●日常生活の中の流産の危険




 


このお話は、昨日のブログ(●妊娠中に犬猫を貰うと死産する)の続きです。


 

従って、昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-12188901729.html

 


を先にお読みください。


そしてから下をお読み下さい。
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[前回までのあらすじ

 


それは九州に住んでいるという女性からの電話相談でした。

彼女は、山口県に住んでいた時に知り合った、10歳年上の福岡の方と、

3年前に結婚。妊娠3ヶ月の出来ちゃった結婚だったという。

結婚後すぐ、九州の彼のマンションに移り住んでの新婚生活となった。

彼女がこのマンションに移り住んでからというもの、不幸な出来事ばかり起きるというのだ。

まず、彼女がマンションに移り住んでから2ヵ月後に、

ご主人が仕事場で、激しい胸の痛みを訴えて、狭心症と判断されたという。

それからまもなくして、今度は彼女が流産した。それから1年が過ぎ、

彼女の心の傷もやっと癒えた頃、またご主人が、右手に力が入らないという症状が出て、

検査すると、脳梗塞が発見されたという。幸い早期発見だったので、

1週間の点滴治療で済んだそうだ。ところが、今度は彼女がまた流産した。

それはまるで、夫の病気、妻の流産、夫の病気、妻の流産が繰り返しやってきている感じで、

それで彼女は、怖くなって、私に相談してきたのである。




















 

 

 


さて、今回の相談を改めて考えた時、

相談者が一番恐れていたのは、流産の繰り返しは、何かあるのではないかという事である。

彼女は2回の流産をした後、母体に欠陥があるのではないかと検査してもらったというが、

彼女も夫にも、子供を妊娠するにあたって、身体的な欠陥は無かったという。




 

通常、妊婦さんは、6.5人に1人は流産すると言われている。

つまり約15%は、流産の危険があるのだが、

それが2回連続となると、2.3%になる。約100人に2人だ。

健康体である両親にとっては、確かに納得いなかい結果ではある。

友人に言われた猫の迷信を信じてしまうのも、致し方ないのかもしれない。


彼女は、現在のマンションに引っ越してきてから、悪い事が起きているというので、

その後、家の間取りも診てみたが、特に気になる様な所は無かった。

多分、読者の方は、引っ越して来てから問題が起き始めたのだから、

それは家に問題があるのだろうと、お思いになるだろうが、

今回はちと事情が違う。


実は、彼女はこのマンションに引っ越して来たのだが、

ご主人は、もうこのマンションに15年も前から住んでいたのだ。

そのご主人は、彼女が引っ越して来てから狭心症になったり、脳梗塞になったりしたのだ。

ご主人にとっては、むしろ彼女が不幸を連れて来たと言ってもおかしくない。

しかし、彼女は山口県に住んでいた頃は、とても裕福で幸せに暮らしていたという。

それが、このマンションに引っ越して来てから、流産が2回。夫が病気になるという災難だ。

彼女がこのマンションがおかしいと思っても不思議ではなかった。















何か変な感じがするが、分からない。






何か見落としている様な気がするが、それが分からない。








仮に、ご主人の病気は偶然が重なって起きたと考えよう。

なにしろ、ご主人は奥さんよりも10歳も年上だし。

若い奥さんをもらって、急に体にも負担が出たとも考えられる。

そうなると、奥さんの2回の流産をどう説明するかだが、

100人に2人の確率なら、まあ起こらないとは言えない現象だ。

ただ、赤ちゃんを産むのに問題の無い健康体だったというのが気になるが・・・




 


そこで彼女に、こんな4つの質問をしてみた。




それは私がよく相談者が妊婦さんである時に、注意する様に言う事なのだが、

■まず、妊娠中はハイヒールを履きましたか?

