●来た事がある中世の風景




 


これを読んでいる方の中にも、

年末年始は、海外で過ごすという方もいらっしゃるでしょう。





今日お話しするのは、



そんな海外旅行をしてきたばかりの方からの相談でした。








彼女は、海外旅行に行って、

あるとても不思議な体験をしたというのです。


 

 

 


彼女はある時、

休暇をとってOL友達の美加さんと、二人で海外旅行に出かけました。





仮に彼女の名前を山崎さんとしておきましょう。





山崎さんは、当初から行きたかったフランスへ。

そして、友人の美加さんは、ドイツへ行きたいという希望でした。





そこで、最初はフランスを旅行して、

その後、二人でドイツを旅行するというプランにしたそうです。







旅行に行く一ヶ月前から、

山崎さんは、フランスの観光案内を入念に調べ、

どこをいつ行くかなどを計画し、

美加さんは、ドイツ観光を計画したといいます。








 

彼女らが最初に着いたのが、パリでした。



その後、ルーブル美術館、ベルサイユ宮殿などに行き、

フランス料理を堪能した後、買い物をしながらエッフェル塔に行ったといいます。

そして最後は、モンサンミッシェルというコースだったといいます。






フランスは思っていた以上に楽しめたといいます。

不思議な体験をしたのは、ドイツに行った時の事だったといいます。








美加さんが立てたドイツ旅行のプランは、

ミュンヘンの街並みと、中世の街並みの雰囲気残るローテンブルク、

そしてメインは、シンデレラ城のモデルとして有名な、

ノイシュヴァンシュタイン城に行ってみたいというものだったといいます。








彼女らが最初に降り立ったドイツの地は、ミュンヘンでした。






そこで1泊して、翌日ミュンヘンの町を見て回ったそうです。

マリエン広場という所があり、そこで仕掛け人形が踊る時計を見たといいます。





そして、ローテンブルクに着いたのは、暗くなった時でした。







二人は予約していたユースホステルに泊まり、

疲れていたのか、起きたのは、翌日正午過ぎだったといいます。






しかし、それは彼女達にとって、この旅行唯一の失敗だったといいます。


なんと、ホテルは朝食込みだったそうなんですが、

朝10時で終わりなのだそうです。



つまり、寝坊で無料の朝食を逃してしまったのです。





しかたなく、二人は昼食をとりに外に出ました。





ユースホステルを出て、5分位歩き出した時だったといいます。


山崎さんは、ふと変な気分になったといいます。





ユースホステルの周りは城壁があるそうなんですが、

何かとても懐かしい感じがしたといいます。





昨日この地に着いたのは、夜だったのでよく見えなかったのですが、

昼間明るくなったローテンブルクを見た時、

私、ここに来た事がある!」と思ったそうです。





山崎さんは、今自分が感じている事を、隣に居る美加にいいました。


「ねぇ、不思議、

 私ここに来た事ある」



それを聞いた美加さんは、「まさかぁ」と言うだけで信じて無い感じです。







そこで、山崎さんは、




「でも、この道をまっすぐ行くと、

 教会があって、もっと真っ直ぐ行くと、

 市庁舎があるんじゃないの?

 そして、市庁舎の後ろに教会の様な大きな建物があるんじゃない?」







と、まるでその地に住んでいる人の様に、説明したといいます。




彼女にとっては、自然と口をついて出たと言葉だったそうです。





やがて、彼女達が歩いて行くと、

山崎さんが言った様に、ヨハネ教会があり、



更に真っ直ぐ行くと、市庁舎がある広場の前に着いたのです。

そして、市庁舎の後ろに行ってみると、聖ヤコブ教会があったのです。





それは全て山崎さんが言った通りだったのです。





しかも、山崎さんは、この聖ヤコブ教会に来た事があると言うのです。



もし、自分の記憶が正しいなら、

この教会には人が通れるトンネルがあるんじゃないの?と言うのです。






二人は相当ビックリしたといいます。



たしかに行ってみると、教会の下を潜り抜けるトンネルがあったのです。





 


ローテンブルクに来る前に、山崎さんには、

ローテンブルク市庁舎の写真を見せて、

行ったら展望台に登ろうという話はしていたそうですが、

彼女が持っていたパンフレットには、市庁舎と教会の位置など書いて無いし、

トンネルの記述もありません。






山崎さんは、来る前はフランス事ばかり調べていて、

ドイツの事は資料も見ていないのです。

それなのに、なぜこの中世のローテンブルクに来た事があるのでしょうか。

もちろん、海外旅行が初めてな山崎さんは、ドイツに来た事も無いのです。






 

これはいったいどういう事でしょうか?



私は何かに憑依されてしまったのでしょうか?




 

 

 

 


そんな電話相談でした。

後半は、明日のブログに続く。