●お父さんの年表





占いの仕事をしていると、たまに相続や遺品整理の相談を受ける事がある。

もちろん私は税理士では無いので、

節税とか、相続手続きの相談ではない。



 

大概が、何を相続して、

何を相続しない方が良いかという選別の相談である。



 


例えば、



母が遺したアンティークの人形があるのだが、

自分が相続しても大丈夫だろうか? とか、


 


父が遺した車が、5台あるのだが、

この中に、相続したら良く無い車はあるでしょうか?




 

など、ほとんどがアンティーク品や車、土地や建物の相続の質問である。

特に、先代が悲惨な亡くなり方をしたり、

最後は不幸な人生を送ったなんていう場合、


その人の遺品を受け継いでいいものか迷うものである。




そんな先代の遺品を受け継いで、自分も不幸にならないか。

先代が遺した物に、変な霊が憑いていないか。など。



具体的には、その物を実際に間近で見てみないと分からないのであるが、

電話相談の場合、そうもいかない。




たとえそれらの写真を見せられても、

嫌な霊の顔でも写っていれば別だが、

なかなか写真だけで判断するのは、難しい。




また、依頼者の家が遠いと、

交通費や時間手当がかかり、下手すると宿泊費まで係るかもしれない。


 

そんな時には、

別に、私にそんな金を出して頼まなくても、

自分で調べる事が出来ますよ。と、自分で出来る方法を教える様にしている。


その方法が「年表」である。




具体的に、例を挙げてみましょう。





 

実家が神戸にあるという方から相談を受けた事があります。





会社の社長さんだったというお父様が亡くなられて、

神戸の実家は、お母様が相続する事になったのですが、

遺された骨董品や土地、車などを残された兄妹4人で分ける事になったそうです。

亡きお父様は、かなりの骨董品の収集家だった様で、

壺から絵画、戦国時代の品まで、その種類は多岐に渡っていたそうです。






そしてその品々は、神戸に実家にあるという事で、

写真を送って来て、是非鑑定して欲しいと頼まれました。





しかし、それらの写真を診ても、はっきり良いか悪いか分かりませんでした。

なので、私が「やはり実物を目の前にして診ないと判断できません。」と断る代わりに、

彼女には、自分で出来る鑑定方法を教えました。



 

 

それが、「年表」を作るという方法です。




彼女のお父さんは、一代で立派な会社を築いた人でした。

ただ、10年前から段々と伸び悩み、


2年前には、癌を患い、その後手術を重ねたのですが、3ヶ月前に亡くなられたのでした。





そこで、彼女には、そんなお父様と会社の「浮き沈みの年表」を作ってもらいました。

作ってもらった「お父様の年表」は、

当然、10年前がピークで、段々と下がり

2年前には急落、3ヶ月前が0という形になります。




次に、お父様が遺した遺産の購入時期を、その年表に書き入れるのです。



大抵の収集家は、高価な物は、何かしらの記録をつけるものです。

いくらで買ったのか、誰から買ったのか。など記録をつける人は多いと思います。

彼女のお父さんの場合も、特別なノートに買った骨董品の記載が残っていました。

また車や土地などは、購入時の手続き書類などから購入時期は分かりました。

そこで、お父様が遺した骨董品と、土地、車などを購入時期に合せて、

お父様の年表に、書き入れていきます。





すると、どうでしょう。




車を買った時期は、会社が伸びている最中でした。

他の掛け軸とか、壺も会社が伸び盛りの時に購入しています。



ところが、



ある土地を購入してから、会社が伸び悩み始めています。偶然かもしれませんが・・


そして、戦国時代の物と思われる短刀を買ってまもなく、

お父様が癌になった時期だという事が分かりました。もちろん偶然かもしれませんが・・




この「お父さんの年表を作る事によって、


私でなくても、簡単に良い物と悪い物が選別出来たのです。





当然私のアドバイスは、その土地と短刀は相続しない方がいいでしょう。です。

また、特に短刀に関しては、他の兄弟が相続した後に、

事情を説明して、手放した方がいいと教えてあげなさいとアドバイスしました。



 

これは何も高価な物だけに限った事ではありません。


中古品の物であれば、それを買ってからどうも運勢が悪いとか、

あの中古品を買ってから、運勢が開けたという良い場合もあります。





私がお勧めしたいのは、


もし、貴方が日記をつけているなら、

買った中古品の記録もついでに書いておくといいという事です。

(新品の物は書く必要はありません)


そうすれば、その後の自分の運勢を考えて見た時に、記録があるので照合出来ます。



骨董品を集めている人が、家族に居るなら是非お試しを。


END