●見えない家相3
家相を診て欲しいという電話相談で、
ちょっと悪い所を指摘して直しても、全然良くならないという事があります。
また家相を診ても、まったく悪い所が無いのに、
家中の人が病気がちという家もあります。
そんな方は、今日の話に参考になる事があるかもしれません。
それはもしかしたら、今回取り上げる、
見えない家相が、原因だったりするのです。
ある日、
商売が最近うまくいかなくなったという男性からの相談がありました。
彼は郊外で、飲食店を営んでおり、
今でいうオーナーシェフという方でした。
さっそく店を拝見しに行かせてもらいました。
11時オープンの店だったので、9時きっかりに行きました。
お客はいないものの、店は仕込みの真っ最中でした。
表の店舗入口は閉まっていたので、裏のキッチンから店に入ったので、
仕事の邪魔にならない様に、厨房を拝見しつつ、
通り抜けて、とりあえずはレストランの客席などを拝見する事に。
もう20年この店をやっているという事で、
外装はやや古びた感がありましたが、
内装はおしゃれで綺麗な感じで、とても20年経っているとは感じませんでした。
主要な柱の周りに赤レンガを貼り、白い壁と明るい店内。
テーブルクロスも赤レンガ色に合わせた色調で、
店がオープン前なのもあるでしょうが、店内はゴミ1つ無い綺麗な空間です。
さっそく客席の1つを借りて、
店の見取り図を広げてもらいました。
こういう年中無休のお店の場合、基本、
鑑定は店のオープン前か、店が閉まってからになりますが、
今日の様に、店のオープン前に見に来ると、
掃除が行き届いているか見れる利点があります。
ちなみに、店が閉まってから診る場合は、
思わぬ美味しい賄い料理をご馳走になるなんていう特典がある時もあります。
掃除が行き届いているかどうか見るのは、
客席部分だけでなく、トイレや厨房を見る事も大切です。
特に飲食業の場合、ミシュランの星を取ったレストランを診た事がありますが、
厨房がピカピカです。
仕事が終わって、皆疲れているのに、
掃除がまたひと仕事と言えるほど完璧にしているのです。
仕事も給料もいいのだけで、掃除が大変で辞めたというコックもいたといいます。
当然、ホール(客席スペース)の掃除も大切ですが、
私もゴミを探して回るのも失礼なので、なんとなく掃除の行き届きをチェックします。
例えば、大抵のレストランは大きな窓があるのですが、
「綺麗な景色ですね」とか言いながら、窓の外を眺めながら、
その窓の曇りがないか、洗剤の拭き残しはないかなどをチャックすると、
ああ、この店は見えない所は手を抜いているな。という事が分かります。
見えない所を手を抜くと、当然調理も客には見えない部分ですから、
手を抜く可能性が出てきます。
まぁ、窓は許せる範囲ですが、
私が診たレストランで、これは良く無いなと思ったのは、
客席に供えてあったメニューが、酷く汚れている店があったんですね。
メニューは店の看板なので、私は必ず見るのですが、
その店のメニューは、何となくベタついているんです。
最後のページなんか、全ページと少しくっ付いているのです。
これから食べようというお客の手にバイキンを付ける様なものです。
もうこの時点で、この店の問題は掃除だなと思いましたよ。
当然その後見た厨房やトイレも汚かったです。
さて、話は戻りますが、
彼のレストランは掃除も行き届いているし、
店の作りも悪い所は無かったのです。
こういう場合、占い師は困ってしまいます。
医者と同じで、具合が悪いと言って来た患者に、
何も問題ありませんよ。と言っても満足してくれないのと同じです。
こう言っては何ですが、
意地でも悪い所を探したい所です。
が、売り上げを悪化させる様な悪い所はどこを探してもありませんでした。
このレストランは、もう20年営業してきて、
業績が悪くなってきたのは、この1年だといいます。
そして、特にこの5年は、店の改装をした事も無いし、
基本的なメニューの変更もしていないし、
コックが変わったという事も無いといいます。
つまり、店の業績が悪くなったのは、掃除でも無く、
店の家相でも無いでしょう。
なにしろ、その部分は業績が良かった時と一緒なのですから。
ただ、一つ気になる事がありました。
それは、事務所部分を拝見した時、
事務所の壁に、この店をバックにした写真が飾ってあったのですが、
その写真には、彼と従業員が一緒に写っていたのですが、
彼の人相が、だいぶ今と違うのです。
なんて言ったらいいでしょうか。
写真の彼は、生き生きしてて、
バイタリティーがありあまっているパワーを感じさせる顔に対して、
今の彼は、極普通のおじさんという感じです。
まだ50代なので、老け込む歳ではありません。
そこで彼が側にいない時に、
古株らしき女性従業員に、彼の事を聞くと、
昔はすごく元気がいい社長だったけど、最近は疲れている感じですね。という。
飲食店も、店は変わらなくても、
その店のオーナーシェフひとりの体の調子が悪くなったために、
店が潰れてしまったというケースを、何度か見た事があるが、
どうやら、今回もそのケースかもしれないと感じました。
なので直接彼に、この1年、
体の調子が悪いという事はありませんか?と聞いてみました。
すると、
確かにこの1年、体がだるいし、時々頭痛もして、
医者に行く事があるというのです。
ただそれよりも気になったのは、
彼が、この1年私だけでなく、
家内や娘も、体の不調を訴えているというのです。
これは何を意味しているのか。
多分、問題は、
この店ではなく、
彼が住んでいる家にあるのではないか。
急きょ鑑定は、彼の家も追加して診る事になった。
やがて、見えない家相の本丸が、姿を現すのです。
後半は、明日のブログに続く。