●形殺(けいさつ)


 

一昨日の植木鉢の反響が大きかったので、

今日は、もう少しその辺りのお話しをしましょうね。





たかが丸と四角との形の話と思われるかもしれませんが、

四角い形というだけで、

体の調子が悪くなるだけでなく、病気やうつ病を発症する事もあります。







ある日、御ひいきにしてくれている社長から電話があり、

知り合いの社長が、半年前からうつ病になってから、

業績も落ち込み始めているので、

一度行ってみて、何か原因があるのか診てあげて欲しいという依頼がありました。







私も医者では無いので、

純然たる病気ならお役には立てません。



普通はこういう依頼はお断りするのですが、

ただ、この社長に頼まれたらNOと言えません。






一応は足を運んでみて、

彼のうつ病が何か周りの要因では無い事を確かめる事になりました。






予め秘書の方から聞いた情報では、

彼は独りで会社を興し、創業20年を機に、都心に事務所を構えたといいます。

その新しいオフィスに1年前に引っ越して、

その半年後辺りにうつ病を発症したそうです。




中小企業の場合、

社長が病気になった為に業績が落ちるというのは、よくある話です。





私が一番気になったのは、

やはり新しいオフィスに引っ越してから、うつ病になったという事は、

オフィスに何かしら問題があるかもしれないなとは思いました。



 

翌日さっそく都内にある社長のビルに向いました。

地下鉄の駅から歩いて10分程の所で、道路に面したビルでした。




エレベータで、社長の会社がある階へ。

エレベータが開くと、もうすぐそこは社長の会社でした。

ドアはガラス戸で、ドアを開ける前から受け付けが見えます。

「すみません。かやと申しますが、○○社長はいらっしゃいますか?」


当然予約は前日取ってあったので、すんなりと社長室へ。







そして、秘書がノックをして、

私が社長に入って、簡単な挨拶を交わして、

1分もしない内に、この会社の悪い所が目についたのです。






目についたと言うよりは、



目に飛び込んできたと言った方がいいかもしれません。







問題は、社長室の窓から見える風景だったのです。








窓から見えたもの、




それは、

























だったのです。

形殺 

上記の写真は、実際の現場写真ではありませんが、

社長室の窓から見える風景も、この様に、

前のビルの角が、真っ直ぐに社長室の方向に向いていたのです。




この様に、ビルの角や隣の家の角が、

真っ直ぐに貴方の部屋に対面している状態を、「形殺」(けいさつ)と言って、

建物の鋭い角が、殺気となっているのです。

古くから中国に伝わる風水です。

風水師なら、これを知らなければモグリだろ、と言えるほど有名な現象です。





こういう状態の部屋は良くありません。

常に包丁の刃を突き付けられている感じで、

精神状態を悪くする事があるのです。





私はその事を社長に指摘して、

出来れば、ここにオフィスを構えるのは止めた方がいいとアドバイスしました。






しかし、社長は簡単には引っ越せないとの事。

このオフィスだけでなく、他にも2階分丸ごと借りているのと、

この住所での名刺や書類やパンフレットも作成済みなので、

なんとかこのオフィスでやっていける方法はないかという事でした。





まぁ、当然の話ですね。


例え引っ越すにしても、時間はかかるものです。

そんな時、この様な「形殺」に対しては、

形殺返し、もしくは形殺封じを行います。


■形殺返しは、その形殺になっているビルの角に向けて、鏡を置く事です。

角の殺気を鏡によって跳ね返すという訳です。

■形殺封じは、その形殺になっているビルの角を見えなくする事です。

この場合は、窓際に観葉植物を置いて、ビルの角が見えない様にする事です。

植物を置く事によって、ビルの角が見えづらくなると同時に、

窓から入って来る角の殺気を、植物の気が和らげる効果があります。




今回の社長の場合、

上の両方をやりたいという事で、縦に長い鏡と、

ゴムの木を社長室に置く事になりました。





それから、1ヵ月はかかったといいますが、

うつ病の症状は段々と無くなっていったという事です。





現在、ビルの鋭角な角から放つ殺気を失くす為、

ビルの角を丸くするなどの対策がされているケースが多い。

ビル 
END