●引っ越し6アウト!

 




このお話は、昨日のブログ(●引っ越すたびに災難が・・・)の続きです。

 

従って、昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-12125887733.html

 


を先にお読みください。


そしてから下をお読み下さい。
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[前回までのあらすじ


それは子供さんが1人いるご夫婦からの相談でした。

奥さんいわく「引っ越すたびに、私に不幸が訪れるんです。」

ご夫婦は、ご主人の仕事の都合で、今まで3回引っ越しているという。

そして、そのいずれでも引っ越してから1ヵ月以内に、彼女に不幸が訪れるのだという。

最初の引っ越しの時に起きたのは、台所のボヤだったという。

魚焼きグリルで魚を2匹焼いていた時だったという。彼女がちょっとトイレに行っていて、

台所に戻ると、魚焼きグリルの付近から天井まで火が上がっていたという。

彼女はビックリして、腰を抜かしてその場に座り込んでしまった。

すると、悲鳴を聞いたご主人が、携帯消火器を持って来て火を消してくれたという。

その時は、ご主人からは火が点いている時はトイレに行くなとか、怒られるし、

台所中、消火器の白い粉だらけで、掃除に丸3日間かかったそうだ。

次に引っ越した時は、引っ越してから3週間くらい経った時だったという。

台所で夕食を作っている時で、イカを包丁でさばいている時、

誤って手から包丁が滑って、下に落ちたのだ。そして、その包丁が右足に刺さったという。

彼女の料理歴は長く、今までそんな事は無かったという。

そして3度目に引っ越した所は、2階建の1軒屋を賃貸したそうですが、

引っ越してから2週間経った時、階段を踏み外して、足の中指を骨折したといいます。

全治3週間だったという。いずれも、引っ越してからまもなく起きるので、

何か引っ越しする事が、呪われているのでしょうか?

そして、今回、来月からご主人が大阪に転勤になる事から、家族も大阪に引っ越すという。

「災難が段々と大きくなっている気がするんです。 近くまた引っ越すので、怖いんです。

 どうしたら、災難に遭わない様に出来ますか?」

そんな相談だった。

















 

 

 

 

こういう風に、何回か起きる災難とか、たび重なる不幸の場合、

まず最初に考えるべきは、

その最初に災難にあった時の事である。

現在起きている事だけを心配して考えていても、まったく分からない場合がよくある。





 

 


それまで平穏無事だった家庭が、

突如災難が何回も起きはじめるというのは、

その最初に災難が起きた直前に、原因がある場合が多いからである。





 

 

彼女の場合、引っ越すたびに災難に遭うという。

という事は、最初にボヤを起こした引っ越しの前に、

何かあったのではないだろうかと考える。





 

まず気になるのは、どうして引っ越したのかである。

「最初に引っ越しも、ご主人の仕事の都合ですか?」


「はい、そうとも言えます。

 主人の通勤に便利な場所に引っ越しました。」




私はいつも、こういう曖昧な言い方には、つっこんで聞く事にしている。






「そうとも言えますとは、

 他に何か引っ越す理由があったのですか?」





すると、彼女は気になる事を言い出した。





彼女達が引っ越した本当の理由は、

夫の母親、つまり彼女にとっては姑が亡くなった事が原因だった。

夫の父親は、まだ彼が幼い頃に亡くなっていて、

その後は母親が、銀行に勤めて女手一人で二人の息子を育てた。

その母親が亡くなったのである。






この時問題になったのが、遺産相続と、税金だった。





やむなく長年住んでいた実家を売却。

そこから税金を支払い、海外に赴任中の弟さんに残りの半分を送金した。

つまり、引っ越すしかなかったのである。








私はこの時点で、

何かこの最初の引っ越しに、原因があると感じた。








だいたい、長年住んでいた実家を売却してから、

苦労の人生が始まるという事はよくある。






 

昔の人は、命に代えても先祖代々の土地は守ると言う人が多かったが、

今は、税金問題や相続の問題もあり売却するケースは多い。




 

長年住んでいた実家を売却しても、

苦労の人生が始まらない様にするには、

いくつかの手順がある。






まず、最初はお願いである。




「これこれこういう理由で、この家を売らなければならなくなりました。

 どうかお許し下さい。」と引っ越す1ヵ月前から仏壇かお墓か、

 無い場合は、ご先祖たちの写真の前でお願いする事である。





聞くと、彼女もご主人も、そんな事はまったくしていないという。


はい、1アウト!



次に祖父が建てたという家に掛かっていた、

家の表札はどうしたか聞くと、捨てて来たという。


はい、2アウト!







