●ミイラとりがミイラになる
このお話は、昨日のブログ(●真面目だった夫が、突然の浮気)の続きです。
従って、昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-12180668416.html)
を先にお読みください。
そしてから下をお読み下さい。
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[前回までのあらすじ]
物語の発端は、私の所に来たある浮気の電話相談でした。
本橋さんの家族は彼女と夫、そして中学生になる子供が1人いる3人家族で、
今年で結婚15年目だといいます。4年前に一戸建てを買い、
これまではとても幸せだったそうです。夫の仕事も安定していて、
家も僅かなローンを組むだけで購入したとの事。夫は仕事が趣味の様な人で、
仕事が終わると、一直線に自宅に帰って来るという人で、
女性問題等起こした事は無く浮気などとはまったくの無縁の人だと思っていました。
ところが、去年の夏頃から、急に帰りが遅くなり出したのです。
最初の頃は、帰って来た夫からお酒の匂いがプンプンしたので、
本当に仕事の付き合いだったのだろうな。と奥さんも思っていたそうです。
しかし、そんな事が週に2回となり、
朝財布に3万円あったお金が、帰って来た時には無かったり、
夫個人の銀行預金の通帳を見ると、段々と預金が減っているのです。
そして、彼女が決定的に、これはオカシイと思ったのは、
まず、帰って来た夫の服に香水の臭いがするという事でした。
仕事の付き合いで飲んだわりには、領収書が財布にもポケットにも無いのです。
それでよいよオカシイと思い調べると、Suicaのケースの中に、
女の子の名刺が入っていたそうです。その名刺には、女の子の顔と名前、
そして店の名前が横文字で書いてあり新宿にあるキャバクラだと分かったそうです。
彼女はそこまで突き止めたのですが、どうしても、夫に問いただす勇気が出ず、
またその女の子の携帯の番号に電話する事も出来ず、
悶々としたまま、私に電話相談してきたのでした。
私はその時、肉体関係は無い様な気がしますと言ったのですが、
彼女はこんな行為は浮気です。といい、彼女いわく毎回同じ香水の臭いなので、
毎回同じこの子を指名しているはずといいます。
時々こそこそ電話しているのもオカシイといいます。
何とか止めさせたいです。けど夫とは別れたくありませんと彼女は相談して来た。
さて、私はこの電話相談を受けた当初、多少違和感はあったものの、
相談者の彼女が夫の浮気を止めさせたい。
でも夫とは別れたくないという主張が強かったので、
この時は、まずは夫の浮気防止のアドバイスを致しました。
■夫の寝巻きや自宅で着る洋服、寝具を洗濯する時には、
夫が好きそうな甘い香りがする柔軟剤を使う。
■ご主人が家の中で、一番リラックスしている部屋に、
ご主人が好きな観葉植物を置く。
■仏壇に(仏壇が無い人は簡易仏壇を作って)塩、お酒、水、お米を供えます。
亡くなった貴方もしくは夫のご先祖の内、
女性で、浮気を許さない様な感じの故人がいたら、その人にお願いします。
「どうか夫が浮気をしませんように。」
そして、それらを料理に使います。
その際、浮気しないようにと唱えなら、美味しい料理を作って食べさせましょう。
■家にピンクの物を所々に置きます。
特にご主人が裸になる風呂場のマットや、風呂用具、洗面用具、タオルなどにピンクを。
一応聞くと彼女の自宅の風呂場が北側にあるという事で、
北側の風呂場は浮気しやすいと言われているので、それを防ぐ為の風水的処置です。
■ご主人が帰宅したら、まずお風呂に入れる様に、風呂の用意をしておく。
というのは、外でご主人が触れあった部下や隣り合った女性の念や臭いを、
まず消す効果があり、また風呂も運動の内ですから、
