●彼を知り、己を知れば、百戦あやうからず



 

ある時、

一日に6人に声を掛けられ、うざいと嘆く相談者がいました。




 

町を歩くと、やたらキャバクラ・水商売のキャッチに、

よく声をかけられてしまうそうです。





 

そんな相談を受ける時、

被害者である女性の意見ばかり聞いていても、

良いアドバイスをしてあげられない事があります。




 

こういう場合、加害者的立場の人の意見も聞くと、

意外に被害者側を助ける助言もあげやすくなるものです。



 

例えば、今回の場合、

やたら女性達に声を掛ける、

キャバクラや水商売のキャッチの人に話を聞くのです。



あるキャッチを10年しているという男性から話を聞くと、

 

まず彼らは外見で判断している様です。


■肌の露出が多い服装をしている

■派手な髪、染めた髪



ただ、外見はなかなか変えずらいし、

相談者の女性に、

外見を変えた方がいいとアドバイスするのもチョット難しかったりします。

それに彼女に聞いたら、



そんな派手な服装では無いし、黒髪だといいます。




他にも彼はこんな事を言っていました。

それは持ち物のバッグでも分かるというのです。





なんと、彼らは外見と共にバックにも注目していたのです。



 


彼いわく、

■バックのチャックが全部締め切っていなかったり、

バックが半開きしていたり、

ちゃんと鍵がかかっていないバックを持っている女性は、

狙い目だと言うのです。


なぜなら、そういう女性はだらしない人が多いから、

しつこく勧誘すると、落ちる場合が多いというのです。


■また、バックを2つ持っている女性も狙い目だと言うのです。

なぜなら、そういう女性は判断力が無い人が多いから、

バックを1つに絞れないで、2つ持ち歩いていると彼らは言うのです。



また、逆にこんな事を聞いてみました。

どんな女性には声をかけにくいですか?




すると、

■急いでいる女性。

■耳にイヤホンをつけて歩いている女性。


という意見がありました。




 


それらを踏まえて、彼女にアドバイスすると、

確かに思い当たる事があるといいます。

それは携帯電話などよく使うので、

バックは常に開けたまま歩いている事が多いというのです。

また大小2つのバックを持ち歩いている事もあるといいます。



 

なるほど、

確かに携帯電話を取り出す為に、

バックのチャックをその都度開けたり閉めたりするのは、面倒ですね。




でも、その面倒くさいというその行為を、彼らは見ぬいていたのです。

つまり、チャックを閉めるたった少しの事を面倒と思う女性なら、

しつこく迫れば、面倒だから少しは話を聞いてあげようとして

落ちるだろうと判断していたのです。





それ以後、彼女は、

バックのチャックは、いつでもきっちり締める様にして、

2つのバックは持たない。

そして、キャッチが居そうな通りを通る時は、

音楽を聞きながら、速足で通り過ぎる様にしたといいます。




すると、それからは不思議と余り声を掛けられなくなったそうです。





こんな風に、

今、貴方に悩みがある時、

相手の立場になって、考えてみると、

意外に解決の方法が、見つかる事があります。



 


中国の孫子の有名な言葉に、

彼を知り、己を知れば、百戦あやうからず。

というものがあります。






 


つまり、相手の事をよく知り、

なおかつ、よく自分の能力を知っていれば、

100回戦っても、負けないという意味です。



 


これはどんな問題でも当てはまります。

例えば、貴方が今、子供や夫について悩んでいても、

意外と、その子供の気持ちになって考えてみる、

その夫の気持ちになって考えてみると、

良い解決策が見つかる事は多いのです。





時間があったら、試して下さい。



相手になったつもりで、朝から晩までの1日を過ごしてみてください。






もし、私が、夫だったら・・

もし、私が、子供達だったら・・・と。






逆の立場になると、見えてくる事もあります。





ああ、夫は毎日こんなに大変だったんだとか、


ああ、夫に「いってらっしゃい」も、「お帰りなさい」も最近言ってなかったな。とか、


ああ、子供もこんなに寂しい想いをさせていたんだという事が分かったりします。



愛されたいと思ったら、


まず、先に愛しましょう。


幸せになりたいと思ったら、


まず、貴方のそばに居る家族を、幸せにしてあげましょう。


END