表札は家の顔である。家は持って来れなくても、

先祖代々の表札だけは、新しい家に掛けなくても、

一緒に持って来て、床の間かどこかに飾って置く方が良い。

この事は、過去に”災難を呼んだ引っ越し”で説明した事がある。

詳しく知りたい方は下記をご参考に。

http://ameblo.jp/hirosu/entry-11953290333.html



あとやはり気になるのが、実家にあった仏壇である。

聞くと、ただ粗大ごみとして捨てたという。

はい、3アウト!



「まさか、中の仏具や位牌も捨てましたか?」

「いえ、それは今もこの家にあります。」

「ちゃんと飾ってあります。?」

「いえ、仏壇が無いので、段ボールの中です。」


はい、4アウト!


3年間も段ボールの中じゃ、アウトですよ。




本当は、ご先祖様は古くても元の仏壇がいいと言うものです。

だから、新しい家に仏壇だけは持ってくる方が良かったのです。

ただ、昔の仏壇は大きい物が多く、現代の住居には大きすぎるという事があるでしょう。

そんな時は、やはり事情を仏壇に向かって説明してお願いする事です。

また、古い仏壇の処分は面倒ですから、

ベストは、新しい住居に合った小さい仏壇を買う時に、

その仏具屋さんに、古い仏壇の処分をお願いする事です。

仏具屋さんはチャンと供養しながら、処分してくれます。





 

「しかし、3年間も仏具を段ボールに入れていて、気になりませんでしたか?」

と聞くと、



彼女は別の理由を話してくれた。




実は、亡くなった姑さんとは余りうまくいっていなかったという。

姑さんは、亡くなる3年前に脳梗塞を患い、

彼女がずっと介護していたという。






トイレは一人で行けたものの、3回に1回は、

トイレを失敗して、

そのたびに、彼女がおしっこまみれのトイレ掃除と、

彼女の服の洗濯をしなければならなかったという。

また、リハビリという名の足のマッサージも、かなり重労働だったとこぼす。




おまけに姑は、バリバリのキャリアウーマンだったので、

外食が多かったからか、彼女が作った料理をケナス事はあっても褒めたり、

感謝してくれた事は一度も無かったそうだ。




そんな訳で、姑の位牌や仏具を出して飾る気にはならなかったという。





 


なるほど。

姑問題があった様である。







 

そんな話を聞くと、ちょっと気になるのが、

その無くなった姑さんの遺品である。



「姑さんの遺品はどう処理されましたか?」

「それは主人に任せました。」



「全部?」




「はい、台所用品以外は。」



聞くと、台所用品は、姑が使っていた鍋やフライパンなど、

全て引っ越しの時に捨てて来たという。

姑が使っていた茶碗や箸も、もう使わないという事で捨てたと言う。



気持ちは分かるが、5アウト!である。







引っ越しの時に、姑や昔の方が使っていた台所用品は、

型も古く、使い古されて嫌なのは、分かる。

引っ越しと同時に、全部新しい物に変えたいと思うのも、分かる。

でも、亡くなった姑さんが生前、息子たちの為に料理を作った、

鍋かフライパン、1つでもいいから持って来て、

たまにご主人にその鍋で何か作ってあげる事あれば、良かったのです。

それに亡き姑さんの茶碗や箸も、せめて1組だけでも持って来て、

命日にはそれに、生前と同じようにご飯を供えてあげてればと思います。






 


彼女の他にも、引っ越す時に捨てて来た物はあるのか聞くと、

庭にあった盆栽や鉢植えも、全てそのまま置いてきたといいます。





確かに庭の無い所に引っ越す場合、

盆栽や鉢植えは、持っていけません。


それは分かりますが、盆栽は祖父の時代から家にあったといいます。

せめてその中の盆栽を1つだけでも、新居に持って来て飾って欲しかったです。


6アウト~





きっと、お祖父さんが可愛がっていた盆栽もあるでしょう。

全部置いてきぼりでは、お祖父さんが可哀想です。

せめて大事にしていたと思われる物を1つだけでも良かったのです。





 

 

もうアウトが多すぎて、

どのアウトが、引っ越しの時の災難を呼び起こしたのか分からない。






でも、やはり、まずは小さい仏壇を買って、

段ボールに入っている仏具とお位牌を出してあげる事である。

そして、お水とお線香とお花とご飯をそえなえて、今までの事を謝る。





 

その後、直ぐに仏壇を買って、

売ってしまった実家に戻って、訳を言って盆栽を1つ売ってもらったといいます。

そして、亡き姑さんが、生前使っていた、

桜の模様のお茶碗に似たものを探して買い、仏壇で謝ったという事です。




 

 

その後、大阪に引っ越して、

1ヵ月経っても、災難は起きなかったという。






 

私が彼女に最後に言ったのは、

どんなに生前嫌な人だと思っても、

亡くなったら、許してあげる事です。

そして、その方の良い所だけを思い出してあげて下さい。




少なくとも、

貴方の愛するご主人を、ここまで育ててくれた人です。





きっと、どこかに、

 

愛せる部分はあるはずですよ。


END