●五月人形の髪の毛が抜ける
このお話は、昨日のブログ(●家族を不幸にする人形)の続きです。
従って、昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-12182565146.html)
を先にお読みください。
そしてから下をお読み下さい。
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[前回までのあらすじ]
人形を置く時に注意する事として、
■窓から墓地が見える場所。■窓から幽霊屋敷が見える場所。
そして■玄関と、3つのケースを説明しましたが、
実は、もう1つあるのです。
私がそれを体験したのは、今からもうだいぶ前の話になります。
ある母親からの電話相談だったのですが、
それが、第4のケースである「家族を不幸にする人形」
だったとは、相談を受けた時には予想もしていませんでした。
電話相談してきた奥様は、当初、
ここ3年の間に、家で悪い事ばかり起きるんです。と相談されてきた。
最初に災難に遭ったのは、彼女の夫で、
3年前仕事帰りに交通事故を起こし、車は大破。
彼も1ヵ月の入院をよぎなくされた。
その翌年、今度は息子がガンになり手術。
幸い手遅れでは無かったのだが、それまでしていた仕事は退職となった。
そして、今年、同居していた祖父が肺炎で亡くなったという。
この時点での、私が話を聞いた感想は、
確かにこの3年、交通事故、ガン、祖父の死と、
災難と言えば、災難であるが、
お祖父さんも82歳だったというし、
3年の間に、1人が亡くなり、1人が病気、1人が交通事故というのは、
そんなに希な出来事では無いと思う。
3年は長い。3年も経てば、
誰か身内のお年寄りが亡くなっているという家庭は結構あると思う。
だから、もし次に彼女が口にした不気味な話を聞かなければ、
私は、「お祖父さんも寿命だったと思いますよ。」と、
何事も無い普通の出来事だと説明したかもしれない。
それは、今まで私も聞いた事が無い様な、
不気味な話であった。
やがて彼女は、一番気になっているという事を話し始めた。
それは3年前。
夫が交通事故を起こす3日前の事だったという。
その日は日曜日で、夫が家の留守番をしていた。
彼女が買い物から帰って来ると、夫が近づいて来てこんな事を言ったのである。
「畳の部屋にある、人形の毛が抜け落ちているぞ。」
さっそく夫婦で見に行くと、
確かに人形の足元に、毛が2本ほど落ちている。
よく見ると、人形の毛の材質や長さが似ている。
しかし、当時はそんなに気にしませんでした。
家族の誰かが、人形を触ったのかもしれない。と、
抜けた髪の毛を拾って、捨てました。
その3日後に、夫が交通事故に遭い、入院となったのです。
この時はまだ、これが人形と関係しているとは疑っていませんでした。
その翌年の事です。
今度は息子が、食事中に言ったのです。
「畳の部屋にある金太郎の毛が抜けてたよ、母さんいじった?」
「いいえ。触って無いけど・・」
実は、畳の部屋にある人形は、息子が5歳の時に、
お祖父ちゃんが買ってくれた五月人形の金太郎で、
それから19年間ずっと畳の部屋のあの場所に飾ってあるものでした。
そんな話が出た、その夜の事です。
息子が、夜中私達に部屋にやってきて、
「みぞおちが痛いんだ。」と横っ腹を押えながらやって来たのです。
主人が、それを聞いて、
「それは盲腸かもしれないな、明日朝すぐにでも病院に行った方がいい」
といい、息子は病院に駆け込んだのです。
その結果、胃ガンだと分かりすぐに手術となりました。
残念ながら、この時もバタバタしていたせいか、
これが人形と関係していたとは、思いませんでした。
そして、今年、決定的な事が起きたのです。
同居していた祖父が、畳の部屋に飾ってある掛け軸を外して、
違う掛け軸にしようとしている最中に、
あの金太郎の人形を誤って蹴って倒してしまったのです。
その時に、金太郎の髪の毛が3本抜け落ちたのでした。
その話を聞いた時、奥さんは
「また髪の毛?」と何か嫌な感じがしたそうです。
その翌週でした。お祖父さんは肺炎になり急死したのです。
それからは、人形を見るのも怖くなり、
次に髪の毛が抜けたらと思うと、恐ろしくなるといいます。
かと言って、捨てたりすると何か悪い事が起こりそうだし、
またあの人形は息子の為に買った五月人形だったので、
捨てたりしたら、息子の身に何かあるのではないかとも心配です。
こうして私の所に、相談したきたと言うのです。
私も、今まで人形の髪の毛が伸びるという話は相談を受けた事があり、
その時は、和歌山県の淡嶋神社に人形供養に出す様にとアドバイスした事がある。
しかし、今回の様に抜けるというは初めてだった。
人形の髪の毛が抜ける度に起きるという、家族の不幸。
何か偶然とは思えない、嫌な感じがした。
ただ、話をいくら聞いても、分からなかった。
なにしろ、買った五月人形は新品の物を購入したのであって、
悪いいわくつきの物や中古品ではないのだ。
通常、新品の物に悪い物は憑いていない。
しかも畳の部屋には窓はあるが、そこから墓地も見えなければ、
隣に幽霊屋敷も無いという。
さっぱり分からなかった。
今なら、分かりませんと言うだけなのだが、
この時は、まだ好奇心旺盛な私だったので、
その人形を見てみたいと思ってしまった。
場所も東京の町田だったので、行けない距離でも無かった。
やがて、恐ろしい事が分かるのである。
最終話は、明日のブログに続く。
