●ふたりのお兄さん
今日お話しする事は、
意外と、多くの人が注意していない事がかもしれません。
特に兄妹が多かった人や、
お義父さん、お義母さん等が複数いた方に起きてしまう事です。
ある50代の常連の方からの相談でした。
「6年前に亡くなったお兄さんが、夢に出てくるのですが、
何も言わずに、ただ見ているだけだといいます。
これは何か意味があるのでしょうか。
何か私に言いたい事があるのでしょうか。」と質問。
まぁ、はっきり言って、
こういう漠然とした質問は、困ってしまいます。
なにしろ、私は彼女の夢を見た訳ではありませんし、
夢の中で、お兄さんはただ見ているだけで、何も言っていないので、
私にそのお兄さんが、何を思って、何を言いたくて出て来たのかは分かりません。
結局、その日は、
彼女にも色々質問したのですが、
分からず仕舞いでした。
本当に言いたい事があるなら、また別な方法で伝えに来るでしょう。
という風な締めになってしまいました。
分からない時の、私の逃げ口上である。
すると、常連の方なので、
ニ・三日してまた電話がかかってきます。
今度は、夢では無いのですが、
その6年前に亡くなったお兄さんが、気になってしょうがないと言うのです。
洗濯をしていても、ふとお兄さんの事が頭に浮かび、
食事をしていても、ふとお兄さんの事が頭に浮かぶという。
ふと頭に、浮かぶ時、
その人の近くに、何らかの霊が来ている事は多い。
それは亡くなった人の霊に限らない。
例えば、
貴方がテレビを見ている時、ふと親友の事が頭に浮かんだとする。
そうだ親友に電話しようと思ったら、急に電話が鳴って、
それが親友だったという場合、
その親友の生霊が、電話より先に貴方に届いてたのだ。
つまり、この相談者の場合、
ふとお兄さんの事が、頻繁に浮かぶという事と、
先の夢に出るお兄さんの事を考えると、
やはり、このお兄さん、
彼女に、何かしら言いたい事がある様である。
ちょっと腰を入れて、調べる事にした。
まずは、基本的な事から、
「ちゃんとそのお兄さんのお墓参りやご供養などはしていますか?」
すると、
意外にもちゃんとお盆や命日にはお墓参りし、
月命日には、家の仏壇でお線香もあげているという。
霊が何か言いたい事がある場合、
私の経験上、供養して欲しいという願いが圧倒的に多い。
それでないとすると、ちょっとやっかいだ。
希に、亡くなった本人の事でなく、
親兄妹の事や残したペットの事で、お願いに出てくる場合もあります。
そこで、彼女の場合、
父親ともう一人8年前に病気で亡くなったお兄さんについても聞いてみました。
しかし、亡きお父さんも、亡きお兄さんも、
どちらもちゃんと供養しているといいます。
ちなみに、ペットは飼っていないとの事。
「お兄さんは、何かやり残した事とかはありましたか?」と聞くと、
「どちらのお兄さんですか?」と彼女。
「あ、6年前に亡くなったお兄さんです。」
「兄は絵を書くのが趣味でしたが、やり残した事は特に思い当たりません。」
それからしばらく生前のお兄さんの話になり、
お兄さんが将来漫画家になりたかった事や、
山登りが大好きだった事がなどを話してくれた。
それを聞いた私が、
「じゃあ、山の絵なんかも沢山書いたんでしょうね。」と聞くと、
絵が好きだったのは、下のお兄ちゃんで、
山登りが好きだったのは、上のお兄ちゃんだという。
彼女の話の中で、ふたりのお兄さんがゴッチャになっているのだ。
聞くと、生前もふたりのお兄さんを名前で呼んだ事は余り無いという。
いつも「お兄ちゃん」と呼んでいたとの事。
だから、たまに「お兄ちゃん」と呼ぶと、
ふたりのお兄ちゃんが同時に返事した事もあるという。
私はその話を聞いていて、
何か感じるものがあったので、あえて聞いてみた。
「もしかして、
もしかして、お墓参りの時とか、
家で供養されている時に、「お兄ちゃん」ですませてる?」
「はい。
えっ、ダメですか?」
「ええ、
実はダメなんです。」
これはちょっと意外かもしれませんが、
もちろん、亡くなった人の性格にも寄るのですが、
生前、細かい事を気にする人だったり、
生前、上のお兄さんの方が圧倒的に強かったりする場合、
お墓にふたりのお兄さんが眠っている時に、
「お兄さん、どうか成仏なさってくださいね。」と墓参りした場合、
上のお兄さんが、墓参りの供養を受け取るのですが、
下のお兄さんは、供養され無かったと捉える場合があるのです。
本当は名前を言うのが、間違い無いのですが、
今まで一緒に生活をしていて、余り名前など言っていないので、無理は無いですね。
私も墓参りの時は、別に父の名前など言いません。
「お父さん、」と声をかけます。
だから、彼女が墓参りの時に、普段呼んでいた様に、
「お兄さん」と呼びかけてしまうのは、仕方がない事なのですが、
どうやら、それが下のお兄さんが夢に出て来たり、時々思い出す原因だった様です。
ではどこが間違っていたのかと言うと、
墓参りの時や、ご供養する時に、
「お兄さん、どうか成仏なさってくださいね。」と言ったのは間違いで、
こう言えば、良かったのです。
「お兄さん達、どうか成仏なさってくださいね。」
そうすれば、供養はふたりのお兄さんに届いたのです。
ちょっと細かい事なのですが、そんな事にこだわる霊もいるのです。
これは、もしお墓に、
お母さんと、お義母さんが眠っている場合も、
ただ「おかあさん」だけ言うと、どちらか一方のおかあさんにしか届かない場合があります。
その後、下のお兄さんが夢で訴えて出て来る事は無くなったという。
END