●占い師ですから。
このお話は、昨日のブログ(●ご飯を吐く妻)の続きです。
従って、昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-12115001005.html)
を先にお読みください。
そしてから下をお読み下さい。
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[前回までのあらすじ]
私の友人に渡河という男がおりまして、その彼が、突然電話してきて、
知り合いの社長さんが困っているので、相談に乗ってあげて欲しいという。
聞くと、都内にレストランを2店舗以上持つ社長さんだという。
自宅は東京の白金台にあり、豪邸だという。
さっそくご自宅に電話してみると、留守番電話だった。
そこで、用件をふき込んで、電話を切った。されど3日経っても、返事が来ない。
多分、たいした相談じゃ無いんだろう。
と、そう思っていると、渡河から電話で、どうだった?と聞いてきた。
そこで、事情を話すと、渡河が直接電話してみるといって切った。
すると、その夜その社長さん(仮に町田さんとしておきます)から電話があった。
電話しようとメモしておいたのだが、そのメモを失くして困っていたという。
また、自宅が留守電だったのは、彼が独身だったからだった。
さっそく相談を聞く事になった。ずばり、相談は結婚についてだった。
普通ならよくある相談なのだが、彼の結婚相談は、とても異様なものだった。
彼は2年前に、A子さんという女性と結婚したという。
ところが、結婚後しばらくして、その奥さんが、食卓で急に吐いたという。
すぐに奥さんは彼に謝って、掃除したというが、そんな事が頻繁に起きたという。
酷い時は、彼が休みの時に、昼吐いて、夜吐いたという事もあったという。
病院に行っても、それは治まらず、もらった薬を飲んでも、吐いたという。
彼女に聞いても今までの人生でこんな食事中に吐いたという事は無かったと言う。
ただ、吐き方が少し変わっていたという。
普通、吐くというと、胃の中の物を吐きだす事が多いのだが、
彼女が吐く時は、主に口の中にある物や、喉に入りたてのものを吐くのだという。
また、不思議な事が3つあった。それは奥さんが吐く時は、必ず自宅なのである。
よく彼女と彼は外で外食する事が多かったのだが、
彼女が家の外で吐く事は無かった。
そして、不思議だった事は、奥さんが吐く時は、必ず彼が居る時なのである。
自宅でお昼を食べている時は、吐いた事が無いのだという。
もう1つ不思議なのは、魚や肉などのオカズを食べた時ではなく、
ご飯を食べた時に、吐きやすいという事だという。
結局、二人は離婚する事になったそうだ。ここまでの話であれば、
変な癖を持つ女性と結婚してしまい、別れたという話で、
私に相談が回って来る事も無かっただろう。
しかし、それからまもなくして、彼はB子さんという女性と、婚約する。
そして、彼女が彼の自宅に来て、夕食を作ってくれたという。
ところが3度目に彼女が家に来て食事を作ってくれた時、彼女が吐いたのである。
それは前妻のA子さんと同じ感じだったという。
彼は「まさか」と思ったそうだが、B子さんも病院に行ったのだが治る事は無く、
その後、B子さんは同じようにして3回も吐いたという。
婚約は解消となったそうだ。
そして、現在、新たに結婚したいという女性がいるそうだが、
怖くてまだ家に連れて来て、食事を作ってもらった事は無いのだという。
そんな異様な相談だった。
今回の相談を整理してみると、
不可解な点は5つあった。
■普通は吐くと言えば、胃の中の物だが、
口の中や喉に入ったばかりの物を吐くという事。
■魚や肉などのオカズを食べた時ではなく、
ご飯を食べた時に、吐きやすいという事。
■奥さんもしくは婚約者に起きて、町田さん本人には起きない事。
■ただし彼女らが吐くのは、町田さんが居る時だけである事。
■そして、それらの現象は、町田さんの自宅でのみ起きる現象である事である。
ここまでの話を聞いた限りで、私が感じるのは、
町田さんの自宅でのみ起きる事から、
何かしら、自宅に関係している感じがする事。
そして、町田さんが居る時だけに起きる現象であることから、
何かしら、町田さんに訴えているのではないかという事だけだった。
あとは、さっぱり分からない。
町田さんに、他に変わった出来事は無かったか聞いても、
無いというだけだった。
また、誰か貴方の自宅で、
吐く病気か、喉の病気でよく吐いて亡くなった人はいるかと、
聞いてみたのだが、そういう人もいないという。
もっとも、町田さん本人は、
霊を見た訳でも無く、また霊現象を体験した訳でも無い。
ただ、前の奥さんが急に吐きだし、離婚。
次の婚約者も、急に吐きだし、婚約破棄。
今の彼女もそうなるんじゃないかという不安があるだけである。
電話相談はすっかり行き詰ってしまった。
霊現象の様な気がするが、決め手が無い。
この時、私が心の中で、
ふと思っていたのは、
前の奥さんか、別れた婚約者に話が聞きたいなぁ。という事だった。
実際に霊現象を起こした本人に、話を聞けば何か分かるかもしれない。
そう思っていた。
そこで、町田さんに思い切って、聞いてみた。
「あのう。別れたA子さんか、B子さんに話を聞く事は出来ませんか?
