊視し始めると、一言、こう言ったのです。
「New Orleans(ニューオーリンズ)」
なにせその黒人の女の子は、口を閉じたままやっとこさ言うもんだから、
わずかに鼻声みたいに聞き取れるというのだ。すると息子さんは意外な事を言った。
「新婚旅行が、ニューオーリンズとダラスだったんです。」
なんと、息子さん夫婦は、新婚旅行にニューオーリンズに行っていたのである。
いったい、息子さん達の新婚旅行で何があったのか。
若い黒人の女の子の霊と、どう関係しているのか。
霊能者の方は、息子さんに新婚旅行の内、
ニューオーリンズで行った場所を聞きました。
「まず、ルイ・アームストロング・ニューオリンズ国際空港到着後
ホテルに行き、その後、セント・ルイス大聖堂へ行きました。
続いて、ブードゥー博物館へ行きました。
そして夜、Lalaurie House に行きました。」
それを聞くと、霊能者の方の手が止まりました。
Lalaurie House とは、アメリカでも有名な幽霊屋敷でした。
日本でも、ラローリー マンションと言う名で知られていると思います。
アメリカではまず、霊能者や占い師で知らない人はいないでしょう。
私はブードゥー教の女王マリーLaveauが住んでいた場所に建てられている、
ブードゥー博物館もかなり怪しいと思いましたが、
霊能者の方は、ずばり「Lalaurie House だね。」と断言しました。
彼女いわく、何らかの原因で、息子さんはLalaurie House に行った時、
黒人の女性の霊と波長が合って、憑りつかれたのだと言います。
息子さんいわく、当時仲介してくれるという人物にある程度お金を払うと、
Lalaurie House の内部に入れる様にしてくれたといいます。
多分、その時に憑りつかれたのでしょう。との事でした。
ただ、意外だったのは、
こうして原因は分かったので、
あとは、この場で供養とか除霊とか浄霊してくれるんだと思ったら、
なんと、もう一度、その黒人の女性の霊に憑りつかれたという、
Lalaurie Houseに行かなければならないというのです。
私も息子さん夫婦も、「えっ、そうなの。」という感じでした。
しかし、ニューオーリンズまで当てた
霊能者さんの実力を目の当たりにしていたので、今さら信じない訳にはいきません。
ただ、そんな怖い霊が居る場所にまた行くのは怖いと息子さんが言うと、
霊能者の方が、旅行費用や滞在費などの実費を払ってもらえるなら、
一緒に行ってあげましょうという事になり、
翌週、私は行けませんでしたが、息子さんと霊能者の方は、
ニューオーリンズのLalaurie Houseに行ったのでした。
後日息子さんから話を聞くと、Lalaurie Houseに行き、
そこに花束とお水、そして心を込めて、
黒人の女の子が安らかに天国に行ける様にと、一緒に祈ったという。
すると、それ以後、
今まで急に目が見えなくなるという、息子さんに起きた現象は起きなくなったという。
霊能者の方いわく、
よく肝試しといって、幽霊が出る心霊スポットに夜中に行く人がいるが、
もし、今回の様な霊現象が起きた時、
もう一度現地に赴いて、花束とお水を供え、
心を込めて霊を供養する必要がある場合があるとの事だった。
話はこれで終わりですが、
息子さんに憑りついたという、
口をギュッと閉じて、目も閉じて、ムチで打たれている若い黒人女性の霊とは、
いったいどうして、そんな状態の霊として出て来たんだろう。
と疑問に思った私は、後日図書館で、Lalaurie Houseについて調べてみました。
すると、若い黒人女性の霊の悲劇が分かってしまったのです。
注意!!
