●悲しみに溺れる娘
一昔前までは、電話相談と言えば、
ただ電話で相手の悩み事を聞くだけだったが、
今の時代、メール機能や多種多様なSNSの登場によって、
写真なども見せてもらう事できる様になった。
この写真を見せてもらえるのと、電話による会話だけの相談では、
かなり、診断結果も違ってくる事がある。
今日はそんな一例をお話し致しましょう。
これはあるお母さんからの電話相談でした。
中学3年になる娘さんが、失恋をしてから、
部屋で泣く事が多くなり、
やがて性格も暗くなってしまったという。
3ヶ月経った今でも、思い出しては泣いて、
部屋に閉じこもる時間が多いそうだ。
学校が休みの日などは、午前中はとても元気でも、
日が暮れはじめると元気が無くなるという。
ここ最近は、失恋の音楽ばかり聞いていて、
借りてくる映画も、失恋物ばかりだという。
そして、それらを見たり聞いたりしては自分も泣いている様だと。
ご主人は長期出張中で、現在は母子家庭の様な環境だという。
そこで誰にも相談出来ずに、
娘さんが学校に行っている間に、私に電話してきたという事だった。
だが、こういう相談の場合、難しいのは、
当の本人とは話が出来ないという事だ。
お母さんという第三者を通して、娘さんの事を考えなくてはならない。
そこで、まずは本人の事を知る為にも、
娘さんの最近の写真を見せてもらう事にした。
大人しそうで、良い子に見える。
お母さんに聞いても、娘はとてもいい子で、
小さい時から親を困らせた事は無いという。
彼女の状態は特に病気では無いだろう。
しかし、失恋の悲しみの後遺症が3ヶ月続いていて、
午前中はとても元気でも、日が暮れはじめると元気が無くなるというのは、
うつ病の初期症状だという人もいる。
そこで、娘さんの部屋の写真も見せてもらう事にした。
すると、何点か気になる悪い所があった。
■まず、気になるのが、全体的に部屋が暗いという事である。
電気を点けてもらっても、暗い感じが拭えない。
部屋が暗いと、どうしても悲しみは和らぐよりも深くなる方へ行きやすい。
そこで、お母さんに、もっと明るい電球に替えてもらう事にした。
娘さんが居ない間に、変えてしまい、
娘さんには、電気が切れたので、これしか変えが無かったので我慢してもらう。
■次に気になったのは、クーラーである。
別に部屋にクーラーがあるのは問題無いが、
家相的に言わせてもらうと、娘さんの枕の直ぐ上にクーラーがあるのは良く無い。
まだ、娘さんは若いから問題は無いが、
お年寄りや体調が悪い成人なら、脳梗塞や脳卒中などの脳の病気になりやすいのだ。
まぁ、良くは無い家相なので、若くても止めておくに越した事は無い。
■最後に、これはちょっと細かい事になるが、
娘さんの枕カバーの色が気になった。
枕カバーの色が、涙色なのだ。つまり薄い青。
そして、調べてももらうと、ベットのシーツの色も同じ薄い青だという。
聞くと、娘さんはいつも泣く時はベットの上だと言う。
実は、その時、この涙色が悪い影響をもたらすのだ。
薄い青色だけでなく、彼女の場合、青色系の色も止めておいた方がいいだろう。
涙の色は、泣いている時、周りも一面涙色だと、
まるで、沢山の涙を流した様に錯覚して、
悲しみが増幅するのである。
一般には、涙を流すのは、良い事である。
涙を流す事によって、ストレスが解消される場合が多い。
しかし、彼女の様に3ヶ月も悲しみに暮れているというのは長すぎて危険だ。
私は、お母さんに、枕カバーとシーツを、
白か明るいベージュなどの色に変える様にアドバイスした。
ちなみに、失恋したら、思いっきり泣いて、忘れてしまうという女性も多い。
そういう人は、シーツや枕カバーの色まで気にする事は無い。
では、どういう人が、枕カバーやシーツの色まで気にする必要があるのかと言うと、
他人からの影響をもろに受けやすい人である。
例えば、今回の娘さんは、
小さい時からとてもいい子で、親を困らせた事は無いという。
これは、裏返せば、親の言う事を素直に聞き、逆らった事が一度も無く育った。
という事である。
こういう子は、他人からの影響も、もろに受けやすい人となる。
つまり、枕カバーの色にも影響される事が考えられるのである。
意外と、小さい時から親のいう事は聞かない、自己主張も強い。なんて子は、
雑草の様に強く育つので、こういう心配は無かったりするのである。
上の他にも、
■毎日風呂に入る事。
■朝食は、毎日取り、出来れば彼女の席は、
太陽が当たる席にする。
■また彼女を起こす時は、まず部屋のカーテンを開けて太陽を部屋に入れる事。
■あと、中学生の子供というのは、
まだまだ視野が狭い。だから失恋が全て。学校が全てだと思い込んで、
そこで落ちこぼれると、自分の全てに自信が持てなくなる事がある。
だから、なるべく広い視野をもたせる映画や番組を見せてあげたり、
旅行や沢山の人が居る場所に行ったりして見聞を広めてあげる事である。
お母さんは、その全てをメモして、実行してみると言った。
上のどれが良かったのかは分からないが、
その後、娘さんは元の元気な子に戻ったという。
END