●パクリ
このお話は、昨日のブログ(●手遅れだった思い出)の続きです。
従って、昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-12128101278.html)
を先にお読みください。
そしてから下をお読み下さい。
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[前回までのあらすじ]
私が所沢に住んでいた頃、近くに相沢さんと言う家族が住んでいて、
そこのお兄さんがとても性格の良い人で、
優しくて、いつもニコニコしてたのが印象的だった。そのお兄さんの義理の弟さんが、
私と同じ年だったので、彼の家に行く機会がたまたまあり、知り合ったのである。
私個人としては、弟さんの事は余り好きでは無かったが、
彼の義理のお兄さんが好きだったので、夏は彼の家によく行ったものである。
そんな時は、いつもその優しいお兄さんが、私達を色々な所に連れて行ってくれた。
山登りや、花火大会、特に私が入れ込んだのは、オリエンテーリングだった。
オリエンテーリングとは、地図と磁石を使って、
山などに設置されているポイントを見つけて回るスポーツで、
はやく全ポイントを発見して戻って来たチームの勝ちとなる競技だ。
私がオリエンテーリングをやる時は、いつもお兄さんと組みたくて、
わざと弟さんを焚きつける様な事言って、勝負だと別れて戦う様に仕向けたものだった。
でもお兄さんはオリエンテーリングも、とてもうまく、なにより地図を読むのが絶妙で、
このコースは近いが、等高線から見ると、崖がキツイから、回り道をしようなど、
ことごとく作戦が的中して、いつも私達チームが勝ったものだった。
ただ、相沢さんの家庭は、ちょっとだけ複雑な事情があった。
彼の家庭は4人家族だが、父親は再婚で、その時の父親の連れ子がお兄さんで、
結婚後生れたのが、私とタメの弟さんである。
つまり、お兄さんにとっては、今のお母さんは継母な訳である。
しかし、私がお兄さんと出会った時は、家族4人とても仲が良かった。新しいお母さんは、
とても豪快な人で、小さな事は余り気にしないという感じの男勝りな感じのお母さんで、
家から徒歩30分位の所に、洋服屋さんを営んでいて、
よくお兄ちゃんが、大学に行きながらその店を手伝っていたを見かけて、
私に気づくと、「今、お客いないから」と言って、話し相手になってくれたり、
コーラを奢ってくれたりした。私はそんなお兄ちゃんが大好きだった。ところがある日、
冬だったと思うが、弟さんから兄さんが家を出るかもしれないという相談を受けたのである。
実は、二ヶ月前程から、最近、家の中でもめ事が多いんだ。」という事は聞いていたのだが、
何処にでもある様な、家庭の茶飯事程度に思っていた。
しかし思っていたよりも、深刻な状態だったのである。私は直ぐにお兄ちゃんの家に向った。
お兄ちゃんは、まだ家に居たが、既に荷物をまとめて、家を出て行く寸前だった。
私に気づいたお兄ちゃんは「ああ、ひろちゃん、今までありがとう。元気でね。」
と言ったので、私は、「どうして・・・ どうして」と聞くのが精いっぱいだった。
お兄ちゃんは、その質問には答えず、荷物のリュックの中に手を入れて、
ゴソゴソ何かを探して、やっと取り出すと、
私に、「これ、あげる。」と何か入った袋を渡すと、静かに家を出て行ったのである。
いつもニコニコしていたお兄さんの顔が、少し涙目で悲しそうだった。
これが、私がお兄ちゃんを見た最後だった。
その夜は、誰もが無言で、私も詳しい理由などを聞く事も出来なかったが、
それから何日かして、段々とお兄ちゃんが家を出て行った経緯が分かって来た。
2ヵ月位前頃から、何となくお兄ちゃんと継母の間で、口喧嘩が多くなったという。
もともと継母は、男勝りがある感じの女性だったので、
口喧嘩は負けていない。一度喧嘩が始まると、大人しい父親は仲裁も出来なかったという。
さすがに、殴り合いまでは無かったものの、家に居ても、食事の時はお互い無言で、
気まずい空気が、食卓に充満していたという。
それでも、お兄ちゃんは継母の店を手伝っていたのだが、
1ヵ月前、店で決定的な事件が発生してしまったのだ。
この大事件が引き金になって、お兄ちゃんは、家を出た事が分かったのである。
その大事件とは、継母が営んでいた洋服店が、詐欺にあったのだ。
詐欺に引っかかってしまったのが、お兄ちゃんだった。
当時、その洋服店では、洋服の他にアクセサリーやブランドバックも扱っていた。
そこへ現れたのが、詐欺師である。
高級品を扱っている割には、
大学生のお兄ちゃん一人になる事もあるこの店を狙ったと思われた。
詐欺師の手口は巧妙だったという。
まず、継母が居る時に来て、2人の前で、
最初は5千円位の洋服を1着だけ、小切手で買ったという。
その小切手を直ぐに銀行に持ち込むと、直ぐに現金になった。
やがて、また来ては小切手で買うという感じのお客になり、
ある日、高級バックを2つ仕入れて社員にあげるという話が来た。
総額40万円だったが、それも小切手だったが、すんなり銀行決済出来た。
つまり、ここまでは、何の問題も無く進んだのである。
そして、かなり信用が出来た時だったという。
高級バックを一挙に20個仕入れる話になった。
その受け取りの時だけは、お兄ちゃん独りの時に来店して商談をまとめたのである。
当然、その時も前回と同様の小切手である。
お兄ちゃんは、今まで問題が無かった小切手だったので、
すんなり受け取ってしまった。
ところが、その小切手が不渡りとなって、紙クズ同然となってしまったのである。
(中小企業庁より)
商品の取り込み詐欺である。通称パクリだ!
