●首を絞めるアパート
ある時、引っ越したばかりのアパートの
家相を診て欲しいという電話相談があった。
若い女性からの依頼である。
詳しい話を聞いてみると、
つい1ヵ月程前に、このアパートに引っ越して来たと言う。
しかし、引っ越して間もない頃から、
夜寝ていると、首を絞められる感覚に襲われたり、
首を絞められる様な感覚の夢を見るのだという。
最近は寝るのが怖くて、
寝る時は、部屋の電気をつけて寝るのだと言う。
それでも時々、首を絞められる夢を見て起きてしまう時があるというのだ。
彼女は言う、
本当は気持ちが悪くて、明日にでも引っ越したいのですが、
引っ越すのにも、結構お金が係るので、
もし、占い師に聞いて、
このアパートが何か良く無いという事が分かれば、
直ぐにでも引っ越したい。と。
まずは、彼女の依頼である、
家相を見せてもらう事にした。
彼女いわく、現在アパートには空き部屋が1つあり、
その広告がインターネットで見れるといい、
間取りはその部屋とまったく同じだと言う。
そこでさっそく間取りを診てみた。
一般的に言う2Kである。
玄関を入るとすぐにキッチンがある部屋と同じ空間になっていて、
その先に4.5帖の洋室があり、その先に6畳の和室、そしてベランダである。
和室とベランダはほぼ南向きで、悪く無い。
一応、依頼されたので診てはみたが、
だいたい、こういう問題は家相には関係が無い。
百歩譲って、もし貴方が悪い家相の家に引っ越してしまったとしよう。
そうなると、悪い家相が段々と、
そこに住む人の体の調子を狂わせていき、
病気になったり、悪い運勢になったりする。
しかし、そこまでになるには、そこに1年や2年以上住んでいて、
段々と調子が悪いなどの体の不調の積み重ねによるのであって、
家相の悪い家に引っ越して、1ヵ月で何か起きるという事はまず無い。
1ヵ月以内にその家で異変が起きるとすれば、
家相では無く、その土地の問題か、
過去にそこに住んでいた人もしくは、そこで起きた事件に起因していると、
考える方がいい。
例えば、そこが昔墓地だったとか、
以前そこに住んでいた人が、自殺したとか、
以前そこで殺人事件があったとかである。
しかし、それらは間取りや家相を診ても分からないのである。
そこで、一番いいのは、
以前そのアパートがどんな土地だったのか、
近くの図書館に行って、古い地図を調べてみるといい。
私も昔は、電話してきた人に、以前の土地の様子を知っている人に聞いたり、
図書館に行って調べる様に言っていたのだが、
今は言っていない。
というのは、その場では、「はい。調べてみます。」と言うのだが、
次の時に聞いてみると、ほとんどの人は調べていない。
多分、相当面倒くさい作業なのであろう。
私に電話した後、他の占い師に直ぐに電話しているくらいがオチである。
それに、付近に住んでいる人に、
昔、あの部屋で何か事件ありましたか?と聞くのは勇気がいる。
若い女の子が他の住人に聞いて回るのは困難だし、
知るのも怖いという所もある。
だから、最近は住所を聞いて、私が自分で付近の物件を調べたり、
(http://www.oshimaland.co.jp/?p=07mu58mr)
電話してきた人に、アパートの契約書を出してもらい、
契約書に事故物件と記載されていないかチェックしてもらったり、
付近や同じアパートに空き物件が多くないか見てもらう事にしている。
昔その場所が墓地や処刑場跡地だったりして、
霊現象がある土地である場合、
変な現象が起きるのは、貴方の部屋だけでは無いはずである。
例えば、隣もその隣の部屋も変な現象が起きている事が多い。
そんな場合、貴方のアパートではよく引っ越していく人が多かったり、
アパートの隣の家は空家だったりする。
しかし、電話してきた彼女に聞くと、
アパートでの空部屋は1件だけで、周りにも空家なども無いという。
また、契約書にも事故物件とは書いてないし、
契約時にもそんな話は無かったという。
ここまで、特に問題がある様な気配は無い。
しかし、実際にこの部屋に住む彼女は、
夜寝ていると、首を絞められる感覚に襲われたりするというのである。
きっと、何かあるのだろう。
本当は、その部屋に実際に行ってみて診るのが早いのだが、
電話相談ではそこまで出来ない。
そこで、彼女の部屋の写真を見せてもらう事にした。
彼女に聞くと、
トイレや玄関や、風呂やキッチンは特に気持ち悪くなる様な場所は無いというので、
首を絞められる夢を見たりする4.5帖の洋室と、
6畳の和室の写真を重点的に撮って見せてもらう事にした。
やがて、恐ろしい事が分かるのである。
後半は、明日のブログに続く。