●憎しみの連鎖

 


このお話は、昨日のブログ(●働かない息子)の続きです。

 

従って、昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-12135708676.html

 


を先にお読みください。


そしてから下をお読み下さい。
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[前回までのあらすじ


ある主婦の方からで、息子さんの仕事についての電話相談でした。

彼女はシングルマザーで、働きながら、女手ひとつで、

一昨年、息子さんを無事大学を卒業させ、

キチンとした会社にも就職出来き喜んでいました。ところが約1年経ったある日、

息子さんが、せっかく入社出来た良い会社を相談も無く辞めてしまったのです。

彼女が理由を聞いても、何となく嫌になったから。とか自分には合わないという、


曖昧な理由しか返ってきません。

ただ働く気が無いという訳では無いのだそうです。ニ三日すると、

自分から仕事の情報誌を買って来て、1週間後には新しい職場に就職したのです。

やれやれと思っていると、またそこも2週間で辞めてしまったのです。

やはり理由ははっきりと言ってくれず、何となく嫌になったというのです。

その後も、息子さんは2社に勤めるものの、

いずれも1ヵ月持たずに辞めてしまったといいます。

実家の父に相談すると知り合いの会社に紹介してくれると言ってくれるのですが、

せっかく紹介されても、また何となく辞めてしまうと、

父にもその友人にも迷惑がかかると思うと、怖くてお願い出来ません。

母親として、どうしたらいいでしょうか?   そんな電話相談でした。

息子さんは、今まで登校拒否やひきこもりの様な事はした事が無く、

別に人が嫌いでも無く、友達も何人かいるといいます。

家に居る時に、部屋に籠ってゲームや趣味に明け暮れているという訳でも無く、

そして、母子家庭なので、裕福な家庭でも無いのです。

つまり、ニートになりやすい3つの条件のどれにも当てはまらないのです。

この時点で、少し普通のケースとは違う感じがしました。
























 

 


他にも、私が何か普通のケースとは違うなと思ったのは、

この息子さん、真面目に次の職業を探すんですね。

そして就職するけど、何となく嫌になって辞めてしまう。

でも、また真面目に次の職を探しているんです。







 

つまり、働かないというより、

働く気をあるのに、なぜかしばらくするとエンジンが切れるというか、

大した理由も無く辞めてしまうのです。







そこで、息子さんが今まで就職した職種などを教えてもらい、

息子さんに、その職業が合っていたのか考える事にしました。

元々合っていないものであれば、辞めても不思議は無いかもしれないからです。






 

 

占いでは、その人に合った職業を占う事も出来ますが、

本来は、占い師に頼らなくても、

その子が普段どんな物が好きか、どんな事をしている時が一番輝いているか、

うちの子が一番得意なのは何か、などよく観察していれば、

その子に一番合った職業が見つかる事もありますし、

見ていても分からない場合は、先祖を調べると、

どの職業が成功しやすいか分かる時もあります。

例えば、亡き祖父が絵を描く仕事をしていた人だった方がいて、

その事実を知らなかったのだが、ある日絵を書き始めたら大成功という方。

亡き母がミュージカル女優をしていて、息子さんが演出家として大成功した人。

人はその人についている守護霊や先祖霊に影響される事がよくあるのである。

亡き祖父と同じ様なタイプの女性を好きになったりと、

仕事だけでなく、好きな人の好みまで似る事さえある。





 


そこで、彼女の祖父母の事、ご主人の祖父母の事などを聞いてみました。

中でももう亡くなっている先祖の影響は出やすいので、

亡くなった御先祖がしていた職業などを中心に聞いてみました。


そして、彼女はシングルマザーだというので、

最後に別れたご主人の職業を聞いたのです。






すると、ご主人はもう病気で他界したというのですが、

「亡き夫の事は思い出したくも無いです。」と言うのです。




 

そう言われると、よけい気になります。

と言うより、なんか核心に触れた感じがしました。









そこで、


「息子さんの仕事の事と亡くなった御主人の事は何か関係があるかもしれません。

 良かったら、聞かせてもらえないでしょうか?」と聞いてみました。






すると、息子さんの為だと思ったのでしょう。





しぶしぶ話してくれたのです。









2歳年下だったご主人とは、会社の同僚の飲み友達で、

ある会社帰りに、その同僚達と食事をしていた席にご主人も来たといいます。




そして何回か偶然会っているうちに、彼から告白されて結婚したそうです。

結婚当初から、二人で家を建てようと目標を立て、

彼女も会社を辞めずに、共働きして貯金を増やす事になりました。


だから、長男が産まれても彼女は仕事を続けたといいます。







ところが、長男が中学生になった頃から、

夫は変わり始めたのです。





長い事務めた会社をリストラされたのが発端でした。




その後は、新しく勤めては辞め、勤めては辞めて、

1つの職場で長続きする事は無かったといいます。

最後は働かなくなり、家で酒を飲んでいるだけの状態となりました。



そして、仕事の事に触れると足で蹴られた事もあったといいます。




ゆがて、家の為に貯金したお金も夫のパチンコに消え、

彼女の給料だけが、その月の全員の食費をつないでいるという

自転車操業的な暮らしとなっていました。





ある日、離婚を申し出てから、殴られる事が多くなったといいます。





その頃、長男はアルバイトをしながら、大学に通っていましたが、

ご主人は病気で入院してて、大学を辞める様にご主人に責められたそうです。

さすがにその時は、彼女の実家に泣きついてお金を借りて、

息子さんが大学を辞める事はありませんでしたが、

その時ばかりは、ご主人に呆れたといいます。






その後、ご主人は病院で亡くなられたそうですが、

彼女は亡くなった今でも、ご主人の事が許せず、

遺骨はまだ埋葬されずに家にあるそうです。



そして、時々当時のDVの事を思い出しては、

ご主人の骨壺をハタキで叩いたり、靴下をぶつけたりして、

当時のうっぷんを晴らす時があると言うのです。




 


私はその話を聞いて、それが息子さんの事に影響していると感じました。

亡きご主人が、仕事を辞め、それから職を転々としては直ぐ辞める。

それって、まさに今の息子さんに現われている現象じゃないですか。





 

私は彼女に言いました。

私も中学生の頃、いじめられた経験があるので、

貴方の気持ちも、少し分かります。




でもね。






死んだら、許してあげなさい。





どんなに身勝手で酷い事をした夫でも、

亡くなると、生前の行いをすごく反省するものです。






憎しみは、憎しみしか生み出しません。

憎しみの連鎖になってしまうのです。

良い事なんて、1つもありませんよ。


 

 

しかし、彼女はそう話しても、どうしても許せないという。





そこで、

「もし、貴方がご主人を許し、

 遺骨をちゃんとお墓に入れたなら、

 きっと息子さんは、ちゃんとした仕事につくと思いますよ。」と言うと、


ようやく彼女は、納得した様だった。






 

遺骨を自宅に1年以上置き、

彼女の様に、それに八つ当たりしたりしていると、

こういう霊障が起きる事があるのである。







それから彼女がちゃんと実行したかは分からないが、

していれば、きっと息子さんも普通に勤める事が出来る様になるだろう。






どんなに悪かった夫でも、

亡くなると生前の悪かった点を反省するものである。

憎しみを憎しみで返すのではなく、

それを大きな心で許せれば、きっとそれからの運勢も良くなるはずである。






「オレが悪かった。ごめんよ。

 そんなオレを許してくれて、ありがとう。

 その代わり、

 これからのお前と、息子は、オレが天から見守るからな。」


END