ここからは、かなりショッキングな内容が含まれています。
残虐な読み物に慣れていない方、
悲惨な出来事にショックを受けやすい方は、下記より下は、
絶対に読まない様にして下さい。
もしくは、他の方に読んでもらって聞いて下さい。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
Lalaurie House(ラローリー・マンション)は、
1831年9月12日。ここ「ロイヤルストリート1149番」に土地を購入した医者の夫婦が、
翌1832年の春に3階建てで、40室もあるマンションを建設した事に始まる。
奥さんの名は、デルフィーン・ラローリー。
彼女にとって、これが3度目の結婚だった。
最初の結婚は、1800年。彼女がまだ14歳の時だった。
相手の男性は自分より一回り程年上の35歳の総領事だったという。
しかし、4年後、夫は謎の死を遂げる。
次に結婚したのは1808年、弁護士の男性だったが、
この男性もまもなく謎の死を遂げている。
知的で美人だったと有名だったデルフィーンは1825年、
ラローリー医師と三度目の結婚をしたのである。
大きな家を建て、裕福な暮らしを手に入れたデルフィーンは満足だったという。
そして、毎週のように舞踏会や音楽会などを催して、沢山の奴隷の召使いを雇い、
上流社会の友人達を大勢招いて華麗な日々をおくっていたという。
その中には、当時近くに住んでいた、ブードゥー教の女王マリーLaveauもいた。
ただこの頃、そんな夢の様な日々が続くマンションの付近で、
変な噂が立ち始めたのである。
マンションの周辺を夜中に歩くと、
「奴隷の幽霊が出る」という噂が立ち始めたのである。
それも何人もの人が幽霊を目撃したというのである。
ある人は、鎖に繋がれた黒人奴隷の幽霊を。
ある人は、お腹からハラワタが飛び出している奴隷の幽霊を見たというのだ。
そして、1834年4月10日朝、事件が起きる。
ラローリー・マンションが火事になったのである。
原因は、キッチンで働いていた奴隷の1人が火をつけたのだ。
すぐに消防車が何台も駆け付けて、消火作業にあたった。
すると、1人の使用人である奴隷が消防隊員にすがりついて来て、
こう嘆願したという。
「どうか、屋根裏部屋を見て下さい。どうかお願いします。」
消防隊員達は、火を鎮火させると、念の為に最上階を確かめに行ったという。
すると、屋根裏と思われる部分に、秘密の部屋がある事が分かったのである。
そして、恐る恐る、その秘密の屋根裏部屋を開けてみると、
おもわず、何人かの消防隊員が、その場で卒倒したり吐いたりしたという。
そこは、地獄だった。
ラローリー・マンションの屋根裏部屋は、
黒人奴隷を拷問して、殺して楽しむ虐待部屋だったのだ。
少なくとも12人に遺体が、屋根裏部屋に転がっており、
頭にドリルで穴が空けられた頭蓋骨。
鎖で繋がれた遺体は、娯楽の為が手足が切られていた。
床の上には、誰のものとも知れない手や足や指、
爪や眼球、耳や性器が転がっている。
まだ若い女の子奴隷の目と口は、黒い糸で縫い合わせて開かない様になっていた。
私は多分この子の怨霊が息子さんに憑いて無念を訴えていたのではないかと思った。
助かった奴隷によると、この屋根裏部屋に連れて行かれて、
生きて帰ってきた人はいなかったという。
その後、このマンションが改装された時、
床板の下から生き埋めにされたと思われる奴隷の遺体が、
なんと75体も発見されたのである。(ニューオーリンズ新聞)
ラローリー夫人は、連続猟奇殺人鬼だったのだ。
その後、このマンションに移り住んだ人は、次々と幽霊を目撃し、
すぐに引っ越していった。
やがて、家具店になったが、ある日売り物の家具が全て汚物で汚れていたという。
そこで、誰がやったのか捕まえてやるとオーナーが、一晩中、
散弾銃を片手に、待ち構えたという。しかし朝になっても誰も現れなかった。
しかし、家具はまた全部汚物まみれだったのである。
すぐにオーナーは店を閉鎖したという。
その後理髪店にもなったが、数ヶ月ではやり逃げて行った。
その後も、マンションからは不気味な幽霊の声や音がするという。
床の上を死体をひきずる音や、開けてくれと壁を叩く音。
女の子の泣く声や助けを呼ぶ声、神に祈る声が夜な夜な聞こえるという。
ちなみに、ラローリー夫人は世間が騒ぎ出す直前に屋敷から馬車で逃走。
まんまとフランスのパリへと国外逃亡したのだった。
そして、誰も知らない土地へ逃げて、また優雅に暮らすはずだったが、
不思議とパリに逃げても黒人を虐待したという、風の噂がなぜか彼女について来て、
世間から白い目でみられる生活が続き、その後まもなく病死した。
この幽霊マンションがいちやく有名になったのは、
2007年4月。俳優のニコラス・ケイジが345万ドルでこの邸宅を買い取り、
ここでしばらく暮らしたのだが、はやり幽霊が出たのか、
このマンションでは寝る事も出来ないといい、すぐ売りに出した事である。
ちなみになかなか売れず、売れたのは購入から2年後だったという。
現在、ニューオリンズに旅行に行くと、
昔の暗い歴史を知ることのできる「幽霊屋敷」ツアーと称し、
このラローリー・マンションを巡るコースもあるという。
反対はしないが、夜には注意して欲しい。
END

