●手が無い幽霊





幽霊が手招きして、おいでおいでしているとか、

幽霊に首を絞められたとかの相談は受けた事はありましたが、




 


幽霊そのものに手が無いという相談は、これが初めてでした。













 

それはレストランを2店舗経営しているという男性からの相談でした。

2年前に購入した自宅に幽霊が出るというのです。










彼はインターネット経由で、家の写真を見せてくれました。

2階建てで庭が広く、立派な家です。






新築ではなく、10年落ち位の中古の家を購入したとの事でした。




そして、この家に住んでから良い事が無く、

レストランの業績も右肩下りに落ちているといいます。








 


彼の依頼はズバリ、


この家にいる幽霊を除霊出来ないかというものでした。









そこでとりあえず、彼に詳しく話を聞くと、

彼自身は、その幽霊を見た訳では無いのだというのです。




では、誰がその幽霊を見たのかと聞くと、

彼のお母さんが見たのだといいます。






 

それは彼がこの中古の家を買って住む様になってから3週間後の事だったそうです。


居間で彼と奥さんとお母さんの3人で食事をしていると、

急にお母様が、彼の後ろの壁際に幽霊が居ると騒ぎ始めたそうです。

彼と奥さんは直ぐに振り向いたのですが、幽霊など見えなかったそうです。




しかし、その後も何度となく

母親は、家の中でその幽霊が出たと騒いだそうです。

彼がどんな幽霊だったのかと聞くと、

髪がやや長い女の幽霊で、

腕を上げるが、腕の先には手が無いのだというのです





 

その後、お母様はこの家に居るのは、怖いから嫌だと言って、

次男の家に行ってしまったといいます。







それから3ヵ月後、

今度は奥さんが、幽霊を見た訳では無いのですが、

なんとなく一人でこの家に居るのが気持ち悪いと言い出し、

実家に帰ってしまい、現在別居中だといいます。






 

 

もちろん、お母様しかその幽霊を見ていないので、

お母様の見間違いか、妄想という事も考えられるのですが、

こういう話は疑ったらキリが無いので、

私はいつも、お母様が本当に幽霊を見たと仮定して、考える事にしています。





まず話を聞いて、初めに思ったのは、

その家の前の住人の事です。



 

彼が、何か因縁のある家を買ったという可能性もあります。

何か、前の住人に不幸があって、

それに絡んだ霊が、地縛霊となって出現しているのではないか。




ただ、売買契約の時に、

事故物件だという説明は無かったといいます。

また住宅の値段も、相場より安いという事は無く、

また、現在2年住んでいても、

近所の方から昔の悪い噂や事件などは聞いていないとの事でした。





次に私が最初に注目したのは、

やはり幽霊に手が無いという事でした。





もしかしたら、その幽霊は戦争被害者ではないか。



 


私が東南アジアに行っている時に、よく聞いたのは、

民間の方が、地雷を知らないで踏んだりして、片足を失ったり、

不発弾をいじったり、玩具にしていて両手を失ったりしたという悲惨な体験でした。





そこで、彼が買った土地も、

戦争中に被害にあった民間人の地縛霊の可能性があるのではと思ったのです。





そこで彼が購入した自宅の住所と、

戦争で被害にあった地域とを見比べてみました。

http://livedoor.blogimg.jp/k_guncontrol/imgs/d/4/d479882b.jpg



すると、確かに戦争で酷い被害にあった地域に、彼の家はありました。




そうなると、

戦争時の爆弾や焼夷弾などで、

両手を失った方の地縛霊ではないかという可能性が出てきました。





 

一応、彼に土地の供養(地鎮祭)はキチンと済ませているのか聞いてみたが、

中古で買ったのでそれは分からないといいます。

 


結局、考えていてもラチがあかないので、

一度家を診てみましょう。という事になりました。



 

 

ただ、幽霊を見たという人から直接話を聞いたのではなかったので、

一応彼には、そちらの家に行く前に、

一度電話でいいから、お母様から直に話を聞きたいと申し入れました。




 

 

 

 


やがて、お母様から話を聞くと、新しい事実が・・・


後半は、明日のブログに続く。