●病院からの生還
このお話は、昨日のブログ(●病院からの脱走)の続きです。
従って、昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-12129252353.html)
を先にお読みください。
そしてから下をお読み下さい。
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[前回までのあらすじ]
それは、息子が病院から脱走してきて困っているという相談だった。
聞くと、現在息子さんは、病院で検査入院中だったというのだが、
家が歩いて15分位の距離である事から病院を脱走して家に帰って来てしまったというのだ。
病院を脱走したのは、宗太君と言う小学生5年生の息子さんだという。
彼はスポーツ万能で、特に少年野球部では常に4番を打つチームの大黒柱だという。
そんな彼が、ある日、右足に違和感を覚えて、ご両親が無理やり医者に連れて行った。
すると、医者がこれはチャンと検査した方がいいという事になり、
その日の内に検査入院となったのである。そして、検査入院2日目夜に脱走したのだった。
そこで、一番気になる、宗太君が病院から脱走した理由だが、
どうやら理由は2つある事が分かってきた。まず1つが、宗太君が罹った病気の病名である。
可愛そうに、まだ小学5年生だというのガンを罹った様だった。いわゆる小児がんである。
病名は骨肉腫だという。骨の悪性腫瘍である。その事を父親が、宗太君に昼間伝えたらしい。
結局その事が、■ガンという恐怖。■野球が出来なくなる絶望感。
■もしかしたら、右足が無くなるかもしれない恐怖感。
それらが、幼い心には、受け止めらきれなかったのかもしれない。
脱走してきた宗太君に問いただすと、もう1つ病院から脱走してきた理由が明るみになった。
それは、病室の恐怖である。時に、子供は残酷である。正直ゆえに、残酷である時がある。
宗太君が入院した病室は、4人部屋だったという。そこに先に入院していた子供が、
宗太君にこう言ったというのだ。「そこに入院していた子、先週死んだんだよ。」
すると他の子も、「そこのベットでよく死ぬよね。 良かった、オレそこじゃなくて・・・」
なるほど、どうやら、私にお鉢が回って来た様だ。
注射や歯医者が怖いという子供が多い様に、
病院に入院するのが怖いという子供は多い。
まぁ、子供に限らず、大の大人でも怖い。
もう家に帰れないんじゃないか。
このまま病院のベットで死ぬんじゃないか。
かく言う私も、半年入院していので、よく分かる。
私も死ぬと思ったが、生還して今自宅に戻れている。
だから、宗太君にも私が行ったのと同じ術を教えた。
私が身を持って試した方法である。
■まず、コップ一杯の水を汲んで、窓辺もしくは机の上に置き、
そのベッドで亡くなった霊へ。と言って、
どうか成仏なさって下さい。と3日間手を合わせる。
■その後も、朝起きたら、1ヵ月は水は供え続ける。
■宗太君の家で亡くなった人で、宗太君を可愛がっていた人が居れば、その人の、
居なければ、亡くなったご先祖様の内、最も近いご先祖の方の写真を、
枕の下(出来れば、首の下にくる様に)1週間置き、
「どうか助けて下さい。そして、無事家に帰れます様にお願いします。」
■もし、今まで悪い事や、人に迷惑をかけた事があれば、
素直に謝る。「ごめんなさい。こんな事をして迷惑をかけてしまいました。
もう絶対しません。」とか、「誰々に、悪い事をしてしまいました。本当にごめんなさい。」
など、1週間謝り続ける。
■もし家で大切にしていた人形やぬいぐるみがあれば、
枕元に置いておくか、一緒に寝る。
(実は私も、人形を持って行った。
看護婦さんに笑われたが、そんなの構わない。
こっちは死ぬか生きるかの問題なのだから。
雛祭りの人形の様に、可愛がっている人形の中には、
病気を身代わりになって引き受けてくれるものがたまにあるのである。)
この5つの事をするだけで、
例えそのベッドで、亡くなった人がいても、大丈夫。
きっと、また元気で家に戻って来れるだろう。
最後に、
宗太君と直接話した時、
彼は、病気への心配と、病院のベットへの心配の他に、
もう1つ心配している事がある事が分かった。
それは費用の事だった。
「骨肉種って大変な病気なんでしょ。
お金いっぱいかかるんでしょ。
うち貧乏だから、
ボクの事よりも、弟や妹の為に使って欲しいんだ。」
宗太君は、自分の事よりも家族の事を考えていたのである。
小さいな胸で、そんな事まで・・・・。
ちょっと感動した。
「そう。
君は立派なお兄ちゃんなんだな。
でもね、お金の事は、お母さんやお父さんに任せるんだよ。
そこはね。
う~んと甘えていいんだよ。
それに、確か君様な病気の子供を助ける制度があって、
それに申し込めば、月1万円位で済むと思うよ。」
(小児慢性特定疾病医療費助成制度)
ちなみに、私も裕福では無いので、直ぐに大人用の制度に申し込んだので、
月8万円ほどで済んだ。(高額療養費制度)
その後、宗太君は1年2ヵ月程で退院出来、
現在リハビリ特訓中で、また野球が出来る様になる為に頑張っている。
骨肉腫は、ひと昔前までは、死の病として恐れられていた感があり、
5年の生存率も30%と低かったが、
現在の医学の進歩で、補助療法を併用することで,最大90%以上に改善している。
また、宗太君は叶わなかったが、手術療法も、
昔は手足の切断術しか方法が無かったが、
現在は、腕や足を残して切除する方法へと段々と移ってきている。
END