随分後で分かった事だが、
詐欺師達は、小切手が発行できる当座を持っている休眠会社を買って、
その会社を一時的に再開して、今回の詐欺に利用したのだという。
最初に少額の取引で安心させてから、最後に銀行口座を空にして、
小切手を不渡りにして逃げたのである。
警察によると、他にも同じ手口でこの時に取り込み詐欺をやっていたという。
被害総額は450万だった。
多分お兄ちゃんは、この時継母との間が余り良く無かったので、
なんとか稼いで、認めてもらいたかったのかもしれない。
結局、経営者の継母が被害を全部被った形となったが、
もうお兄ちゃんの顔も見たくないといい、
お兄ちゃんは、責任をとって家を出て行ったのである。
それから何日か経った時、
私が弟さんの家に居た時だった。
相沢さん家のベルが鳴って、庭の手入れに来たという業者の方々が2人みえた。
私も弟さんに立ちあって、一緒に庭に行ってみると、
業者の方々は、庭の池に入り、鯉や金魚を取り出したのである。
弟さんに聞くと、
もう1年位前に、池のウォータークリーナー(ろ過装置)が壊れてしまい、
池の水が濁ってきて、鯉が苦しがっているので、池の掃除と修理を頼んだのだと言う。
見ると、確かに家の水は汚く、底はヘドロみたいでした。
私は池の掃除の風景を見ていて、
「しまったぁ!」と思いました。
と言うのは、
実は、昔から庭にある池が、不潔になり、そのまま放置していると、
家庭不和が始まると言われていたのを思い出したのです。
これは池に限らず、
水鉢、手水鉢、庭に流れる小川、そしてプールなど、
個人の庭にある水関係の場所が、汚れてくると、
悪い動物霊が汚れた水を求めてやってくる事があるのです。
そして、もしそんな悪い動物霊が長く居つくと、
その家の家庭内にイザコザや別れをもたらすのです。
皆さんも気をつけて下さい。
もし、最近夫婦仲が悪いな。とか、
最近家族の中で喧嘩があるな。と感じたら、
庭の池や水鉢、プールなどが汚れていませんか? 注意してみて下さいね。
よくお金持ちが離婚する時、プールが汚れていたりしたら、
それは今回の様な、悪い動物霊が家庭内に不穏な空気をばら撒いたからだったりします。
私は後悔しました。
もし、二ヶ月前、
弟さんから、「最近、家の中でもめ事が多いんだ。」と言われた時に、
真剣に相談に乗っていれば、
もしかしたら、この池の事が注意出来たかもしれない。
そして、お兄ちゃんが家を出るという事にはならなかったのかもしれないのだ。
しかし、もう手遅れだった。
誰もお兄ちゃんの行先は、知らなかった。
多分、亡くなった生みの親の思い出のある地へでも行ったのだろうという事だった。
私は占いで、方位磁石を使う時、
依頼者の方から時々聞かれる事がある。
「かやさんは、変わった方位磁石をお使いですね。」っと。
首から紐で掛ける形の方位磁石である。
山の中で走っていても首からかけているので落とさない。
オリエンテーリング用の方位磁石である。
あの日、
あの時、
お兄ちゃんに最後に貰った、
お兄ちゃんが、いつも大事に使っていた方位磁石である。
これを使うたびに思う。
「お兄ちゃん、
日本のどこかで、元気で幸せになっていて下さい。
そして、見守っていて下さいね。
私が、間違った方向へ歩んで行かない様に・・・・」
END