お腹が空けば、料理もより美味しく感じるというもの。
それに風呂に入っている間に、食事の用意も出来るし、
温まった体の時の方が、心も温かくなっている場合が多いのです。
あと、風呂に上の仏壇で供えた塩を入れます。
(浮気をしませんように。)と念じながら
■旦那に分からない様にして、
夫が不倫相手の家に行く時に履いていく靴を新聞紙の上に置き、
仏壇の前に持っていき、「どうか浮気相手の所に行きません様に」と、
その靴に念を込める。
■あと、たまには、ご主人のお宅に食事に行ったりして、普段から
彼の親家族を巻き込んでおく。ご主人も自分の親も絡んでくると、
不倫しずらくなる傾向があります。
大体、これらをやれば、軽い浮気や出来心の浮気は、
止める事が出来るはずです。
まぁ、浮気も病気と同じで、
どんな処置を施しても手遅れです。という事もあります。
以上が、彼女との最初の相談内容でした。
その後、彼女がどれを実行したのか、夫は浮気を止めたのか。
電話は無かったので、分かりませんでした。
しかし、それから2ヵ月位経った頃でしょうか。
再び彼女から電話があったのです。
そして、事態は意外な方向へと進んでいたのでした。
しかも悪い方向へ・・・
まず、彼女は私がアドバイスした中の、
仏壇のくだり以外は全て実行したという事でした。
その結果、10日ほどはご主人はキャバクラに行かなくなったそうです。
しかし、効いたのはその10日ほどだけで、また元のキャバクラ通いが復活。
そこで彼女は、実家の自分の親にこの事を相談してに行ったそうです。
するとご両親や弟さんが、場所がキャバクラだけに浮気か単なる遊びか、
見極めた方がいいという事になったそうです。
そして、余り面識の無い弟さんが、ご主人が必ず行くという曜日に、
その新宿のキャバクラに行って、その女性を見てくるという事になりました。
そして、弟さんの報告では、ご主人と彼女との付き合いは店の中だけで、
家に行ったりはしていない様だとの事だったので、奥さんも少し安心したそうです。
ところが、ここで予想だにしない出来事が起きます。
みなさんは、「ミイラとりがミイラになる」
という諺(ことわざ)をご存知でしょうか?
ミイラとは、あのエジプトの墓に眠る包帯に巻かれた死体の事ですが、
元はポルトガル語のmirra が由来で「没薬」を意味します。
つまり、ミイラの語源は薬だったのですね。
エジプトで昔の人が、永遠の命としてのミイラを作った事から、
一部の人達が、ミイラの粉末は不老長寿の薬だとして珍重されたのです。
江戸時代には、そのミイラの粉末が日本にも輸入され、大名達が飲んだそうです。
ただ実際の所は、不老長寿な訳が無く、体調を崩した人もいたそうです。
そんなお金になると分かった一部の人達が、ミイラを取りに盗掘に出かけたのですが、
そこはエジプトの熱い砂漠地帯。何人もの人たちがミイラを取りに行き、
その地で亡くなったそうです。そして亡くなった人たちは、砂漠地帯で、
干からびてミイラの様な死体になった事から、
「ミイラとりがミイラになる」という諺(ことわざ)が生れました。
もっと例をあげれば、
山などで遭難した人を探しに行った人が遭難してしまい、
逆に捜索される立場になってしまう事を言います。
話を元に戻します。
姉の夫の浮気を確かめる為に、彼女の弟さんが、
新宿のキャバクラに確かめに行ったのですが、
ある日、お母さんから電話が来て、
「息子が、その後もキャバクラに頻繁に行く様になってる」というのです。
なんと、確かめに行った弟さんまでもが、
キャバクラにはまってしまったのです。
まさに、「ミイラとりがミイラになる」状態です。
やがて、そこには、私が前日言った、
「今日のお話は、私が経験した中でも、とても奇妙で少し恐ろしい話です。」
の少し恐ろしい部分があったのです。
最終話は、明日のブログに続く。