●生前大切にしていた物は何ですか?




 


このお話は、昨日のブログ(●病院のベッド)の続きです。


 

従って、昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-12159747079.html

 


を先にお読みください。


そしてから下をお読み下さい。
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[前回までのあらすじ


息子さんは、小さい頃からとても健康的で、風邪ひとつひいた事が無いという。

ところが小学2年生になった直後から急に咳をする様になり医者に行った。

ところが、処方してもらった薬を飲んでも、一向に良くなりません。

やがて、発熱が3日続き、病院に行くと気管支炎だと言われ、入院する事に。

幸い入院は4日で済み、無事退院となったのですが、退院してきた息子さんが、

変な事を言ったといいます。それは、入院している時夢の中に、

変なお爺さんが出て来て、怒っているというのです。それも毎日見たと言うのです。

息子さんは、家で寝ている時は、そんな夢は今まで見た事は無く、

入院して初めてそんな変なお爺さんの夢を見たといいます。

しばらくすると、また息子さんは気管支炎になったのです。そして、また入院。

今度は前とは違うベッドに入院したのですが、

不思議な事に、また前と同じお爺さんが夢に出て来て怒っているというのです。

そうです。夢に出て来たお爺さんは、ベッドのせいでは無かったのです。



















 

 


今回の相談での問題点をまとめると、

■今まで病気ひとつしなかった子が、何度も再発する気管支炎。

■それと同時に、夢に現われる謎の怒っているお爺さん。

そして、それらは病院のベッドを変えても変わらない。


という事になります。








まぁ、私は医者では無いので、病気の事は分かりません。

だから、一番気になるのは、

やはり毎回息子さんの夢に出て来るという、怒っているお爺さんです

何が気になるって、

息子さんは退院して、自宅にいる時には夢に出てこないというのです。

つまり、息子さんが気管支炎になると、夢にお爺さんも出て来るという点です。




この点だけを考えると、

病気とお爺さんがリンクしている感じがしました。



つまり、2つがワンセットになっている感じがしてしまうのは気にせいでしょうか。



ここだけを素直に考えると、

息子さんが、夢に出て来るお爺さんに何か悪い事をしてしまったのでしょうか。




この点をお母さんに聞くと、

息子は家と小学校の行き来以外に、余り外出しないので、

お爺さんとの交流は無いし、

夫とは息子が1歳の時に離婚していて、夫の両親とは一度会っただけ。

また、奥さんのお父さんは、

息子さんが生れる前に他界しているので会った事が無いという。




つまり、息子さんはお爺さんと関わりようが無いので、

当然、お爺さんに悪い事をしたとは考えられないとの事。




 