そうすれば、原因が分かるかもしません。」
彼はしばらく考えていたが、
私がそれしか今の所、原因を解明する手がかりが無いと言うと、
しぶしぶB子さんに電話してくれた。
しかし、
B子さんはどこかに引っ越したらしく、連絡はつかなかった。
そこで、
現在実家に帰っているという別れた妻のA子さんと話せる事になった。
町田さんとは一旦電話を切り、
私は元妻のA子さんに電話をかけた。
町田さんから離婚を言い渡された元妻のA子さんだったが、
離婚は自分の責任だと思っている様で、
こころよく私の質問にも答えてくれた。
そこで、まず最初に彼女に聞いたのは、
「離婚して実家に戻ってから、吐きますか?」だった。
すると、彼女は実家に戻ってからは、一度も吐かないという。
やっぱりそうか。
この霊現象は、あの自宅のみが舞台なのだ。
次に彼女に聞いたのは、
私が最も聞きたかった事である。
「なぜ、貴方は食事中に吐いたと思いますか?」
すると彼女は、変な事を言ったのである。
「急に呑み込めなくなったんです。」
彼女はその時の様子を、こう説明してくれた。
ご飯を食べると、
そのご飯の1粒1粒が、固くなって、
喉や口の中に当たり、呑み込めなくなるんです。
それは、まるでご飯の1粒1粒が、
急に錠剤になったかの様になり、噛めなくなるし、喉につかえるしと、
吐いてしまうのだといいます。
しかし、いざ吐くと、
別に普通のご飯で、
錠剤でもなく、固くも無いのだという。
白いご飯粒の1つ1つが、口の中で白い錠剤に変わって、
まるで口いっぱいに、錠剤をほお張った感じになるのだというのだ。
私はこの時、
彼女は、疑似体験をしたんではないかと感じた。
そこで、彼女に、
「町田さんの家で、誰か錠剤をのみ過ぎて亡くなった人はいませんでしたか?」
と聞いてみた。
すると、
彼女は少し驚いた感じで、こんな事を話し始めたのである。
実は、彼女自身は初婚だったが、
夫の町田さんは、再婚だという。
結婚後、共通の友人から、
前の奥さんは、睡眠薬などの薬を大量に飲んで自殺したというのである。
はっきりした原因は分からないが、
その友人によれば、町田さんの過度の浮気とDVだったのではないかという。
私はその話を聞いた途端に、原因はそれだと感じた。
普通、誰かを殺すと、祟られるというのは誰でも想像がつくだろうが、
実は、誰かを直接殺さなくても、
誰かを自殺に追い込むと、やはり祟られるのである。
電話を切ると、
私は町田さんに、今までの経緯や私が感じた事を率直に話した。
そして、亡くなった元奥さんに心から謝り、供養してあげる様に言った。
しかし、それを聞いた町田さんは、納得がいかなかった様だった。
料理が下手で、頭も悪かったし、
むしろこの家で勝手に自殺して迷惑だったみたいな事を言っていた。
「町田さん、例え奥さんに悪い所があったとしても、
亡くなった人を、余り悪く言わないであげた方がいいですよ。
それよりも、心から謝り供養する事はそんなにお金の係る事では無いのだから、
ぜひ真剣に考えてみて下さい。」
町田さんはそれを聞いても、余り良い返事はしなかったが、
最後には「分かった、分かった」と言って電話を切られた。
その後、彼がちゃんとやったかどうかは分からない。
ただ、渡河の話に寄ると、
町田さんは、どこかの坊さんにお金を払って家に供養に来てもらっていたという。
私はそれを聞いて、少し心配になった。
こういう事は、本人が心を込めて謝って供養する必要があるのだ。
お金を払って他人がやるのでは、一時的に良くなっても、
またしばらくしたら霊現象がぶり返す事が予想されるのだ。
これが原因かどうかは分からないが、
その後、町田さんのレストランの1つが負債をかかえて潰れたという。
最後に、
この相談を振り返って、
1つだけ、
この相談を受けて良かったと思える事があった。
それは、
別れた元奥さんのA子さんの事である。
彼女は、
別れたのは、全部自分のせいだと自分を責めていた。
実家に帰っても、
白いご飯には抵抗があって余り食べれなかったという。
そして、また結婚したら、吐く症状が現れるのではないか。
そう思って、再婚にはとても消極的だという。
でも、私が下の様に励ますと、
また結婚を考えてみてみると言ってくれた。
「吐いたのは、貴方にはまったく責任はありませんよ。
実は、次に来た女性も、貴方と同じように吐いたんですよ。
原因は全て、あの家にあったんです。
だから、大丈夫。
私を信じて、
いい人を見つけて、結婚して、
幸せになってください。
貴方は、もう大丈夫ですよ。」
「ホントですか?」
「はい。
占い師ですから・・・」
END