「彼女の答えはNOだった。」



通常、ヒールが高いハイヒールを履くと、万が一転んで、お腹を打ったら危ないとして、

万が一の事を考えて注意する人が多いと思うのだが、

実は、違う。

万が一ではなく、妊娠すると、転びやすくなるのである。

お腹に子供が出来ると、体の重心が今までとは違って来る。

それで思わぬ所でバランスを崩して、倒れたりぶつかったり転んだりするのだ。

だから妊娠中は、ハイヒールや歩きにくい靴を履いてはいけない。

そして、もう1つ医者が言うのには、

ハイヒールを履くと、つま先立ち状態になり、足先の交感神経を高めてしまい、

その状態が続くと、段々と血行の流れが悪くなり、赤ちゃんに栄養が届きにくくなり、

流産の確率が、ハイヒールを履かない人よりも高くなるという。



■妊娠中、お風呂は何度位で、何分位入っていましたか?

「彼女の答えは39度で、20分位だった。」


よく熱い風呂に、1時間も入っているという入浴好きな女性がいるが、

妊娠中は要注意である。

まず、風呂の温度が42度以上の場合、交感神経が優位になり、

特に妊娠初期に熱い風呂に入ると、流産する確率が普通の風呂よりも2倍になる。

また、入浴時間も続けて入るなら10分以上入らない方が良いとされ、

10分入って、10分外に出て洗って、また10分入るなどしての30分ならいいされる。

サウナや岩盤浴も42度以上なら、妊婦は避けた方がよい。



ちなみに、妊婦さんに最適のお風呂の温度は、38度位の設定するのが良いとされます。

■妊娠中に、コーヒーとか紅茶、緑茶をよく飲みましたか?

「彼女の答えはNOだった。」


実は妊娠中のカフェインの摂取は良く無いとされている。

アメリカの健康医療団体「カイザー・パーマネント」の研究によると、

「1日に2杯以上コーヒーを飲む妊婦は飲まない人と比べ、流産の危険が2倍になる」


という事を明らかにした。

特に妊娠12週目までは注意が必要だという。

お母さんがコーヒーを飲むと、それは=お腹の中の赤ちゃんもコーヒーを飲む事になるという。


■妊娠中、タバコを吸っていましたか? ご主人も?

「彼女の答えはNOだった。」

さすがに、妊娠中は吸う人はいないと思うが、聞いてみた。

何しろ、健康に悪いと言われるタバコである。妊婦に悪いのは火を見るより明らかだ。

ちなみに、妊娠中に1日20本タバコを吸うと、流産の確率は2倍に増えるという。

タバコに含まれるニコチンが、血管を収縮させ、赤ちゃんへの血液量が減り、

酸素の供給も減り、よって赤ちゃんが低酸素状態に陥り、流産するという。

また、お母さんが吸っていなくても、そばでご主人がよく吸っていたり、

会社がタバコの煙だらけの環境も良く無い。

自分が吸わなくても受動喫煙してしまい、

生れてくる赤ちゃんの体重が普通の子より小さかったり、流産の原因にもなるという。


 

 


私が質問した限り、彼女は妊娠に対して、健康体であり、

私が心配する流産の危険性も無かった。

かかっていた産婦人科でも、問題無いとされていたのに2回連続で流産したのである。




100人に2人の少ない確率だが、やはり偶然だろう。と、

この時は思っていた。





しかし、私が彼女に、こんな質問をした時、

彼女は気になる事を言ったのである。





「貴方の流産と、ご主人の2回の病気以外で、

 何か、おかしい出来事とか、不思議な出来事はありませんでしたか?」



 

すると、彼女は、




「そう言えば、彼のマンションに引っ越して来た当時は、

 主人は付き合っていた頃と、余り変わった様子は無かったんですが、

 新婚1ヵ月経った頃から、主人は急になぜか落ち着かなくなったんです

 何かいつもソワソワして、部屋を歩き回ったり、何回もコンビニに行ったり、

 トイレの回数も増え、読書にも身が入らない様子でした。

 それは付き合っていた頃には見られない彼で、

 こんなに落ち着きが無い人だったんだ。と思っていたら病気になったんです。」




 


急に落ち着きが無くなったというご主人。

それから家族の不幸が立て続けに起きたと言う。











 

何か、嫌~な感じがした!!




 

どうやら私は、マンションに引越した事ばかりに気を取られていて、

大事な事を見落としていたんだ!!!!








 

 

やがて、恐ろしいものの正体が分かるのである。

最終話は、明日のブログに続く。