本当は、息子さんに付きまとっている霊が分かれば一番いいのだが、

考えても分からない場合は、仕方が無い。他の手で行くしかない。




次に私がアドバイスしたのは、

息子さんが夢で見たというお爺さんの絵を書いてもらう事でした。



まだ小学2年生なので、絵はうまく無いという事なので、

息子さんの話を聞きながら、お母さんがお爺さんの似顔絵を書く様にと言いました。

とりあえず、それが完成したら、また電話してもらう事になりました。




すると、翌々日だったと思いますが、

再び彼女から電話がかかってきて、思わぬ進展があったと言うのです。






それは、彼女が息子から、

どんなお爺さんか、その特徴を聞いていく内に、

頭の髪の毛が白かったり、白い口髭をはやしていたりと、

聞く内に、彼女の亡くなったお父さんに似ていると思ったといいます。

そこで、息子に亡くなったお父さん(息子にとってはお祖父さん)の写真見せると、

「この人だよ。」と言ったそうです。






つまり、息子の夢に出て来たのは、お祖父さんだったのです



しかし、まだ謎は残ったままです。




なんで、息子さんが生れる前に亡くなったお祖父さんが、

息子さんの夢に出て来て、怒っているのでしょうか。





この様に、死人が関係してきた時に、一番最初に考えるべき事は、

その人は、どうやって亡くなったかという点です。

私の今までの経験上、それが一番謎に関係する事が多いからです。




それで聞いてみると、お祖父さんは肺炎で亡くなられたといいます。

肺炎。

肺炎は、肺の病気です。



そして、息子が患った気管支炎も、肺の一部の病気と言ってもいいでしょう。




この様に、病気が故人の死因と似ている場合

息子さんの病気も霊障である事が考えられるのです。






普通は、こういう場合、お祖父さんの供養をし始めると、

息子さんの病気も良くなったりするのですが、

ただ、今回は普通とは違い、

お祖父さんが怒って現われているというのが気になります。

こういう場合、ただ供養しても治らないかもしれません。




お祖父さんが怒っているという理由を見つける必要がありそうです。






そこで、お母さんに、

お父様が亡くなられた時に、何かに怒っていたか聞いてみました。



しかし、亡くなる前週から亡くなるまで、とても穏やかで、

怒ったという事は一切無かったといいます。

彼女は、お父さんが怒る様な事をした覚えが無いといい、

ましてや会った事も無い息子を怒るとは、考えらないといいます。



 

しかし、私の考えが正しければ、

やはり、何かお父さんを怒らせている事をしているはずです。





そこで、何かお父様は遺言を残されているか聞くと、

遺言みたいなものは残さなかったといいます。




そこで、質問を変えて、「お父さんが生前大切にしていた物は何ですか?」

と聞いてみました。





すると、彼女は「車・・友達・・・酒・・・そして、」と答えたのです。



聞くと、車は今も実家にあるといいます。

ただ、松は今はもう無いといいます。






そこで、松の事を詳しく聞いてみました。





お父様は、生前とても庭にある松の木を大切にしていたといいます。

その松1本を手入れするのが、

楽しみでいつもその松をみてお酒を飲んでいた程だったそうです。


入院した時も、知り合いの植木職人に世話をお願いしてました。


奥さんには、冗談で私が死んでも、

松だけは大切にしてやってくれと言っていたそうです。





 

ところが、本当に肺炎であっけなく亡くなってしまいました。




そして、お父さんの死後1年が経った時、

娘さんが離婚して、息子と一緒に実家に戻って来たのです。

そして、叔母と彼女と息子さんの3人の生活が始まりました。




ところが、ある日、

息子が小学校に行きたくないと言い出しました。




理由を聞くと、

家の門を通れないといいます。



家の門から毛虫が降ってくると言うのです。



 

そこで、お母さんが家の門に行ってみると、

門の側にあった松の木に毛虫がいて、

どうやらそれが息子の服に落ちて来た様でした。





亡くなったお父さん以後、だれも松の手入れをする人がおらず、

松に虫が湧いていたのです。





もし松の木が、庭の片隅にでもあったのなら、ほっとく所ですが、

松の木の側を通らないと門から出られません。


息子も学校へ行けないと泣きます。

こうして、やむなく松は伐採されたのでした。





 

私はその話を聞いて、それが原因だと感じましたよ。

と言うか、それ以外には考えられないでしょ。





ただ、問題は分かりましたが、もうその松は伐採されて有りません。

お父様が大切にしていた松は、もうこの世には無いのです。





ただ諦める必要はありません。



霊の世界は、気持ちと念です。

どれだけ故人の気持ちを思いやってあげられるかです。

今できる限りの事で報いる事です。その気持ちと思いやりが必要です。






そこで、私がアドバイスしたのは、

■まず、お父様が生前信頼していたという植木屋さんと会って、

そこにどんな松の木が植えてあったのか聞く事です。

■そして、その植木屋さんにその種類の松の木の苗木を、

植えてもらう事です。

小さい苗木なら、毛虫で困る事も無いし、育つまでだいぶ時間がかかるので、

松が大きく育つ前に息子さんも成人している事でしょう。

■植木屋さんに植えてもらう前日から、仏壇で、

お父さんに報告します。

「お父さん、大事な松を切ってしまって本当にごめんなさい。

 明日、お父さんのひいきにしていた植木屋さんが家に来て、

 また松の木を植えてくれますよ。」




 

その後、息子さんの気管支炎も治り、

それから1年経っても、再発していないという。


というよりか、息子さんは以前よりも健康的になって、成績もかなり上がったと言う。






故人の願いを聞いてあげた時、

より大きな幸福が、その子に返って来る事がよくあるのだ。

END