●平気な公園、ダメな公園

 


このお話は、昨日のブログ(●公園が怖い)の続きです。

 

従って、昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-12121550514.html

 


を先にお読みください。


そしてから下をお読み下さい。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

















 

[前回までのあらすじ




 

それはある母親からだった。

娘さんが「公園が怖い!」と言うのだそうだ。

彼女が通う小学校には、指定の通学路があって、

その道を通って、学校に通い、その道を通って家に帰る。

寄り道はしない。というものだそうだ。

そして、問題は、娘さんが怖いという公園が、その指定の通学路の横を通るという。

やっかいな事に、娘さんは、公園の中に入る事はもちろん、

その公園の側を通るの出来ないというのである。

その公園の側を通ると、胸が苦しくなり、頭が痛くなると訴えるという。

しかも、娘さんが怖いという公園は、そこだけでは無く、

他の公園も怖いと言っているのである。従って、学校へ行く時も、家に帰る時も、

娘さん一人だけ、通学路とはだいぶ外れた道を一人歩いて行く事になってしまい、

時間はかかるし、安全な道路では無かったり、

通学を見守るボランティアの方もいない道を通る事になる。

この前など、娘さんが学校帰りに寄り道をしていたという話まで出てしまう始末。

それに、お母さんは、娘の将来の事も心配なさっていた。

将来修学旅行で公園に行く事もあるだろうし、恋人が出来て、公園に行く事もあるだろうし、

就職して、仕事で公園に行くかもしれないし、

結婚して、子供が出来て、公園にも行けなかったらと思うと、

今、なんとかしてやれないかと思って、相談しました。と言うのです。

この相談は思っていたよりも、やっかいな物かもしれないと感じました。

というのも、当初は、娘さんが怖いという公園に、

何か変な霊でもいるのかもしれないな。程度に軽く考えていた私でしたが、

他の公園も全部となると、話が違ってきます。それに、

公園の中に入らなくても、側をも通れないというは、かなりの重症ではないのか。

この時点で、私は何も思いつきません。さっぱりです。

何か、私の想像を超えた何かが居るのかもしれません。


とにかく、電話では何とも言えない相談でした。

これは、一度その娘さんに会ってみる必要があるな。と思いました。

行ってみよう。両国へ。

























 

 

 

 

私は車で両国へと向かった。

京葉道路を突き進んでいけば直ぐに着くと思われたが、

いざ両国付近に着くと、目指す家は両国よりもかなり北方面にある事が分かった。

私は、その頃も現在も車にはナビは置かない事にしている。

当時は、ナビを取り付けると盗難や車荒らしに遭うという事が多かったので、

付けなかった訳もあるが、基本地図を見ながら行くのが好きなのである。

ただ、この両国付近は、どの道も似た様な風景というか、

迷ってしまったのである。






結局両国に着いてから、30分もかかってしまった。

皆さんもこういう経験がある方はいらっしゃると思いますが、

なかなか辿り着けない場所というのは、

気を付けた方がいいという合図である事が多い。

守護霊が乗り気でないのだ。





 

冒頭から、やっかいな相談になりそうな空気を感じる事になった。


ただ、私はいつも先方にお伺いする時は、

大体1時間前に行って、家の付近を調べたりするので、

この日も30分のロスをしても、残り30分調べる時間があった。


そこで、是非前もって見ておきたい場所に行ってみた。

公園である。



はたして娘さんが、近づけない公園とはどんな公園なのか。

何か居るのだろうか。



とりあえず、車を公園の脇に停めると、車の窓を開けて公園を眺めた。

しかし、私が見る限り、どこにでもある様な普通の公園に見える。

窓から入って来る空気も、特に悪い匂いはしないし、

公園内には、子供も普通に歩いていた。



次に自宅近辺を歩いてみた。



この地、墨田区の名は、近くに流れる隅田川に由来している。

字が違うが、実は江戸時代まで、隅田を墨田と書いていたのだ。


従って、歩いていてもなんとなく川が側にあるのが感じられる空気がする。








10時になり、お宅を訪れた。

学校が休みなので、娘さんも居た。



極普通の娘さんである。ちょっと暗い感じはあったが、

気にするほど暗くは無い。




「どんな物が好きなの?」という何気ない会話から初めて、

私に慣れた所で、この辺の地理をコピー機で引き延ばした紙を、

テーブルの上に広げた。

「ここが、今住んでいるとこ。」と教えてから、

お母さんと娘さんに、頭が痛くなったり、

胸が苦しくなるという場所を教えてもらった。




あえて公園とは言わずに、どんな所でも、

頭が痛くなったり、胸が苦しくなるという場所があったら教えて下さい。と。





1ヵ所の公園だけだったら、

その公園を調べれば済む事だが、

今回は違う。





頭が痛くなったり、胸が苦しくなるという公園が沢山あるというのだ。

まずはそれを全部教えてもらって、その共通点を探るというのが、

私の作戦だった。







案の定、教えてもらった公園以外にも公園はあるのだが、

その公園に入っても頭が痛くなったり、胸が苦しくなったりしないという。


つまり、公園にも平気な公園があるという事だ。

その違いは何だろうか?







その辺に、この謎を解くカギがある様に感じる。








最後に、彼女にこんな事を聞いてみた。

「頭が痛くなったり、胸が苦しくなるだけで、

 何か変なものを見たり、変な音が聞こえたりはした事ある?」

すると、さすがにそういう事は無いという。

ただ、お母さんが、

一度だけ、倒れて病院に連れて行った事がありますと言った。





実は、娘さん、公園を怖がる様になったのは、小学生になってからだという。

それまでは普通のお子さんだったというのだ。

それが、ある公園に行った時、

急に苦しみだして、倒れて病院に担ぎ込まれたのである。

それ以来、他の公園も怖くなり出したと言うのである。






 

私はとりあえず、教えてもらった公園全部と、

娘さんが平気な近くの公園に行ってみる事にした。






まずは、自分でそれらの公園を歩いてみよう。





大体占い師という職業は、夜も忙しかったりして、

不規則な生活で、運動不足な人が多い。

たまにこうして歩く仕事も、健康にはいいものである。





まずは、車を彼女の自宅付近に停めて、歩いて行ける公園に行ってみた。

娘さんがダメだと言う公園も、普通に人がいるし、私が歩いても何も感じない。

しばらく空気を吸ってじっとしていても、

どの公園も異常を感じられないのである。





私は公園の中に入っても、何も感じない。

でも、娘さんは公園の側を通るだけで、頭が痛くなったり、胸が苦しくなると言う。

私とは、エライ感性の違いだ。




指摘された全部の公園と、何も感じない近くの公園全部を見て回ったが、

何も違いは分からなかった。





頭に浮かぶ、”敗北”の文字。

さっぱり分からん。







しいて、違う所を言えば、

娘さんは、小さい公園は平気な様だった。

それだけである。






 

 

残された手がかりは、

ここからちょっと離れた公園で、


娘さんが、最初に倒れて病院に担ぎ込まれたという公園だ。

しかし、その公園が最大の手がかりの様な気がする。

なにしろ、娘さんの公園が怖いは、その公園から始まっているのだ。



 


多分、そこに、











 

何かがある

 

 

 


行ってみよう。その公園に、

 

地図をもう一度調べた。


 

 













 

 

 

横綱町公園か。

最終話は、明日のブログに続く。