●6歳差の逃避行




 

今日は何を書こうかと、過去のニュースを調べていると、

ある駆け落ち記事が目についた。




 

それは大阪で起きた事件なのだが、

今年の夏、


大阪府警高槻署に高校1年の女子生徒(16)の母親が駆け込んできた。


娘が帰ってこない」というのだ。


母親の話によると、前日の午前中、

映画を見に行くと言って、家を出たまま行方不明になったという。




そこで、警察はその子の携帯電話の解析を進めたり、友達の話から、

女生徒が名古屋のマンションにいる事を突き止めた。





警察がそのマンションに踏み込むと、

その部屋に女生徒が居るのを発見した。





マンションはある飲食関係の仕事をしている27歳の男性だったという。





当初、警察はその男を未成年者誘拐で逮捕する予定だったが、

女生徒の証言から、その男の逮捕を見送ったのである。





なんと2人は、インターネットで知り合い、その後デートし、


お互いに好意を持っての合意の間柄だったのだ。





しかし、警察としては親から捜索依頼を受けていたので、何もしない訳にはいかなかった。

そこで、愛知県青少年保護育成条例違反(深夜外出の制限)を理由に、

男性をきつく指導するにとどまった。







男性は「女生徒とはもう会わない」とその場で約束したという。






ところが、約二ヵ月後だった。







また母親から警察に、


「娘が病院に行くと言って、自宅を出たまま、また行方不明になった。」という。




警察は、「きっと、またあいつだ!!」と、

2日後、彼のマンションに駆け付けた。






しかし、調べると、マンションには誰もいない。

しかし、男の事を調べると、仕事を無断欠勤したまま出勤していないという。






そこで、警察は携帯電話のGPSを追跡してみたのだが、

男と女生徒の携帯電話は、電源が切られていて追跡不可能だった。





それらの点を考えて、警察は強制捜査に切り替えたのだが、

二人は駆け落ちしたまま行方が分からなかった。







しかし、それから10日程した時、

突然GPSに変化が現れたという。






そこは四国の松山市だった。






男は女生徒に「駆け落ちしよう」と言うと、

女生徒も同意して2人で四国に逃避行したのだった。




 


警察は松山市のホテルにいる2人を発見、

「女生徒とはもう会わない」という約束を破り、

2度も親に無断で女生徒を連れ出したという事から、

悪質性が高いと判断して、男を未成年者誘拐容疑で逮捕した。







なぜ、突然男のGPSが動いて場所がバレてしまったのかというと、

実は、男は携帯の料金が使わなくても自動引き落としされるのは、もったいないと、

携帯の解約手続きをしに、電話会社に行ったのである。

ところが、店員が携帯がちゃんと動くかどうか確かめる為だろう、



一時電源を入れたために、GPSが作動して男の足取りがバレたのである。






 

これがこの事件の一部始終である。






しかし、ネットの意見は男性よりだった。


なぜ、両想いなのに、

彼が誘拐で逮捕されなければならないのか、

これが誘拐にあたるのか等の意見が殺到しているという。




 


私は新聞を読んだだけなので、

上の事以上の事は分からないが、


 


以前、逃避行(駆け落ち)したという女性から相談を受けた事がある。

その時の事を今日は書いてみたい。









それは女性からの電話相談だった。



 


8ヵ月程前に、娘さんを劇症型心筋炎という珍しい病気で亡くしたという。

ところが、亡くなってから1ヵ月位してから、



彼女の家で不思議な現象が起きるのだという。





それはある日、3歳になる次女が、

「お姉ちゃんが来たよ。」と言ったというのだ。


それを境に、不思議な音が家の中でするという。






ある時は、亡くなった娘さんが使っていたランドセルを閉める音がしたり、

ある時は、トイレのドアが閉まる音がしたりしするのだという。




生前、娘さんはせっかちな方で、

ランドセルやトイレのドアを勢いよく閉める癖があって、

度々注意されていたという。





だから、それらは娘が出している音ではないか、

そして、娘は成仏出来ずに困っているのではないだろうかと、彼女は言った。








その他にも、彼女には気になる事があるという。




それは、スピリチュアルな事だった。

彼女はスピリチュアルな精神世界の本を多数好んで読んでいて、

それによると、

人は亡くなると、あの世への案内人として、

ご先祖の誰かが迎えに来るという。





私も、そうですよ。と答えた。




ところが、彼女は娘の場合、

誰もお迎え人が来ないのではないかと言うのである。





私が「なぜ、そう思われるのですか?」と聞くと、





彼女は少しためらってから、

実は、と、彼女の昔の話をしだしたのである。






 

それは彼女が26歳の時だったという。





当時、彼女は教師をしていたのだが、


教え子のお兄さんと、ひょんな事から恋に落ちたという。

2人は愛し合っていたのだが、彼は二十歳の大学生。




彼女は6歳年上で、しかも教え子の兄との恋愛だった。




当然、彼の両親は大反対。


彼女のご両親も、仕事を失う事になると言って、大反対したという。






全員が反対する中、

二人は、一時は別れた。



 


しかし、彼女の妊娠が分かると、二人は決心した。

彼女は学校に辞表を出し、二人は駆け落ちしたのである。







 

そして二人は誰もしらない土地への逃避行となった。







やがて、女の子が産まれ、

彼は働きだし、それなりに幸せだったという。

彼女も娘が大きくなると、現地で教員に復帰した。




 

二人は誰にも知られず、ひっそりと暮らしていたと思っていた。




しかし、娘が5歳になったある日、

彼女の母親が、どうやって突き止めたか、

自宅にやってきたという。




 

そして、彼女にこう言ったというのだ。




「もうお父さんも、許してるから、

 一度家に戻って来なさい。」



それを聞いても、彼女が黙っていると、







「実はね。お祖父ちゃんが危篤なの。

 お祖父ちゃんだけよ。貴方の事、初めから心配してたの。

 孫だけは見せに行ってあげて。」





彼女はその言葉に突き動かされて、

夫とも話した結果、一週間後、実家に一時帰省したという。






しかし、お祖父さんは一度も目を覚ます事が無く、

折角病院に駆け付けたのだが、一言も話す事無く亡くなったという。





彼女は、今まで親不孝をしてしまったと詫びたという。






それから5年後、

その娘さんが病気で亡くなったのだった。







先祖と縁を切って逃げた土地で亡くなった娘。




彼の兄妹や両親・祖父母も健在で、彼の身近な家系で亡くなった人はおらず、

また彼女の兄妹や両親も祖母も健在。

唯一亡くなって娘を迎えに来てくれそうな霊は、お祖父ちゃんだけなのだが、

お祖父ちゃんに不義理な事をしてしまい、

とても一度も見た事も無い娘をお迎えに来てくれるとは思えないという。



つまり、両家にとって新仏である上に、

駆け落ちと言う不義理な行動をしてしまい、

しかも親族から逃げた、辺境の地で亡くなった娘を、

迎えに来てくれそうな死者の霊などいないのではないというのである。





 

 

家で起きる怪奇現象は、

娘が成仏出来ずに、さ迷っているのではないでしょうか。









 


どうしたらいいでしょうか。


 

そんな電話相談だった。


後半は、明日のブログに続く。