●一番恐ろしい地縛霊




今日は今年一番の真夏日でした。

そこで、今日はまだ夏ではありませんが、

ちょっと怖い話をしたいと思います。





 

皆さんは、人が死んだ場所というだけで怖いと思う方はいらっしゃるでしょう。

だから、あの家には地縛霊が出ると聞けば、

それだけで怖くなると思います。



 

でも、私の場合、全ての霊が怖いという感覚はありません。




亡くなった人でも、長く病気で亡くなったり、老衰で亡くなった人など、

ほとんど人に害を及ぼさない地縛霊もいますし、

今まで幸せでしたと言いながら亡くなる人も、悪い霊にはなりにくいでしょう。





ところが、同じ地縛霊でも、

世の中には恐ろしい地縛霊もいます。




では、今日は、私が世の中で、

一番恐ろしいと思う地縛霊の話をいたしましょう。


それは、その人の亡くなり方で、貴方にも簡単に判断出来ます



貴方も、もし、これから私が話す、

地縛霊と同じ様な状況で、その人が亡くなったのなら、

非常に注意が必要です。

普通に亡くなった霊や地縛霊とは違うので、とにかく近づかない事です。







 


これからお話しする事は、


少しだけ怖い内容となっていますので、怖がりな人は、夜読まないようにね。

もしくは、下記を読まない様にしてください。

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私は高校時代の3年間をマレーシアで過ごしました。

今日はその時のちょっと怖いお話です。






当時私と妹はインターナショナルスクールに通っていました。

行き返りはタクシーを月間契約していました。

運転手は地元のマレー人です。

ちなみに、家の車も運転手はマレー人です。





よく日本に一時帰国などした時に、

運転手付だなんて、なんて裕福な家庭だと言われるのですが、

それは誤解です。







マレーシアに駐在している役員クラスの駐在員は、

会社の規則で運転手を雇わないといけないのです。

なぜなら、万が一交通事故で人を轢いてしまった時など、

日本ならすぐに警察が来たりしますが、

マレーシアなどの東南アジアは、

まだまだ反日感情や人種間の偏見などがあります。


だから、日本人がマレー人を轢いたとか、

日本人が中国人を轢いたなどという事が起きると、

酷い場合には、警察が来る前に、ボコボコにされ殺されてしまうかもしれないので、

運転は、かならず現地の人間を使うという事が決められているのです。








さて、私と妹の送り迎えに雇われた現地のマレー人は、

たしかハッサンという名前だったと思います。



色黒で、とても陽気な小太りの人でした。

知り合った当時は、私もマレーシアには慣れておらず、

どの人も危険な人に見えたものです。




しかし、彼とは毎日会っているので、段々と気心も知れて来て、

よく話す様になりました。

彼も片言の英語。私も片言の英語。でも何とか通じるものです。

やがて、彼の両親が経営する床屋に連れてってもらったりしました。


床屋さんは、大きな通りに面した所にあり、こじんまりした家族経営の店で、

お客もほとんどが近所の方という感じでした。





だから、私が切ってもらった時は、珍しそうにみんな集まってきて、

人だかりが出来ました。最後はサービスのつもりか肩たたきみたいな感じの、

マッサージがあり、首に空手チョップも入り、痛かったです。





そんな彼の両親の経営する床屋さんに、2回目に行った時でした。





私達が丁度床屋さんに着いた時、

前の大通りで、「ガシャーン!!」という激しい音と、


人の悲鳴が聞こえたのです。








沢山の人が、店から出て来て、みんな大通りの方へ駆け寄って行きます。






どうやら、交通事故の様でした。






即死の様です。




運転手のハッサンの話によると、

50歳位のマレー人の女性が轢かれて死んだとの事でした。






彼の話に寄ると、この辺はとにかく交通事故が多いのだそうです。








特に交通事故が多い場所が2ヵ所あって、


まず、あそこのT字路の所が、昔から多いと指差して教えてくれました。

そのT字路は、とにかく車とバイク、車と自転車の事故が絶えないといいます。




 

そしてもう一ヶ所が、今回の事故現場だといいます。

見ると、大通りのこっち側は店や住居が立ち並び、

大通りの向こう側には、バス停と多数の屋台が並んでいます。





その屋台に買いに行ったり、バスに乗ろうとして、

大通りを渡る時に、車に轢かれるのだといいます。






 

私が、「そんなに多いの?」と聞くと、

「父が記録をつけているから、見せてあげるよ。」と、

今まで店の前で起きた事故の記録を見せてくれました。






余りに交通事故が多いので、

将来、役所に嘆願して信号を作ってもらう為に記録をつけているといいます。






見せてもらうと、ノートに事故の事がまとめてありました。

日付と事故状況、あればそれを載せた新聞も、

最近の事故は死体の写真まであります。

途中から写真も撮る様になったといいます。





 

彼の父親はマレー語しか出来ないので、息子のハッサンが通訳してくれ、

あのT字路の所では、

もう25年以上前から50件以上の交通事故が起きているよ。といい、


そして、あのバス亭の前では、

15件も人がはねられて死んでいるよ。との事でした。






どれも交通事故死は悲惨なものです。

なるべく見ない様にしていても、死体の写真は目に入って来てしまいます。






私が、家の前で15人も轢かれていると、嫌になるでしょ。と言うと、

彼は、「いやいや轢かれた人だけなら、20人は下らないよ。」といい、

その轢かれても助かった人の中には、変な事を言う人もいたといいます。






その人は、轢かれる直前、

バス停の前に居た女の人から、手招きされて

近寄ってみたら、無灯火のバイクに轢かれたというのです。







私は、当時高校生ながら、その話を聞いて、全身ゾクッとしました。




とても嫌な予感がしたのです。







 

そこで、もう一度彼の父親が作ったという事故の記録を見せてもらいました。





すると、不気味な事が分かったのです。







よく交通事故が起きるという2ヵ所の内、

25年以上前から50件以上の交通事故が起きているT字路に対して、

バス停の前の事故は、全てここ10年前から始まったものでした。





しかも、一番最初にバス停で亡くなったのは、

母と娘の無理心中だったのです。



彼の父親いわく、とても貧乏な家庭で、母親も病気がちで、

世をはかなんで、娘をつれてトラックに飛び込んだといいます。




そして、それからバス停の前の交通事故は起き始めたのでした。






こ、これは!!





 


もっとも恐ろしい地縛霊だ!






 


地縛霊にも色々ありますが、

この地縛霊は、その場所に来た人も死へ引き込もうとする地縛霊なのです。


危ない地縛霊の条件は、下記の2つを満たしている事です。



世をはかなんで亡くなった。(世の中を憎んでいる)

無理心中




世の中を憎んで亡くなったので、そこを通る人でも憎いという感情があります。

また、生前でも無理心中と決行しています。


つまり、別に死にたくないという子供を道ずれにしています。

こういう霊は、死んでからも、誰かを道連れにしようとするのです



それに信じていた人に殺されたという、一緒に亡くなった人の無念も加わり、



いっそう強いものになります。




こういう霊は、私にも除霊は無理です。

というか近づくと私も死ぬかもしれません。


私は、ハッサンに何人かのお坊さんに頼んで供養した方がいいと伝えました。

しかし、お金もかかる事ですし、

その後も事故は起きている感じでした。




 

きっとまだ、あそこでは、

最初に無理心中した女の人が、次の犠牲者を誘っているかもしれません。













 

 

「こっちへ、おいで。」

END